Ferryどうも。

 

「フォールガイ」も「ブルー・ピリオド」も、この暑さの中わざわざぁ?というリトルおれの声に勝てずで観に行ってません。偉いね。 「マッドマックス」。オレもこの前アマプラで、「2」を観直したんだけど、あらためて観るとサイレント映画みたいだなあってくらい、”視覚的言語だけに依存した映画”でした。だから「ベイブ」と全然距離ないんよね。 結局Tシャツばっかだよぉ。偉いです、麻ジャケ。

 

 

 

夜明けまでバス停で」 ('22)

 高橋伴明 監督  梶原阿貴 脚本

 板谷由夏、大西礼芳、三浦貴大、

 片岡礼子、ルビー・モレノ、

 筒井真理子、柄本佑、松浦拓也、

 根岸季衣、柄本明

 

 あ~ 絶対に”あの事件”の話じゃん。

 生々しすぎるし、申し訳ないけど、

 厭だなあ...って初っ端から暗い

 気持ちで観てましたが...何とっ!

 こういう導き方は、巧いですねえ。

 もう一つの「ワンサポナタイムイン

 ハリウ」だわね。違うか(笑)。

 でも、そこに至るまでの”過程”は、

 2024年の日本に生きる我々にとって

 身に覚えありまくりで。こういうの

 は、記録として重要よね。

 登場人物たちが見せる”それぞれの

 正義”みたいなところも興味深いと

 ころでした。もうさあ、”正義”って

 ワードが出た時点でかなり曖昧よね、

 今や(笑)。

 

 ユーチューバー、誰かと思ったら、

 佑かあ(笑)。父・柄本明の左翼活

 動家の件りは、伴明監督らしいとこ

 ろでした。

 

 さらっと、でもしっかり描いてるっ

 ていう、良質な作品と思いました。

 ★★★1/2

 

   夜明けまでバス停で : 作品情報 - 映画.com

  

 

 

 

男はつらいよ 

 フーテンの寅」('70)

 森崎東 監督  山田洋次 原作、

 脚本  小林俊一、宮崎晃 脚本

 渥美清、新珠美千代、森川信、

 三崎千恵子、春川ますみ、香川美子、

 前田吟、太宰久雄、倍賞千恵子、

 

 折角+松竹入ってんだからと、寅さん

 の初期作でまだ観てないヤツを と

 思い立ちまして。

 って、したら本作は、1回観てるやつ

 でした(-_-;)。

 

 第1作が予想外のヒットとなり急遽で

 製作された「続・男はつらいよ」

 ('69年の11月公開)から僅か2か月後

 の'70年1月公開の、第3作目となる

 本作。

 これさあ、寅さんの(結果的に)長い

 歴史上でも、極めて異色な作品と思い

 ます。以前の私信でも書きましたが、

 先ずさあ、さくら(倍賞千恵子)の

 出番が、異様に少ないの。

 後のシリーズで”本柱”的な役割である

 ところの、寅とさくらの”心のキャッチ

 ボール”が、まあほぼ、ないのよ。

 代わりに何の要素が多いかというと、

 ひと言で言えば「フーテンの特殊性」

 とでもいいましょうか。”自由である

 こと”と引き換えにしている”孤独性”

 みたいなところへの着目が、(この

 期の寅さん映画には常にあるんだけ

 ども)特に強めな感じがしました。

 いい年こいて、”遊んでる”場合です

 か?っていう、世間の風が、本作は

 キツい感じがあると思いました。こ

 れが、森崎東監督のテイストなのか

 どうかは判りかねますが。

 

 一応のマドンナ・新珠美千代さんの

 役の背景とかも、ちょっとクラいと

 いうか。パトロンの感じも、なんか

 湿っぽい感じなんすよ。ちょっと、

 ヤらしいオトナな感じというか。

 大晦日のテレビ中継に寅さんが映って

 とらやの人たちは見つけるんだけど

 新珠の一家は気づきもしない とか

 の描写も、後の山田洋次の世界観から

 すると、結構辛辣な感じがします。

 何よりねえ、”笑いどころ”が、少ない

 の、極端に。振り返ってみると、あれ

 ?もしかしてオレ、笑わなかったん

 じゃね?寅さん映画なのに...

 って、思ったくらい。 ★

  

   男はつらいよ フーテンの寅 | 作品 | 松竹映画『男はつらいよ』公式サイト

 

 

そんじゃまたね。

チャオ。