それは修行3回目の保安検査場での話でした。


 この1週間で3回目の往復ともなると、保安検査自体にも慣れてきて、予め準備して保安検査を受けたつもりでした。


 しかし…。


 検査場係員からの「荷物をもう一度検査して良いか?」とのお尋ねに応じた後、「リュックを開けて良いか?」との話があり、係員と開けると…。


 確かにありました。


 子供から旅行土産として貰った「耳かき」。


刀の形をしているので、機内持ち込みは不可です」とのこと。「このまま搭乗したいなら、あちらの箱に捨てて行く様に」と、指示がありました。


 …。


 流石に子供からの土産なので「捨てられない」と主張すると、係員と一緒に保安検査ゲートを戻って、荷物預かりのカウンターに行く事になりました。


 もしかしたらこんな事も多いのか?と思えるように受付の係員は手慣れた手つきで、あっという間に梱包して、「耳かき」は預け入れ荷物になりました。


 元々時間に余裕を持って、空港には行っていたので、これらの搭乗手続きで支障はなかったのですが、沖縄に着いてから預け入れ荷物を待つ事になりました。


 土曜日で満席の飛行機でしたが待つ事20分位、大方のスーツケースは持ち主に戻った後に…。


 流れて来ました! 大切な…耳かき

 早速、いつもお世話になっている空港食堂に持って行って開けてみました。


 耳かきは無事に手元に戻って来ました。

 しかし…、耳かきで…。


 勿論帰りの飛行機では、無用な問題を避けるために、沖縄空港で買った果物と一緒にして、宅配便で自宅に送りました。