「これから」を記録するブログ
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カミングアウト問題。

私は結婚前から10年以上、

通っている美容院がある。

 

美容院で髪を切る間って

なんやかや話すから、結婚したことも、

子供が産まれたことも知っている間柄。

 

美容師さんには最近二人目が産まれたり、

どうしても話題は家族のことになる。

 

死別はなかなか言いづらい…というか

美容師さんもそんな告白されたら

地獄だよね。

 

ただ、言わないでおくと

相手は色々いつも通り話してくれる。

嘘はつきたくないけれど

あれこれ考えていると癒しの時間が

緊張の時間に変わってしまう。

 

先日、通い始めたジムで「ご家族の皆さんは

褒めてくれましたか?」と聞かれて

咄嗟に「はいー」と笑顔で言ってしまっため、

それから行くたびに「ダンナさんは」とか

話が深くなってしまった。

死んでます、とは言いづらい。

結婚指輪もしてるし、子供の話もするし、

そりゃ誰でもそう思う。

 

「あ、私、シングルマザーなんで!」とか

「いません!あはは!」で

最近は良いのかもしれない。

それ以上詮索なんて誰もしない。

 

でもどうしても

私は心の中で「自ら選んだわけじゃない」

ことが大きく引っかかっていて、

自分をシングルマザーと言えない。

必要な時は、ひとり親です、というけど

あまり口に出したくない言葉ではある。

 

もっともっと大きな心でぜーんぶ

受け入れられる日が来るといいな。

 

3つの呼び名。

日々の中で、大きく分けて

私は3つの呼び名で呼ばれている。

 

1. ●●さん(旧姓)

結婚時、職場では旧姓を使い続ける

選択をしたので、今でも生活の大半は旧姓。

 

2. ○○ママ

息子の友達や、小学校の繋がりでは

○○ママと呼ばれている。

 

3. △△さん(夫の苗字)

社会的に私は△△さん。たとえ夫が居なくても。

 

人ぞれぞれなんだろうと思うけど、

私は1、2でいる時が今は一番心地いい。

 

1は、あれやこれやを乗り越えた時

いつもそばにあった名前で、もはや

自分のアイデンティティのような気がする。

死別してどん底だった時もこの名前で

仕事をしている間、この名前で呼ばれる間、

ほんの少し苦しさを忘れられることもあった。

 

2は、嫌な人も居るかもしれないけど

こんな風に呼ばれる未来が自分にあったとは。

息子のママとして周りの人に受け入れられるのは

あたらしい世界。これはこれで楽しい。

 

正直なところ、今一番苦手なのが、

3. △△さん(夫の苗字)

で呼ばれること。

 

死別4年、涙が減って

ようやく忘れる時間が持てるようになったのに

「あ、結局、私は一人でしたわ。未亡人でしたわ。」

という現実を思い知らされる時がある。

 

加えて、

この名前で呼ばれる度、「嫁」という

見えない圧力に潰されそうになる時もある。

 

言葉はとっても悪いけど、

心の中ではほんのり

△△さん(夫の苗字)であることが

足枷のように感じちゃっている。

なんて誰にも言えないけど。

特に△△くん(夫の苗字)であることが

アイデンティティの息子と、

義両親には絶対に言えない。

薄情かな、私。

 

未亡人の皆さんは、

苗字問題どうしてるのかな。

それぞれの立場でいろんな思いが

あるんだろうなぁ。

体を鍛える日が来るなんて。

死別したから…という訳ではないけれど、

3月からパーソナルジムに通っている。

 

運動にはもともと根強い苦手意識があり、

ジムのドアを叩くまでに1年以上。

 

死別した頃から

「もうやりたいことをやろう!

生きるだけで我慢してるんだから!!!」が

テーマだったものの、

頭の中では「ひとり親になったんだから

あれしちゃだめこれしちゃだめ」とか「嫁として母として

これをしなければ!」とか「いい歳して…」とか

「人にどう思われるか」とか、さらには

「お金は使ったらだめ。貯めなくちゃ。

母子家庭じゃん!」が抜けなくて、

この言葉が腹落ちして、

本当の意味でやりたいことを

やり出したのはつい最近。

 

息子も8歳になって、留守番したり

お迎えなしでも帰ってこれるようになったのも大きい。

 

フェーズがひとつ変わったのかな。

 

最近は「ピンピンコロリ」ではなく

「ピンピンキラリ!」らしいし、

何よりも「自分に投資できている自分」が嬉しくて

背筋がピンと伸びる。死別後は猫背で泣いてばっかりで

色々垂れ下がったし。。。

 

もうすぐ息子は9歳になる。

息子が5歳になってすぐ夫が亡くなったから

かれこれ4年、一人でこの子を育てたことになる。

あと1年で彼と一緒に育てた月日を

一人で育てた月日がこえる。

夫のおかげ、みんなのおかげで育てられたことは

もちろんだけど、それでもすげぇな、自分。

と思わずにはいられない。

思ってもいいんじゃないかな。

 

私は、かっこいいママ・女性で

夫の年齢を超えてやる。

(夫の年齢を超えるまではあと3年。)

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