久しぶりに枕草子の再学習は、
第62段「河は」を、教材にする
第62段:原文
『河は。
飛鳥川、淵瀬も定めなく、いかならむと、あはれなり。
大井川。音無川。七瀬川。
耳敏川、またも何事をさくじり聞きけむと、をかし。
玉星川。細谷川。五貫川、沢田川などは、
催馬楽(さいばら)などの思ははするなるべし。
名取川、いかなる名を取りたるならむと、聞かまほし。
吉野川。天の河原、「棚機つ女に宿借らむ」と、
業平が詠みたるも、をかし。』
「私の解釈」
河の名前の由来について、類推してみる
飛鳥川は、今日の浅瀬が明日は深み、
あすは変わるから、明日変(わる)川 侘しい川
大井川も音無川も七瀬川も、
飛鳥川と同じように川の様相が、
よく変わるという名前
耳敏川は、川の音を聞いて何を詮索しよう
とした名前かと思うとおかしくなる
玉星川は何処にあるか不明。
細谷川は飛鳥川の源流など吉備にもある。
五貫川・沢田川も不明。
これらの川の名前から、
雅楽のあの音を想像してしまう。
名取川は、どんな名前を取ったのか聞いてみたい。
吉野川から天の川を類推し、
天の河原で、「七夕の織姫に宿を借りよう」と
在原業平が歌に詠んだのも、面白い。
今時は、川の名前の由来を考え、楽しむ人はいるのかな?
清さんの、この楽しみに、平安貴族は共感したのだろう。
私は、利根川→坂東太郎→ウナギ 情緒に欠ける
現在の飛鳥川、遠景は甘樫丘