枕草子再学習は、前回「ありがたきもの」(めずらしいもの)だった
今回は「あさましきもの」 (がっかりするもの)
第九三段:原文
あさましきもの。
指櫛(さしぐし)すりて磨くほどに、物に突きさへて折れたる心地。
車のうち返りたる。
さるおほのかなる物は、所せくやあらむと思ひしに、
ただ夢の心地して、あさましうあへなし。
人のために恥づかしうあしき事、つつみもなくいひいたる。
かならず来なむと思ふ人を、夜一夜起き明かし待ちて、
暁がたに、いささかうち忘れて寝入りにけるに、
烏のいと近く、かかと鳴くに、うち見あげたれば、
昼になりにける、いみじうあさまし。
見すまじき人に、ほかへ持て行く文見せたる。
むげに知らず見ぬことを、人のさし向かひて、
争はすべくもあらず言ひたる。
ものうちこぼしたる心地、いとあさまし。
現代語訳(省略)
「私の解釈」
現代「あさましい」は、
清さんの時代とだいぶ違うようで、
(不安・驚き・不作法・惨め・後悔・迷惑・残念)
・櫛の歯が欠けたら、不幸の前兆かなと不安
・自動車がひっくり返ったら、どうしてこうなったのかと驚く
・本人には、恥ずかしく都合が悪いことを憚らず言ってしまう不作法
・恋人が来ると約束しので待っていて、いつの間にか眠ってしまって
カラスの鳴き声で目が覚めたら、昼すぎだった なんともみじめだ
・見られたくない内容の手紙(メール)を誤って、他人に送ってしまった
取り返しのつかないことをしてしまって後悔
・全く知らないことまくしたてられるのは迷惑
・新調のドレスにコーヒーなどをこぼしてしまったときは残念
これらを、無理してまとめると
現代語訳者の解釈のように{唖然}かな
こんなにまじめに勉強したら、国語も評価5になったかも