Ferryどうも。

 

「AIが考えたような見事なストーリー」って、見事な表現ね。ほんとそうだわ、「プラダ2」。もっかい観に行くほどではないんだよなあ。 「ウォーゲーム」ってたぶん未見。アマプラにあるよね。ジョン・バダムなのね。観よう。サンキュでーす。 「サンキュー、チャック」は、友人も絶賛してた。あたくしはでも、ピンと来な組ですかねえ。宇多氏が映画評で、「キリスト教圏文化が強く表象してる話」みたいなことを言ってて、納得したんすよ。なんかねえ、個人主義が強い?というか、ベースに、諸行無常感が無いのよ。恐らく。

 

 

 

シンプル・アクシデント

/偶然」 ('26)

 ジャファル・パナヒ 製作、脚本、監督

 ワヒド・モバシェリ、マルヤム・アフ

 シャリ、エブラハム・アジジ、ハディス

 ・パクバデン、モハマッド・アリ・

 エリヤスメール

 

 『かつて不当な理由で投獄されたワヒド

 は、自分を拷問した看守と思われる男と

 偶然出会う。咄嗟に強引な手段で男を拘

 束し、荒野に穴を掘って男を埋めようと

 するワヒドだったが、男は人違いだと言

 う。投獄中目隠しをされていたワヒドは

 男の顔を見たことがない。男は本当に復

 讐の相手なのか。確信がもてなくなった

 ワヒドは、同じ拷問された友人を訪ねる

 のだったが....』(映画comより)

 

 話としては「復讐譚」なのに、登場する

 順番としては、復讐される側から描いて

 て、虚を突かれましたね、先ず。

 全くのNO準備の状況で、たまさか偶然

 に出会ってしまったもんだから、取り急

 ぎ気持ちだけ、半ば無理やりに高めてモ

 チベーションを上げて始めた復讐の行方

 は、それ故滑稽なドタバタ劇の様相を呈

 していきます。イラン版の「ファーゴ」

 みたいな、奇妙な味わいを見せていくん

 ですよね。途中で、未だに復讐の檻の中

 にいる、ブチギレ男のハミドが加わって

 からは、よりドライブが掛かってコメデ

 ィ調になっていくんですけど...... 

 にしても、どーすんのよこれ? 結構、

 相手を酷い目に遭わせちゃってますけど、

 どう収拾をつけるおつもりなんすかぁ?

 って心配して観てましたらば。 

 <ネタバレ>

 これも偶然に我々観客には分かることな

 んですけど、「義足のエグバル」の奥さ

 んを運んだ病院の名前が、「エグバル病

 院」なんすよね。恐らくこれ、エグバル

 一族がやってるってことなんだと思うん

 ですけど、エグバル、本物だったんだぁ!

 なんですよ。

 で、終盤。誰もいない、夜の荒野での

 あの場面。ここ1カットで演るんすよな。

 演者が、なりきってないとこれは出来な

 いですよ。正に、本作の白眉の場面でし

 たね。「本物」を見ている臨場感、緊張

 感が、ちょっと半端なかったですね。

 

 で、ラストよねえ。ワヒドの耳にまた届

 く、あの音! もしかしたら幻聴なのか

 も知れないけど、彼は恐らく一生、この

 音から逃れることは出来ないのだ とい

 う絶望感は、拷問が如何に過酷で、どれ

 だけ人間を傷つけることなのかが、浮き

 彫りになるってもんですよねぇ。

 ★★★

 

 映画『シンプル・アクシデント/偶然』日本公開決定 ―― 人違いか、それとも復讐相手か?巨匠ジャファル・パナヒが描く前代未聞の復讐劇 - THR  Japan   

  

  

 

 

市民捜査官ドッキ」('24)

 パク・ヨンジュ 脚本、監督

 ラ・ミラン、コンミョン、ヨム・

 ヘラン、パク・ビョンウン、アン・

 ウンジン、イ・ムセン

 

 『2016年に韓国で実際に起きた事件

 をモチーフに、振り込め詐欺の被害

 に遭った女性が、詐欺組織のメンバ

 ーに助けを求められ、極悪詐欺集団

 に立ち向かう姿を描く』(映画com)

 

 アマプラで。

 中国・青島を拠点にした大掛かりな

 振り込め詐欺組織を、組織内の”掛け

 子”による内部通報と、その詐欺によ

 って全財産を失った2児の母の執念

 の”捜査”によって、事実上壊滅させ

 た!っていう、スゲえ実話!が基に

 なってるようです。韓国映画がすご

 く得意にしてるところのひとつだと

 思います、いち市民が巨悪をやっつ

 けるっていう、痛快娯楽作ですね。

 カタルシス成分多め。最後はスカっ

 とします。個人的には、「ベテラン

 1」の痛快さに近いものを感じまし

 たねえ。

 

 韓国を代表する”おばちゃん顔俳優”

 ラ・ミランさん。本作のようなふつ

 うのおばちゃんから、「ガール・コ

 ップス」('19)のキレ者刑事、悪

 い人も余裕でやっちゃう感じがしま

 すし、ちょっと出てくるだけでも存

 在感を見せる(ネトフリ「いつかは

 賢い医師生活」でも、コ・ユンジョ

 ンの夢の中の1シーンにだけ、おっ

 かない人役で出て来てた 笑)、わた

 くしは既に名優だと思ってますが、

 本作でもその魅力が如何なく発揮さ

 れていました。

 相棒たち(パク・チャヌク「しあわ

 せな選択」で、イ・ソンミンのキョ

 ーレツな奥さん役ヨム・ヘランさん

 他)もそれぞれにキャラが立ってて

 好かったですしね。

 ラスボスの”元締め”を演じたイ・ム

 センさん。一瞬、ヒョンビンかと思

 うほどいい男っぷりで、でもこいつ

 の、人を人とも思わない極悪なエグ

 ゼクティブぶりが、すごく効いてま

 したね。

 

 驚いたのが、警察の描かれ方です。

 この話自体、当事者の証言に基づい

 ているんでしょうから、ウソがつけ

 ないんでしょうけど、こんなに頼り

 にならんもんかね警察って(笑)。

 韓国映画ではままありますけど、警

 察の失態を包み隠さないですよねえ。

 日本だと、なんか横やりが入ったり

 して、難しいんじゃないすか?

 

 <ちょいネタバレですけど>

 最後、元締め側の示談交渉要求に

 一切応じず、あくまで法廷で白黒は

 っきりさせる姿勢を貫くおばちゃん

 に、溜飲が下がる思いでした。ここ

 がとても、スカっとするところでし

 たな。 ★★★

 

   韓国映画「 市民捜査官 ドッキ 」 - 韓国ドラマはアロマです(仮)

  

 

そんじゃまたね。

チャオ。

Ferryどうも。

 

毎年毎年同じ思いになりますけど、この時期が、いっちばん好いよなあ~(笑)。気温は上がっても湿度がなくてさあ。洗濯物もきもちよく乾くし。ご存知、仙台の定禅寺通りは、この時期のためにあると言っても過言ではないわけで。美しいし気持ちがいいし、通るたびにうっとりとしてしまいますよ。

 

 

特捜部Q 吊された少女」

 ('24)

 オーレ・クリスチャン・マセン 監督 

 ユッシ・エーズラ・オールスン 原作

 ヤコブ・ワイス 脚本

 ウルリク・トムセン、ソフィ・トルプ、

 ヘッダ・スティールンステット、

 ヨアキム・フィェルストロプ

 

 『カールの旧友で元同僚のクレスチャ

 ンが、自身の退官式中に銃で自殺。

 クレスチャンの手のひらにはカールの

 名前が。カールと共にローセ、アサド

 の特捜部Qは、カールの地元警察内で

 交通事故と処理されていた7年前の女

 子高生殺害事件の謎に巻き込まれてい

 く....』(AmazonPrime紹介文より)

 

 アマプラで無課金になったので早速。

 いやあ。これは全く、ダメでしょー。

 トホホです。

 前作「知りすぎたマルコ」から役者が

 変わった新カールですが、当然ながら

 今作でも変わらず、極めてフツーの、

 常に機嫌が悪い、バッドバイブスをま

 く系のオヤジで、<ネタバレになりま

 すけど>実は自身には知らされていな

 い(なので認知もしてない)息子がい

 たり とか、ふつうに婚約者がいて 

 とか、全然そういうキャラじゃないじ

 ゃないすか、カールって。ほんとどう

 しちゃったんでしょうか。

 相棒のアサドに至っては、本作では何

 もいいところなし、どころか、本人の

 アイデンティティ-であるところの

 ”中東からの移民”である必要が全く感

 じられず、とうとう”居場所”まで失く

 してしまっている感じです。なんか、

 許し難いです。このコンビの、肝な部

 分がまるで失われてます。

 

 本筋の事件の方も事件の方で、笑ろう

 てしまうほど陳腐。カルトSEX教団

 の描かれ方も極めてありきたりで、こ

 んなんだったら書割りと一緒じゃね。

 もうちょっと、時代性というか、ある

 種の人が惹きつけられる何か が呈示

 されてないと。一体何をしたい集団な

 のかがまるで不明。

 あと、旧友が拳銃自殺した理由も、よ

 く分からんさ。托卵みたいに扱われた

 ことへの憤怒?子育ての悩みの末?

 あといちばん分かんなかったのが、

 団に潜り込ませた部下のローセを、い

 くら連絡が取れないからって、そのま

 ま置き去りにして自分らだけさっさと

 引き上げて来てるって、どーゆーこと

 なの??チームじゃないの?酷くない

 ですかあ??ってところがすごく引っ

 かかっちゃって。何で少女(っつって

 も高校生)が殺されたのか。何で木の

 上に寝かされてなきゃなんなかったの

 か とかの、こっちもこっちでかなり

 奇妙奇天烈な”真相”でしたけど、そん

 なのへの疑義もどーでもよくなるほど

 でしたよ。ドイヒーです。

 このままこの布陣で続けるのは、マジ

 ないわー。 NO STAR

 

  特捜部Q 吊された少女|最新の映画・ドラマ・アニメを見るならmusic.jp 

 

   

 

ゼイ・ウィル・キル・ユー」

 ('26)

 キリル・ソコロフ 脚本、監督

 アレックス・リトヴァク 脚本

 ザジー・ビーツ、トム・フェルトン、

 ヘザー・グラハム、パトリシア・

 アークウェイト

 

 『マンハッタンの高級マンションを

 舞台に、新人メイドと彼女を生贄に

 しようとする悪魔崇拝者たちの壮絶

 なバトルを、過激なバイオレンス描

 写満載に描く』(allcinemaサイト)

 

 誰がTheyで、誰がYouなのか、行った

 り来たりさせて、我々観客を惑わせる

 辺りは、多少の面白み、ありましたけ

 ども。

 この、”限定空間内での殺人ゲーム”と

 いう設定に於いて、片っ方が不死身

 とかされると、その時点でもう、なん

 か萎えるんですよねえ。こういう作品

 で”面白くなる工夫”って要素が減っち

 ゃってるじゃん、そこでって、思うん

 すよな。

 

 設定的には、マンハッタンの高級マン

 ションに”悪魔崇拝者(っていう雑な設

 定...なに?は置いときますもう 笑)”

 なので、「ローズマリーの赤ちゃん」

 すか。限定空間内での戦闘、相手を倒

 して階が上がっていく毎にラスボスに

 近づく なんてのは、ブルース・リー

 「死亡遊戯」でしょうか。 傷だらけ

 のヒロインが、悪いヤツラをぶった斬

 る場面のケレン味は、「キル・ビル」

 ?あるいはその元ネタの「修羅雪姫」

 だったりするんでござんしょうかねえ。

 ただこんなこと言ったらアレですけど、

 「キル」や「修羅」やるんだったら、

 ”怨みの念”の乗せ方が足りないですよ。

 そこがいまいちだから、盛り上がれな

 いんすよなあ。姉妹ふたりの演技だけ

 にその部分を頼ってるっていうのは、

 キビしいっすよ。

 

 あのヘザー・グラハムが、20年も経つ

 とこういう感じかあ... ちょっと(ネ

 ガティブな)感慨がありましたね.... 

 パトリシア・アークウェイトって、最

 近こういう役多くないすか(笑)。貫

 禄あって肚の座り方が半端ないですし、

 様々な作品での実績から、リスペクト

 もあるだろうしね。

 

 いやこの物語の構造自体が、現時の世

 界のあり様を示していて云々......って

 いうのも、考えるとあるのかもしれな

 いけど、そういうレベルの作品でも

 ないと思うなあ。 ★

 

   映画『ゼイ・ウィル・キル・ユー』感想(ネタバレ)…フー・ファック・アー・ユー!? | シネマンドレイク:映画感想&レビュー   

  

 

そんじゃまたね。

チャオ。

Ferryどうも。

 

部活の大会が仙台であるとかで、週末ひと晩だけ倅が泊っていきました。部員8人を引き連れて、ハイエースをレンタルしてのキャラバンで。近くで見るとハイエースってデカいね。運転と大会参加でへろへろで帰ってきて、メシ食って風呂入って寝て、翌朝早くからまた各所でピックアップして大会2日目に参加、そのまま直帰。嵐のようでしたな(笑)。今のとこ特に連絡もないので、無事なのでしょう。

 

 

サンキュー、チャック」('26)

 マイク・フラナガン 製作、脚本、

 監督、編集  

 スティーヴン・キング 原作

 トム・ヒドルストン、キウェテル・

 イジョフォ、カレン・ギラン、

 アナリース・バッソ、ベンジャミン

 ・パジャック、マーク・ハミル

 

 『世界が終焉を迎えようとしている中

 ”ありがとう、チャック”という不思議

 な広告が街中に出現し、やがてその謎

 が平凡な男チャックの数奇な人生を通

 して紐解かれていく...』(allcinema)

 

 原作は読んだことないですが、「第3

 章」(終章)から始まって第1章で終

 えるっていうスタイルをとる本作。

 その第3章は、世界の崩壊が急激に訪

 れているという、カオスでミステリア

 スな場面からスタートします。

 <ネタを割ってしまえば>

 この「世界」とは一体何のこと?とい

 うのが、この物語の正体になっている

 という構造でした。

 「人間の頭の中にこそ、宇宙やら何や

 らの”全てのものが存在”してる」よね、

 たしかに。しかも、ひとりひとりみな

 違う「世界」があると。考えてみたら

 不思議な気もしてきます。もう、いい

 年になったからそういうふうにも思え

 るのかもしれないですけどもね。

 こうやって、本作を思い返しながら感

 想を書いてたりすることで、また”my

 世界の住人”が増えてたりしていると

 いうことなのかもしれないですね。

 これってとても、作家らしい発想の話

 よね。なるほどなあとは思ったけど、

 若干の”幸せ押しつけがましさ”みたい

 なのも、感じなかったと言えばうそに

 なります。 ★★1/2 

 

 p.s「宇宙カレンダー」というのが、

 キーアイテムとして出てきて、カール・

 セーガンという方の”宇宙理論”みたいな

 のが作品のベースにあるんですね、どう

 やら。カール・セーガンって、聞いたこ

 とある気がする と思って調べましたら、

 映画「コンタクト」の原作他のアメリカ

 の天文学者、SF作家の方でした。 

 

 サンキュー、チャック』 | First Chance to See...

 

 

 

 

コンタクト」 ('97)

 ロバート・ゼメキス 製作、監督

 カール・セーガン 原作  マイケル

 ・ゴールデンバーグ、ジェームズ・

 V・ハート 脚本

 ジョディ・フォスター、マシュー・

 マコノヒー、ジェームズ・ウッズ、

 トム・スケリット、ウィリアム・

 フィクトナー、デヴィッド・モース、

 アンジェラ・バセット、ジョン。ハート

 

 カール・セーガンつながりで久しぶりに

 観たくなりまして。アマプラで。

 結構ド直球の、”知的宇宙生命体とのコ

 ンタクトもの”ですよな。

 「未知との遭遇」や、ドゥニ・ヴィルヌ

 ーヴの「メッセージ」では、基本的に、

 先方から先にコンタクトがあって、それ

 に対応することになる”地球代表の人”の

 側にある、内省的なドラマというのが、

 メインで描かれてたと思いますけど、本

 作のエリーの場合は、だいぶこっちから

 打ちに行ってますよね(笑)。

 鼻っ柱が強くて、極めて優秀な頭脳をも

 ち、おまけに美形って。まるでジョディ

 ・フォスターにあてて書かれたみたいな

 キャラクターのエリー。クラリス・スタ

 ーリング(「羊たち」)とほぼ同一人物

 な(笑)。 がゆえに、トム・スケリッ 

 トやジェームズ・ウッズらの、基本、

 女性のことナメてます系男性既得権益者

 たちとの闘いもヒートアップしてくるわ

 けでね。面白いところでした。クリント

 ン政権って、自身の下スキャンダルもあ

 ったし、なんとなくそういう、ソフトな

 感じだけど実はマッチョな感じって、あ

 る気がします。

 

 不信仰である人は、知的生命体とコンタ

 クトさせるわけにはいかないっていう理

 屈が、正直ほんと、よく分からないんで

 すが(笑)、クライマックスの、ヴェガ

 人がエリーに魅せる一連のあそこは、臨

 死体験のようでもあり、その意味で、

 「サンキュー、チャック」のラストの

 〇〇灯と呼応してるような気もしました。

 あと、地球から遥か宇宙の涯てまでズー

 ムバックしてエリーの瞳に繋がるという

 ファーストカットも、「宇宙は人間の頭

 の中にこそある」っていう「サンキュー

 、チャック」で出てきたのと呼応してる

 と思いました。

 また、早くに両親を亡くした主人公が、

 「なぜ私たちはここにいるのか。私たち

 は何者なのか」と問うところが物語の起

 点になっているところも「サンキュー」

 と同じ構造だなと。

 

 無神論者のエリーが、知的宇宙生命体と

 コンタクトすることによって、宗教家に

 転じました と見えなくもないラストで

 すけど、それが神かどうかは別にして、

 孤独だと思っていた人間が、何か”大き

 なもの”に、実は包まれて生きているこ

 とを知る という話なのかなと。そこも、

 「サンキュー、」と繋がってますね。

 ★★★

 

    Amazon.co.jp: コンタクト 特別版 [DVD] : ジョディ・フォスター, ロバート・ゼメキス, ジョディ・フォスター: DVD

  

 

そんじゃまたね。

チャオ。