行政視察(富山県) 富山県総合デザインセンター | 立川市議会議員/公明党 高口やすひこブログ

行政視察(富山県) 富山県総合デザインセンター

7日、公明党会派で、富山県高岡市へ『富山県総合デザインセンター』について、視察しました。

 

富山県内のデザインに関する研究開発・技術指導・情報提供等を行う専門機関です。歴史は古く、1983年頃よりデザイン振興活動が続けられ、本センターは1999(平成11)年にオープンされました。当初、SONYのウォークマンの開発研究をされた方も携わられたとお聞きしました。

 

異能・異業種の交流の提供、新プロジェクト創出を支援されます。ソフト支援として、“イノベーション“、“市場調査・商品企画“、“デザイン開発“、“試作・商品化“、“PR・販売“を手掛けられています。また、ハード支援として、“クリエイティブ・デザインハブ“、“デザイン工房“、“モックアップ工房“、“デジタル撮影室“、“バーチャルスタジオ“などが備えられています。

 

富山県は、日本海側屈指の工業集積を持ち、デザインを導入しやすい”ものづくり”の土壌があります。県外デザイナーと富山企業をコラボレーションした、金属分野の商品事例を紹介されました。

 

錫製のKAGOを生み出された能作、自由に曲げられる錫の商品開発です。

真鍮鋳物の生活用品ブランドを生み出されたFUTAGAMI、ざらりとした表面質感にこだわり、無塗装による経年変化による味わい深くなります。

アイスクリーム専用スプーンを開発されたLemnos、体温が伝わるアルミニウム製のスプーンです。

 

商品開発支援として、1994年から富山デザインコンペティションを開催されています。昨年(2023年)、30回目の開催となり、優秀な作品の商品化を支援される全国初の「デザインコンペ」です。

 

ブランド開発支援として、2009(平成21)年、越中富山お土産プロジェクトをスタートさせています。第1弾として”越中富山 幸のこわけ”、2017(平成29)年、第2段として”越中富山 技のこわけ”、2022(令和4)年、第2段として”越中富山 美のこわけ”が商品化されています。

 

PR支援として、富山県内で企画または製造されている性能、品質及びデザイン性に優れた工業製品を「富山プロダクツ選定商品」として認定、富山ブランドとして国内外に情報発信し、企業の販売・開発を支援されています。

 

説明を受けた後、施設内(デザイン工房、デジタル撮影室、バーチャルスタジオ等)を案内頂き、改めて詳細にハード機器等について、ご説明頂きました。

 

中でもバーチャルスタジオは凄いです。大型スクリーンとして使用できる壁面(3面)を有し、音響設備等と連動し、最大4映像を切り替えながら投影されます。床は、大型の試作品を載せ回転できるターンテーブルがあり、車1台を搬入させ撮影させることが可能です。試作前の3Dデータを、実物のように確認することが可能です。

 

年間約600件程の相談があり、10数件を商品化され、これまでに合計で330件程を商品化されています。長年にわたり、地道に研究・開発を続けられてきていることに、改めて深く敬意を表します。

 

本日はとても勉強になりました。私たち公明党会派の視察を快く受けて頂き、丁寧にご説明をして頂いた、本センター研究員の板野氏、窪氏、堂本氏に心からの感謝を申し上げます。