Ferryどうも。

 

今クールのTVドラマ。TBS「日曜劇場」枠の「アンチ・ヒーロー」が、スゴいです。ここまで気合の入ったものは過去なかったんじゃないかってほどです。”お茶の間感”ゼロ。役者陣の気持ちの込め様、主題歌のマッチングぶり、脚本の素晴らしさ(後出しジャンケンをぎりぎりで回避する巧さ)、無料で本当にペイ出来るのか(笑)。エグさとかはまたレベルが違うんだけど、「秘密の森」と、同じ土俵で戦ってるくらいのレベルだと思います。あともう1本、月曜のフジ枠(「エルピス」と同じカンテレ枠だと思います)の「アンメット」も、スゴいです。「エルピス」同様に制作陣の並々ならぬ意気込みと、それに応えているスタッフ、役者のクウォリティーの高さ!先日の回なんて、結構号泣して観てしまいました。千葉くんの演技、素晴らしかったあー!花さんが他所でも引っ張りだこすぎて摩耗してしまうんじゃないかと心配ですが(笑)。彼女の、メシの頬ばり方が好いのよ。キャラクターを規定する大きな要素になってます。そういえば「市子」では、メシ食ってるとことか無かった気がする。 両方とも、Tverアプリで観てるから、毎週明けは視聴で忙しいんだよね(笑)。TBS「ラヴィット」も全話見続けてるしさ。

 

 

 

悪は存在しない」 ('24)

 Evil Does NOT Exist

 濱口竜介 企画、脚本、監督、編集

 石橋英子 企画、音楽

 大美賀均、西川玲、小坂竜士、渋谷采郁

 

 『自然に囲まれた長野県水挽町で、

 娘の花と暮らす巧。代々この土地で、

 自然の恵みを受けながら、慎ましい

 生活を送っていた。そんなある日、

 近くの土地にグランピング施設を建設

 する計画が持ち上がる。やがて計画を

 進める企業による地元住民への説明会

 が開催されるのだったが...』

 (allcinemaサイトより)

 

 濱口竜介監督、石橋英子音楽の「ドラ

 イブ・マイ・カー」コンビによる企画。

 石橋英子氏が作った曲のライブパフォ

 ーマンス用に映像作品を という発注

 が、折角なので長編作品にもしてみま

 しょうとなり劇場公開になったとのこ

 とのようです。

 ヴェネツィア国際映画祭 銀獅子

 (審査員グランプリ)賞受賞作。

 

 哲学的なタイトルからして、善悪二元

 論的な、哲学、宗教学みたいな話なん

 かなと、多少なりとも構えて行ったん

 ですが、後述する衝撃的なラストのシ

 ークエンスとも相まって、え、何の映

 画これ??ってなるんですけど、端的

 に言って面白いのよ、これが。

 

 あらすじにある通り、何ならひと昔前

 の、ありふれた開発vs自然保護的な

 分かり易い話のように見えて、”そう

 いう話の構造”を全くとらない、これ

 は、物語性を主とするロマン主義(何

 だかんだ多くの娯楽作品はこれに入る

 と思う)に対しての自然主義、劇中の

 台詞「水は高いところから低いところ

 に流れる」に象徴される、”あるがまま”

 を描く作品と捉えました。

 とはいえそういった”しゃちこばった”

 話しなわけではなく、前半の説明会の

 場面や、後半のクライマックスと言っ

 ていいんでしょうか、本作のキーとい

 うか、ゲームチェンジャー的な場面に

 間違いなくなっている、車中でのふた

 りの会話の場面とか、観てるだけで何

 だか面白いっていう。濱口監督作の

 成せる技でした。 

 

 ほぼ無名の役者さんたちばかりなんで

 すが、みなさんが各々粒だっていて、

 最高でした。特に主演の大美賀均さん

 。もともと製作スタッフの人らしく、

 役者業の人には無い、得体の知れない

 怖さ(こどもの迎えに行くのを毎度失

 念するとこは、間抜けというよりは、

 闇(病み)を感じる)を醸し出してま

 すし、結局我々観客といちばん近しい

 関係性になるふたり、高橋と黛さん、

 最高でした。黛さんは特に、秀逸でし

 た。濱口監督の「ハッピーアワー」

 ('15 未見)からの人らしいんですが、

 いい味でした。「ドライブ・マイ・カ

 ー」のときの広島側の事務局の女性?

 役の安部聡子さん的な好さでした。

 

 「ドライブ・マイ・カー」もそうでし

 た(ってか「寝ても覚めても」の終盤

 も、簡単には呑み込みづらい展開を見

 せますけど)が、濱口監督作は、ラス

 トのシークエンスが物議を醸しますよ

 ねえ(笑)。「ドライブ」のときは、

 同じ回を観た全く知らないおばさんか

 ら、劇場出た途端に「最後あれ、どう

 いう意味なの?」って話しかけられま

 したしね(笑)。でも今回のは、そん

 な比じゃなかったです。思わず声が出

 ましたし、困惑しましたが、体感とし

 ては、あれ?必然か みたいにも感じ

 てもいて。全く以って自然主義だなあ

 というか。

 

 石橋英子さんの音楽っていうのも、

 企画がそうだからっていうのはありま

 すけど、存在感あります。「ドライブ」

 のときもそうでしたけど。荘厳な感じ

 がする弦楽奏なんですけど、一瞬で

 ホラーテイストに変わる、変われる

 感じがあって、作品全体をある種規定

 している感じでした。

 

 うどん屋での「体あったまりました」

 発言や、初めて斧で薪を割るトライを

 した人が、言われた通りの動きをした

 ら綺麗に割れるところを1カットで見

 せる場面とか、印象的な場面が残りま

 す。

 「悪は存在しない」のか。とすると

 対になる善はどうなのか。様々に考察

 ポストが行き交いそうな、実に味わい

 深い作品でした。 ★★★1/2  

 

  悪は存在しない | あらすじ・内容・スタッフ・キャスト・作品・上映情報 - 映画ナタリー さん

 

 

 

 

ゴジラ・モスラ・キング

ギドラ 大怪獣総攻撃」 ('01)

 金子修介 脚本、監督 

 長谷川圭一、横谷昌宏 脚本

 新山千春、宇崎竜童、小林正寛、

 佐野史郎、南果歩、天本英世

 

 『平成ガメラ3部作で高い評価を受けた

 金子修介監督が、ファースト「ゴジラ」

 の直接の続編として、全く新しい設定で

 作り上げた21世紀版ゴジラ』(allcinema)

 

 アマプラにゴジラ映画が大量に放出中

 なのね、今。

 

 鎮めた筈の”破壊神”ゴジラが復活。立ち

 向かうは、”ヤマトの守護神””護国聖獣”

 キングギドラ、モスラ、バラゴン!って

 いう構図でした。なんか、ちょっと

 ”右寄り”よね(笑)。時代だったんで

 しょうか。ちょっとざわっとしました

 (笑)。世代的に、キングギドラって、

 悪側だったような記憶なので、少し

 混乱しました。

 新山千春の役柄が、BS番組のスタッフ

 とかいうのも、時代性ですかね。

 ゴジラが終始”白眼”なのもなあ...

 

 CGの具合とかも、もしかしたら一番

 今観るときつい感じなのかも。

 ★1/2

 

  ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃 - 映画情報・レビュー・評価・あらすじ・動画配信 | Filmarks映画 さん

 

 

そんじゃまたね。

チャオ。