先日、広島出張に行ってきたダンナが

なぜか、誕生日でもないのに、記念日でもないのに、

お土産を買ってきた。

こんなことはかつてない、とても珍しいことだ。

しかも、牡蛎でも、もみじまんじゅうでもなく、

化粧筆セットである。どっ、どうした?何があった?

あんまりびっくりしたので、ブログに特筆しておくことにした。

その筆は、呉市に隣接している安芸郡熊野町で作られていて、

江戸時代からの伝統工芸品だった。

最近、そういえばー、化粧道具買ってなかったなあー。

使っている筆も、マスカラも、リップも、

会社員時代の遺産でつないでいる。

ってことは、もうかれこれ10年前だ。


フェイス用にはふわっふわのりす毛で、チークには

適度に弾力もある羊毛。顔に乗せたときの高級感が

プロ使用、という感じで気分が良い。

8本セットだもん。すごいことだ。むふふ。

しかし・・・この筆を使いたくなるお粉が今、ない。

かつては、オンエアー前に「魔法の一筆」として、

ホワイトとピンクあるいはグリーンのジバンシーのパウダーを

さっとTの字につけたものだが。

せっかくだから、お粉も買わなくっちゃ。

まゆげを整える、透明マスカラも買わなくっちゃ。


ダンナの気まぐれが、女心に火をつけたのだから、

責任を持って、さらに買ってもらわねばならないのであった。


熊野町といえば、猿岩石の出身だったっけ。

同期が猿岩石と一緒に旅をしていたディレクターだったから、

本もしっかり読んだことがあった。

日テレに最も勢いがあった時代。

電波少年にはいろんな批判もあったけれど、

やっぱり、あの番組は面白かった。

今よりずっと攻めていたし、スケールが大きかった。

先のことなんかわからないけれど、

とにかくやってみようよ、でっかい夢をもとうよ、

という熱苦しいぐらいのメッセージが好きだった。

有吉君の実家も、熊野筆を作っているらしい。

この筆を見るたび、猿岩石を思い出すかも。