Ferryどうも。

 

息子の新生活ひとり暮らしがスタートしました。この間、オープンキャンパスから数えて4回目の弘前でしたが、初めて息子一緒に帰ることなく、現地で別れてきまして。考えると泣いてしまいそうだったんで、急いで仙台に帰り、次の日も息子がいなくなった部屋の片づけや、持ち帰った梱包ごみやらをまとめてたりして忙しく過ごしたんですが、その次の日ぐらいからですかね、ふっと空いた時間なんかに、ものすごく寂しくなったりして、独り、泣いてしまいました。分かっていたことだけど、思ったより喪失感(別に元気に暢気に暮らしてるんだけど)が大きく、少し驚いています。リチャード・リンクレイターの「6才のボクが、大人になるまで。」のパトリシア・アークウェイトじゃないけど、「覚悟はしてたけど、居れる時間、もっと長いと思ってた!」ですよ、マジで。いや分かっちゃいるんだけどさあ。 あと、仕送りのこと考えると、めちゃめちゃ大変っす(笑)

 

 

 

「DUNE 砂の惑星 

PART2」('24)

 ドゥニ・ヴィルヌーヴ 製作、脚本、

 監督  フランク・ハーバート 原作

 ジョン・スペイツ 脚本  グレイグ・

 フレイザー 撮影  ハンス・ジマー

 音楽

 ティモシー・シャラメ、ゼンデイヤ、

 レベッカ・ファーガソン、ジョシュ・

 ブローリン、オースティン・バトラー、

 フローレンス・ピュー、レア・セドゥ、

 デイヴ・バウティスタ、ステラン・

 スカルスガルド、シャーロット・

 ランプリング、クリストファー・

 ウォーケン、ハビエル・バルデム

 

 もちろんIMAXで。

 2024年現在の、映像技術の最高水準

 の粋を結集して作られた作品として、

 これを見逃す手はないとあらためて思

 います。正に絢爛たる絵巻。但し砂だ

 らけだけど(笑)。

 また、「SW・シスの復讐」とも通じ

 るような、高度且つエグい政治劇でも

 あります。

 特に、人々の”信仰心”を巧みに利用

 する、長い時間をかけて なんていう

 ところは、結構タブーなところにも

 踏み込んでるなあと感心しました。

 なにか活劇的にうぉーー!って盛り上

 げはしてくれないけど、間断なく楽し

 めました。

 

 ”悪”側が、ステラン・スカルスガルド

 (ウラジミール(っていう名前もなん

 か現時で示唆的というか)・ハルコネ

 ン)、オースティン・バトラー、

 クリストファー・ウォーケン、あるい

 は未だグレーな感じだけどレア・

 セドゥ、かなり黒なグレーのシャーロ

 ット・ランプリング、さらにフローレ

 ンス・ピューに至るまで、み~んな

 白人。とりわけハルコネンチームは、

 黒を纏ってより”白さ”を強調している

 のに対して、インド・ペルシャ顔の

 シャラメ、ゼンデイヤ、ハビエル・

 バルデム、あるいはシャラメの父が

 南米系のオスカー・アイザックだし

 と、人種的に多様(アジア系皆無か)

 という図式が、意図的なのか分かりま

 せんが(絶対そうでしょうね)極めて

 現代的な配置でした。

 まあ、いちばんおっかないのがレベッ

 カ・ファーガソンで、結局彼女とシャ

 ーロット・ランプリングの”師妹対決”

 なんじゃねえのか(笑)っていうのは

 あるのですけど。

 

 フローレンス・ピューがほぼほぼ何も

 ”活躍”出来てないのと、レア・セドゥ

 があんな後半からしか絡んできてない

 ので、これはPART3確定でしょうね

 (笑)。でもそうなると、いよいよ

 戦争戦争戦争にならざるを得ないのか

 ですけどもねえ。原作を知らないんで

 アレなんですが、”核の問題”も全然

 未消化ですしね。3は「オッペンハイ

 マー」的なものになるとか(笑)。

 あと”香料(というかドラッグ?)”

 のところとかも、結構未消化な気も

 しますし。

 

 こっからは蛇足。砂虫ライド、凄かっ

 たあーー! あとウラジミール・

 ハルコネン、どうしたって、マツコ

 だよね(笑)。砂虫ライドは、正に

 ”王蟲”、ナウシカだし、悪の統領が

 マツコって、日本の観客にはノイズ

 多めよね(笑)って思いました。

 恐らくはこの原作から想像を膨らませ

 て「風の谷のナウシカ」を物した宮崎

 駿大先生は、あらためて凄いなと思っ

 た次第です。「ナウシカ」を実写化し

 た方が実は面白いんじゃないか?なん

 ても思わなくもないですし。

 ★★★1/2

 

   Dune: Part Two (2024) - Posters — The Movie Database (TMDB) さん

 

 

 

  

変な家」 ('24)

 石川淳一 監督  雨穴 原作

 丑尾健太郎 脚本(「半沢直樹」「下町

 ロケット」「君と世界が終わる日に」

 などを書いた人らしいです)

 間宮祥太朗、佐藤二朗、川栄李奈、

 DJ松永、瀧本美織、斉藤由貴、

 高嶋政伸、石坂浩二

 

 『ある一軒家の間取り図に奇妙な違和感

 を覚えたオカルト専門動画クリエイター

 の主人公が、不気味な間取りの驚くべき

 真相に迫っていくさまをスリリングに

 描く』(allcinemaサイトより)

 

 原作読んでないですけど、バカ売れして

 るじゃないすか。うちの息子も好きで

 Toutubeよく観てるし。でもそうそう

 観に行くつもりもなかったんですけど、

 軽い気持ちで出かけてきました。したら

 土日の昼の回というのもありますけど、

 めちゃ混み。みんな何となくエグめの

 Jホラーを欲してる時期だったのかな

 と。こういうのって、タイミングがあ

 るじゃないすか。

 

 でも、そこまでヒットせんと思う。

 ”口コミ力”薄そうだもん(笑)。 

 何でしょうね。論理が、破綻してんす

 よ。<ネタバレ>します。

 本作の話の起点となるのが、ひょんな

 ことで手に入れた2階建て一軒家の

 間取り図が変。具体的には、人がひと

 り通れるくらいのスペースが階を通す

 形である。なぜか?という違和感なん 

 だけど、違和感はいいんだけど、そこ

 にスペシャリストみたいな人が出てき

 て、そのことをね、「家人が来客を秘

 かにそのルートを使って殺して、出口

 の浴室でバラバラにするためなんじゃ

 ないか...」ってことを、大真面目

 に言い出すんですよ。それをみんなが

 突っ込まず受け入れます...

 おいっ!それ、家の中の話よ。殺人を

 秘匿する必要ある?(笑)、さらには

 別建てで何らかの道具があるのか知ら

 ないけど、死体を、家の中なのに誰に

 も知られないように狭いルートを使っ

 て運ぶ必要性が、どこにあるって言う

 わけ!ねえ。全く理解に苦しむ話よ。

 こういうのって、作品にする以前に

 誰か、指摘しないんすかねえ?

 イキオイで作っちゃうのかなあ?

 

 話の起点からしてこうだからさあ、

 あとはもう、どっかで観たことある

 ホラー要素を、ご都合主義100%で

 乗っけてってるだけなんで、論理も

 何もあったもんじゃありません。

 後半では億面もなくまた、横溝正史

 の世界をコスり出すし(「八つ墓

 村」あたりでしょうか)さあ。

 コトの”真相”云々に関してのところ

 は、あれです、「湯殿山麓呪い村」

 「湯殿山」の方がまだ論理性がある

 し、巧く描けてたと思うし。

 ババアがチェーンソー持って暴れ出

 したとき(「いけにえ」ってる)に

 は、何ならもっとポップにやって

 笑いが起きるくらいじゃないと。

 完全にスベってましたよ。

 ”薬物で洗脳”とかも、このご時世で

 語るにはあまりにイージー。もっと

 考えた方がいいと思う。

 

 まあ、横溝(と市川崑)の世界は

 それだけ偉大だってことなんでしょ

 うけど、幻想ですからね。所詮。

 んなもん、無いよ。少なくとも

 現代には。せめて”ふつうの家族が

 狂ってる”っていう話にしないと。

 怖くないもん。

 これも分かってやってんのかあれで

 すけど、結論的に言うと、妙な説を

 唱えた霊媒師、かなり責任がある

 じゃないすか。なのに、一度も画面

 に登場しないってどーゆーこと?

 結局霊媒師の言ったことをみんなが

 みんな全肯定したことが原因(んな

 ことある?)なわけでさあ。ああ、

 苛々するう。

 

 あ、あと、これは恐らく無自覚なん

 だと思うんだけど、身障者を差別

 してはっきりと傷つけてますからね。

 醜悪です。四肢の先天異常は、呪い

 なんですか? え、バカなの?

 

 高嶋政伸は、オーダーすればきっち

 りとやってくれる、プロなんでしょ

 うね(笑)。

 何より個人的にいちばんビックリし

 たのが、石坂浩二がキャスティング

 されてんのよ。言わずと知れたアイ

 コンじゃないすか。金田一耕助。

 え?どこにいた??ってなって。

 え?まさかあの当主か? メイク

 してて全っ然分かんなかったんすよ。

 もしかして、何かを察して、いない

 ことにしたんだろうか(笑)。

  

 事程左様に、演者に責任は、ほぼ

 ほぼ無い、企画がダメってタイプの

 作品だと思います。

 息子に聞いたら、「原作はJホラー

 ではない。だから映画は観に行かな

 い」って言ってました。

 まあ、こういう、口裂け女的な都市

 伝説以下の話って、いつの時代でも

 有効(こうしてお金になってるわけ

 で)ってことなんすかね。 ★

 

  変な家 : 作品情報 - 映画.com さん

 

 

そんじゃまたね。

チャオ。