24/3/7 | クリスチャンリンゴ事件簿、アッパールーム編のブログ

不可能を信じる

Xをダビデの好奇心とし、既成事実の羅列をゴリアテ(インテリ奴隷ラッキー)という図式からアンチテーゼを示してみる。現象とは、過去の実績からの予測への追求であり、実績への信頼ということを前提にコンピュータがはじき出した結果を通してその場(プレゼンという設計図)を示すことになる。だが、人間の内に自ら隠された能力は未知数であり、外からのものではなく、内なるものという可能性を信じることから始まる。その名人(インスピレーション)が子どものような心(イノセンス)であり、白紙という空間(神の御心、頭の中が空っぽになる)を通して、時(我が命の源)という我が身に燃えるような情熱が与えられる。まず、火が起こり、次に工夫という思考が与えられ、そして実行ということになる。そのための鍛錬(暗黙知)が普段から必要ということは言うまでもない。その姿は〝私は生きる〟という無言の目の輝きということになる。

 

ダビデはサウルに言った「あの男のことで、だれも気落ちしてはなりません。僕が行って、あのペリシテ人と闘いましょう。サウルはダビデに答えた「お前が出てあのペリシテ人と闘うことなどできまい。お前は少年だし、向うは少年のときから戦士だ」…サムエル記上17:32~33

 

サウル王は、未知の可能性を語る少年のきらきらとした目の輝きを見ながら、その言葉を受け入れ、そして、ペリシテ人とダビデは対立の場に断つことになる。

 

このペリシテ人はダビデに言った「私は犬か。杖を持って向かってくるのか」そして、自分の神々によってダビデを呪い、更にダビデに言った「さあ、来い。お前の肉を空の鳥や野の獣にくれてやろう」だが、ダビデもこのペリシテ人に言った「お前の剣や槍で私に向かって来るが、私はお前が挑戦したイスラエルの戦列の神、万軍の主の名によってお前に立ち向かう。今日、主はお前を私の手に引き渡される、私は、お前を討ち、お前の首をはね、今日、ペリシテ軍のしかばねを空の鳥と地の獣に与えよう。全地はイスラエルに神がいますことを認めるだろう。主は救い賜れるのに剣や槍を必要としないことを、ここに集まったすべてのものは知るだろう。この戦いは主のものだ。主はお前たちを我々の手に渡される」…サムエル記上17:43~47

 

信仰を通して語るということは、世との対立を通して語るということにほかならない。相手の設計図に対する未知を示すものであり、相手の無責任(既成事実の羅列に過ぎない有識者)を放置できない生き方ということになる。たとえば、オリンピックの設計(過去から未来)という思惑(現実の出来事に対応できない)は、コロナによって台無しにされたのに、だれもその責任を負うものは社会(デジタル族の計算ミス)にいないということになる。ペリシテ人(設計図)はコロナ(ダビデ)に負けたのに、その敗戦を認めるものは誰もいないという不思議な時間(クロノス)の流れを意味する。私たちは黙して、神からのメッセージを素直に受け入れ、結果(デジタルの壁)の相手に、自然現象の日々(千変万化する天候を気候による気分との接点)という未知(アナログの可能性、コロナのなか医者の患者のもがきながらの創意工夫の日々)を信じて生きている。

 

  • 二律背反(アンチノミー、: Antinomie)とは、正命題、反命題のどちらにも証明できる矛盾パラドックスのことである(しばしば勘違いされるが単なる矛盾・パラドックスではない)。字義通りには、二つの法則が現実的にであれ見かけ上であれ相互に両立しないことを意味し、これは論理学認識論で使用される術語である…ウィキペディア
  • アナログは、連続した量(例えば時間)を他の連続した量(例えば角度というイメージ)で表示すること。デジタルが連続量を値(離散的な数値)として表現することと対比される。時計や温度計などがその例である。エレクトロニクスの場合、情報を電圧(心理的な抑圧)・電流(苛酷な労苦)などの物理量(質というイメージ)で表すのがアナログ、数字(数値)で表すのがデジタル(単なる貨幣の量にイイネ)である…ウィキペディア
  • 二種類の言語は関係は、逆向きに対立する。観念語(アナログ)を用いる言葉は逆にその映像喚起力を利用することによって、再び感覚性(情緒)を取り戻し、自己を豊かにすることができる。その場合、詩に近づくのだ。これに反し、映像は、自己を知的(デジタル)なものにしようと試みるとき、貧困にならざるを得ない。なぜなら、観念による言語は暗示的(イメージ)なものを利用するこによって、いわば自己の周囲の輝きを増し、その有効範囲(水の波紋)を広げるのに対し、映像による言語は、前者に対抗(既成事実による解釈)するため、自らの持っている感動力を脱ぎ棄てなければならないからである…ルネ・ユング

24/3/3ブログ参照