私の職場復帰まで数日。必死に家の片づけや庭の草むしりを
する。汗だくになっても終わりそうにない。それでもゴミ袋が
いくつもパンパンになる。この家は一体どんだけ溜め込んで
いるのだろうと思う。
有料老人ホームに入所している父の所へ面会に行く。仕方ない
ことだけれど、差し入れは面会時に食べきれる分のみ、という
決まり。コーヒーと小さめのお饅頭とおせんべい1枚を持って
行った。30分間の面会を終え帰宅すると、母の特養から電話が。
寝てる時に背中やお尻が痛いので、家で使っている敷布団が欲しい
とのこと。自由に私が動けるのは今のうちなので、すぐに施設に
持って行く。事前に母に電話する。何か言いたげな様子だったけど
何も言ってこない。私が「お布団持って行くからね!」と言うと
「うん」と弱々しく答える。言いたい事はあきらめた感じ。
施設の入り口で職員の方に布団をあずける。様子を聞いてみる。
いつか帰れると思っているらしいと。本人は新しい施設にショート
ステイに行ってて、今度は少し長めの滞在だとの認識。入る前に
ずっと入ることになるよ、と伝えたことはあるのだが、ものすごく
険しい顔で「ずっと?????」と言われ「死んだ方がマシ」と。
それからはお互いハッキリと話していないので、この会話は母の
記憶から消されているのだと思う。頭はしっかりしているはずなのに
本当のところは分からない。自分の親なのに。