こないだのCL準決勝の得点シーン。
完全に無意識に支配されていた感覚がある。
あのエリアにボールが来ることを予測して、あのエリアに侵入していった。
その前に私が中央にいたアニャ(Anja Mittag 31番)に右からくさびを入れた。
そこに絡んでいこうと思ったが、アニャのボールコントロールが思ったよりも大きくなり
私はそこでゴールラインを割るかと思った。
しかし、アニャがそれをマイボールにした瞬間 「これはくる」 と瞬時に察知し、あるエリアに侵入していった。
LIVEで観ていた方はわかるかもしれませんが、ボールが自分よりやや後方にきた。
ボールが来るということを予測してあのエリアに侵入していたため
思ったよりも後方にきたボールに対して慌てることなく対応していた。
あとはもう無意識が勝手にやってくれたという感覚である。
右のアウトサイドで中央側に反転して、そのまま打とうと思ったが、もう一つタイミングをずらして
左足で丁寧にそのままストレートにインステップで振り抜いた。
全てスローモーションに感じた。
あの時のあの空間は、完全に自分自身が支配していた。
そんな感覚。
「予測を立てる」 ということは、経験が豊富な方が様々な予測を立てることができ
その予測に基づいて、起きた現象に対して瞬時に対応することが可能となる。
予測を立てられるのは、経験しているから。
どれだけ先のプレーを予測できるか。
予測の質、速さ、精度が求められる。
コンマ何秒の世界で、それが瞬時に繰り返し行われている。
その瞬間の状況を読み取り、把握する力。
先を読み、予測を立て、行動に起こす力。
ただ、予測はあくまでも予測に過ぎないことを忘れてはならない。