未亡人三人と夫持ちの私が行く温泉旅行は・・・?
旭川 夫婦問題 離婚カウンセラー 山咲みき
古い友人から久々の連絡
いつものメンバーで温泉旅行行かない?
二十歳の頃から一緒の職場で、仕事を離れてからも子供が同級生だったことで今でもずっと付き合いが続いている友人が2人います。
もう1人、共通の友人を含めて四人で温泉に行こうとの計画が持ち上がり、それなら私もと誘ってくれたのです。
普段は離れていて、みんなそれぞれの生活をしていてなかなか会えず、頻繁に連絡を取り合うわけではないけれど、何かあれば必ず声をかけてくれるって有難い事です。
みんなまだ結婚する前、「私たちが結婚して子供の手が離れたら、みんなで温泉旅行とか行きたいね」と話していました。
それぞれに結婚し、子育てに追われている間、「私達、いつになったら温泉行けるの⁈」と、そんなことはまだまだ先のことと諦めムードで話していたものです。
そうこうしているうちに私以外の2人がご主人を亡くし、再婚することなく女手で子育てに奔走しているのを見ながら、私は旦那の庇護のもとでぬくぬくと生活している事がなんだか申し訳ないような気持ちになり、私からみんなを誘うことは躊躇われていました。
でも、彼女達はいつ会っても片親の苦労など愚痴ることもなく、それぞれの生活を精一杯生きているようで、「女は弱いけれど母は強し」とはこのことかと、彼女達のことを尊敬の眼差しで見ていたものです。
ところが、今回の温泉旅行のメンバーに加わったもう1人の友人も、ご主人が亡くなっていたという事を知り、4人のうち私を除いた三人が未亡人なのです。
私の周りには夫と死別した女性がなんと多いことか・・・。
シングルマザーが温泉旅行に行けるだけのゆとりができた事、その影には彼女達がどれだけの苦労を乗り越えて来たのかと思うと、感慨深いものがあります。
彼女達はシングルマザーになる事を自ら望んだわけではありません。
それでも運命の試練を受け止めて、立派に子育てを成し遂げて、いよいよ自分の人生を楽しむ時期を迎えたのです。
今、離婚を考え悩んでいる方達は、自分の力で子供を育て上げ、自分の人生を作り上げて行けるのかに不安を感じて勇気が持てないでいるかもしれません。
彼女達は自分の意思とは関係なく伴侶を失い、それでもその運命に押しつぶされる事なく乗り越えて来ました。
自分の意思でシングルマザーになる事を選択しようとしているなら・・・。
人はその状況に叩き込まれればちゃんと順応できるだけの能力を持っているものです。
もし、自分の選択で失敗するのだとしたら、それはそもそもあなたが本当に望んでいたことではないからなのだと思います。
たとえ別れても子供の父親がいなくなるわけではありません。
あなたが伴侶を切り捨てても、子供の父親はあなたの采配でずっと存在し続けることは可能なのです。
だから「子供が父親を失くす」という考え方は、ある意味言い訳なのかもしれません。
まだまだずっと先のことだと思っていた「女友達との温泉旅行」が、ついに実現する時が来たのです。
それも、彼女たちの方から計画してお誘いが来たのです。
私は心のどこかで、彼女たちに申し訳ないような感情を持っていました。
私は何も背負うものがないし、彼女達を自分と同じようには考えてはいけないような気がしていました。
でも、今回のお誘いを受けて、私もやっと彼女たちと対等に付き合って行けるような気がしています。
「とうとうあの頃話していた事が現実になったね」と、温泉につかりながら話せそうです。
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