息子が小学校低学年の頃のとある休日

私と次男はソファーで絵本を見ていて

息子は畳コーナーで遊んでいた

とてものほほんとした時間だった

そんな時
スマホの緊急地震速報が鳴った

息子はスマホに鳴り響く緊急地震速報の音が大の苦手。
あの音は人が危険を察知するよう
わざと怖い音に設定されているらしいが
息子は普通の人よりさらにさらに怖い音と
認識してしまっていつも耳を押さえてパニックを起こす

地震そのものよりも
あの音を怖がっていた

その時の揺れは確か
震度4だったか5弱だったか
巨大地震ではないけれど
明らかに揺れているとわかる
少し恐怖を感じる揺れだった


我が家のリビングで一番安全なのは
テーブルの下かソファーの上

テーブルの下に潜り込むよりも
ソファーに座る方が楽なので
大きな地震が来たらみんなでソファーに座るように約束してあった

次男と私はすでにソファーに座っていたので

息子に
「〇〇!こっちこっち!おいで!」
と手招きをしたら

すでに泣いている息子は耳を押さえてパニックになりながら
「わーーー!!!」
と叫びながら走ってきた

そして床で滑って転んだ

起き上がった息子は鼻血が出ていた

揺れが収まり
だんだん息子のパニックも収まり

止血をしながらテレビをつけたら

「軽傷者一名」と報道されていた


私がふざけて
「軽傷者1人だって。〇〇のことじゃん。笑」
と言ったら

息子は元々クリッとしている目を
さらにまんまるにさせて
「えっ⁉︎⁉︎なんでわかったんだろう⁉︎⁉︎」
と言いながら
辺りをキョロキョロしていた

信じてしまった息子が
ものすごく可愛くて可笑しくて
私は大笑いをしたのだった


日本は地震大国

テレビのテロップで
地震速報が入るたびに

あの日のことを想い出す

かわいいかわいい息子くん

スマホに鳴り響く緊急地震速報は
あの頃と違って
途中で止められるようになったよ
いつからだろうね

あの頃は大音量で鳴り響いて
どうしても止められなくて
なんとかしなければと
せめて音量を抑えたくて
両手で抑えてお腹の中に入れてまるまる私でした

息子と共に必死だったあの頃の私

必死で子育てしていたな

間違ったこともたくさんあったけど
一生懸命だったことは確か

なつかしいな