病院では、血液検査と手のレントゲン検査をした。

手のレントゲンでは、骨年齢が、そして、睾丸の大きさで、思春期の進み具合がわかる。

息子は骨年齢が12,5歳。睾丸は13歳相当に進んでいた。

現在10歳4ヶ月である。



<過去の身長の伸び>


出生時     47、6cm

 1ヶ月     53、1cm

 3ヶ月     63、4cm

 6ヶ月     70、0cm

 10ヶ月    72、0cm

 1歳6ヶ月   83、0cm

 3歳       96、4cm

 4歳       105、9cm

 5歳       113、7cm

 6歳       122、5cm

 7歳       128、4cm

 8歳       134、5cm

 9歳       140、2m

10歳       146,1cm

10歳4ヶ月   149、0m


思春期早発の原因は今はまだ特定されていない。

甲状腺には異常がなく、血液検査では脳腫瘍もおそらく大丈夫とのことで、胸をなでおろした気分だった

。念のために、頭部と腹部のMRI検査を受けることになっている。

お医者様の話だと、多分大丈夫でおそらく特発性のものだろうということだった。

しかし結果が出るまでは安心はできない。


治療法として、リュープリンという注射を月に一回して、二次成長の進むのを緩やかにする。

それにより、骨が固まって背の伸びが止まるのを抑えると同時に、陰毛や声変わりなど、ほかの子たちとのバランスをとり精神的なダメージを無くすということらしい。

これにより、背の伸びが急激に伸びてすぐに止まってしまうということがなくなる。


リュープリンに加えて、蛋白同化ホルモン治療というのを併用すればさらに数センチ伸ばすことができるらしい。これは保険治療では認められておらず、まだ研究的な治療法だということだが、今できるすべてのことをしてできる限りに背を伸ばしてあげたいと願う。

もう医師の言葉を信じていくしかない。

ただ、息子の場合、まだ二次成長期特有の急激な伸びがまだない。

これがどう影響するのか・・。

もしかしたら、治療しなくても伸びるのでは・・?

しかし、骨年齢は進んでいるし、ほかの子より早く止まってしまうのは間違いなさそうだった。

陰毛の生えた時期もはっきりとは特定できないし、睾丸の大きさなども私はまったくわからなかった。

思春期早発症と、早熟な子というのとの境界線あたりで判断は難しいようだが、幼稚園時代の急激な伸び率も無視はできないようだった。

先生の判断によると、治療をしなければ165センチくらい(予想身長)、治療してあと数センチ伸ばせるかもしれないということだった。

それを聞いて少し、いや、かなりほっとしたのだった。


実はこれより前に、インターネットで見つけたある病院(背を伸ばす医療をしていると書かれている)で、無料メール相談を受けてみた。

回答は・・・「おそらく155センチから160センチで止まると思われるのでただちにご来院ください、」というものだった。


155センチという数字に愕然とした。

私が160センチなのに、私よりも小さいなんて。

その日はあまりの衝撃に泣いた。涙が止まらなかった。

次の日もその翌日も、夜、独りになると泣いていた。


でも、外を歩くと、意識したこともなかったけど私より小柄な男性はたくさんいることに初めて気づく。

そして、テレビを見ると、150センチ台の小柄な人気お笑い芸人もたくさんいることに気づく。

みな、堂々と生きている。

それぞれコンプレックスに感じたこともあるかもしれない。

でも、きっと、それ以上に自信のあることがあったのだろうし、何より親や周りの人たちに愛されてきたに違いない。

たとえ、障害があっても社会的にも立派な人たちはたくさんいるし、そういう人たちはたいがい母親の器がすばらしいのだと言うことを思い出した。


私がめげていてどうする。


私はどんなことがあろうと息子をはげまし、明るく、自信を持たせて生きていくことを固く決心した。

それと同時に、自分を責めるのをやめた。

あの時こうしてれば、なんていうことを考えても今はどうしようもない。

今、どうするべきか、限られた成長期である今、できることをできる限りしなければそれこそ後悔してしまう。

後から調べて知ったのは、その病院はちょっとあやしいということ。

院長が逮捕されたこともあると言う事実を知った。


その後、内分泌の専門家でトップクラスのお医者様を捜し求めて、2件目の病院で治療していただくことにした。


ただ、原因についてはいまだ不安が残る。

MRIの検査はすぐには予約が取れずにまだ先なのだった。

脳と副腎の検査がある。


今はとにかく、健康で平均的な身長さえあれば。と心から思う。

予想身長はあくまで予想。

1センチでも伸ばせるものならば伸ばしてあげたい。

成長期の今だからこそ、今しかできないのだ。


医学と、民間療法と。

かくして、背を伸ばすための努力が始まったのだ。

いつだったかははっきりしない。

なんとなく、おちんちんが成長してきたかな・・・と、感じていたのだけど、それも年齢とともにそうなのだろうと、当然のことだと思うだけだった。

でも、毛が生えた、と聞いたときは信じなかった。

それも遠まわしに、プールの着替えのときに友達がぼくに毛が生えてるって言ってみんなで見るんだ!と。

びっくりして確認する。

たしかに、産毛ではないのが4,5本、よく見ないとわからない程度に生えていた。

やっぱり、父の案じたとおり、早熟だったのか・・・・


それから私はインターネットでいろいろ調べ始めた。

これほど早熟で、あとどのくらい背が伸びるのだろう。

2チャンネルなども含め検索し続けた。

思春期が訪れてからの伸びは男子で平均25センチの伸びらしい。

4年生の4月で146センチだったから、25センチ伸びたとしても171センチか・・・・・・

日本人の男子平均身長が171センチ。

なんとかそれ以上いかないものか。

180センチを夢見ていただけに、なんだかあきらめられない。

私は時間があればパソコンを開いていた。


そのうちに、思春期早発症、という言葉に引っかかり衝撃を受けることとなる。

思春期は早い子で5年生くらいからではあるが10歳以前に思春期が始まる場合、思春期早発症が疑われる。

女の子の場合は胸の膨らみで見つかるが、男の子は睾丸が大きくなり、中期で発毛するので発見が遅れがちであると。

そして、女の子は特発性が多いが、男の子は脳腫瘍、甲状腺異常、副腎以上などの器質性の原因がほとんどだと。

男子の特発性は30%くらいと少ない。

どうしたらいいのだろう。


脳腫瘍??息子には少しだけだけど吃音がある。

幼稚園年少時に気になり、小児科へ行くと、脳に何かある可能性もあるので検査を、と大学病院への紹介状を書いてくれたのだが、そんなことはありえないからと、なんだか怖くて検査には行かなかったことがある・・・・

吃音はその後も気になっていたので、1年生時と4年生になってから再度、区の相談施設でみてもらうのだが、治療するほどではないという結果だった。

しかしこれは関係があるのだろうか??


あと、夜尿。

4年生になっても治らない。

病院に通い、薬を飲んだこともあるのだが、成長期に薬もどうかと、素人判断で止めてしまっていた。

そのうち自然に治るだろうと楽観視しすぎていたのだろうか。

これも関係してるのだろうか??


息子は記憶力は相当いいし勉強はできる。

しかし、運動神経がどういうわけか鈍い。

両親ともいいほうなのに、理由がわからなかったのだが、これも関係しているのだろうか??


そして息子は異常な汗っかきなのだが、これは甲状腺が関係するのか??


腸が弱く、腹痛をたびたび起こし、救急車には4回もお世話になっている。

レントゲンでみると、ガスが溜まりやすい体質とか?これもなにか関係が??


などなど、考えれば考えるほど、何から何まで些細なことを見落としていたようで自分を責めてしまう。

あの時、もっと調べてもらうべきだったのにと。

とにかく今は早く病院で診てもらわなくては。

気ばかりが焦ってしまい、不安で食事も喉を通らなくなってしまった。

夜も眠れない。

やっと寝付いても、はっと目覚めてしまう。

不眠と食欲不振で、夏の疲れとともにげっそりしてしまったかもしれない。

そんな長かった2009年夏も、ついに終わりもうすっかり秋の気配がしてきた。

男性は背が低いより高いほうがいい。

それは誰もが思うことだろう。

息子もそうなればいいなという望みで、小さいころから栄養面
睡眠には気を配っていた。

ほかの子が普通に飲むようなジュースやコーラは与えない。

スナック菓子もほとんど食べさせない。

遅くとも9時半には寝る。

少なくともこれだけは守ってきた。

小学校に上がってからは偏食もなく、牛乳が大好きで、水泳も習わせてそこそこの運動もして、このまま大きくなれ、といつも願っていた。


実際、人に会えば背の話。

大きいね~と。

知らない人は、2学年くらい上だと思うらしい。

たしかに平均身長でみると2歳くらい進んでいた。

でもそれは急に始まったことではなく、幼稚園時ですでにそのくらいの成長率だったようだ。

息子は背だけでなく、体重もかなりあった。でも、肥満いうほどでもなく、筋肉質っぽい感じだ。

栄養を摂すぎていた???そう思い、時々ダイエットと称し炭水化物を少し減らしてみたりする。

でも、大食漢な息子にはあまり少ないのはかわいそうになる・・・・厳しいダイエットはなかなか実行できないまま、身長も体重も増加し続けた。


息子は4年生ではあるけれど、4月生まれなので4年生になると間もなく10歳になった。


そんなある日、実家に遊びに行ったときに、私の父が心配げにこう言った。

「なんだか後ろから見ると大人みたいな体つきになってきたね。背、伸びるかな・・・あまり早稲でもなぁ。。」

確かに、言われてみれば不安になる。


肥満は背の伸びを妨げると書いてあるのを読んだことがある。

いや、でも、肥満というほどじゃないし、スイミングで肩幅が広くなって筋肉がついたのでは?などど、いいほうに考えてみたり。


180センチくらいに成長する息子をこの10年間想像していたので、第二次成長期はまだまだ先の話だと決め付けていた。

二次成長期が遅い、いわゆるおくての子供こそが、高身長になるのだ。

ちなみに、男子の二次成長期(思春期)は12歳~14歳というのが標準で女子より2,3年遅くなる。そのため、男子のほうが女子より背が伸びることになる。

12歳と言えば、だいたい中学1年くらい。

早い子では5年生くらいで始まることもある。

息子は4年生なので、いくらなんでも、まさかそんなことがあるわけがないと思って疑う余地もなかった。

そのときまでは。