やりたくないけど家業だから | ゲームと料理と趣味の話

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訂正:2013年の作品でした。
刀を包丁に持ちかえ殿様に仕えた調理専門の侍たち「包丁侍」。加賀藩に仕える「包丁侍」舟木伝内は、剣の腕は立つが料理はからきしの次男の安信に、出戻り年増だが料理上手の春を是非にと頭を下げて嫁にもらった。全然やる気のない安信を立派な包丁侍にすべく、春の甲斐甲斐しい毎日が始まった。

舟木伝内・安信親子は実在した人物であり、加賀料理において今もレシピが残っているほどの人物とのこと。

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あまり芸能人に対して好悪の感情を持たないんだけど、上戸彩は結構好きだ。
が、日本髪が本当に合わない。今の若い子は色々と背格好顔立ちが昔の人たちと劇的に変わったからあかんのかも。



そこはさすがの夏川さんだった。

あと、それ以上に、映画「十三人の刺客」のときにも痛切に思ったのは、時代劇上がりの若い人がいないので、殺陣をやらせると物凄いへっぴりごしでめちゃくちゃかっこ悪い。高良健吾と柄本佑が道場で激しい稽古をやるんだけど、腰が全然入ってないんだよな……



ところが、高良健吾が儀式で包丁を舞うようにふるうのはめちゃくちゃかっこいいんだわ。逆にこれはこっちの(若い人たちの)ほうが見栄えが凄まじい。



などと文句をつけたが、宣伝詐欺の「武士の家計簿」(昔ブクログでレビューしたこちらを参照)と同じ系譜の「剣劇のない、日常の侍を描く時代劇」であり、コミカル要素をだして宣伝しているが、こちらの作品のほうが脚本、構成ともに2段階は上。

男は意味も根拠もなく「いつかは俺も」という気持ちが強くて、「やりたくない仕事はやりたくない」といって不真面目に仕事をする。特にそれが家業なんかだと逃げ場はないし、狭い世界に押し込まれてるみたいでますます男は面白くない。

しかし、これは「男」じゃない。「お子様」なんです。仕事であるからにはプロフェッショナルに徹する。これが富士山と桜の国の男達なんです。しかし、男はその男になれるときがくるまでは本当にクソでカスでガキで役立たず。

明治時代の軍人秋山好古の名言。
「男は生涯において、一事を成せばいい」

その時までは男はただの幼虫。それがいつか。原因は何か。そう、大抵は「奥さん」だったりするんですよ、コレが!!「姉さん女房は金のわらじを履かせてでももらえ」とはよくいいますが、夫の仕事を理解して献身的に尽くし、ためを思って的確にアドバイスをくれる奥さんはなかなかいませんからね!

(ちなみに秋山好古自身も「秋山好古の生涯の意味は、満州の野で世界最強の騎兵集団を破るというただ一点に尽きている」と言われている。日本騎兵の父と呼ばれる偉大な軍人。弟は日本海海戦勝利の立役者、天才参謀秋山真之)

この映画は料理をメインストーリーの支えにしているが、実際は働く夫と支える妻の、現実と向き合いながらちょっとづつ夫婦を形作っていくお話。
出戻りで年もいっていて(しかも旦那より4歳上)器量も良くないが、包丁侍の家には最適の料理上手の嫁が、どうしても包丁侍になる気になれず、昔の女もなんとなく忘れられない旦那にかいがいしく仕えるのを見てると辛くてねぇ。親代わりの側室の方に「私は元気です」みたいなちょっとした嘘をついて手紙をいくつか出すんだけど、「これが耐える嫁か!!」と思わずにはいられない。

そんなのが1時間半もつづくので、ちょっと長いなと思わせる展開が続くんだが、そこはお正月映画ということで、ラスト30分でカタルシスをしっかりともってくるところで、おじさんホロリと来ちゃったね。舟木親子二世二代の大仕事、藩の威信をかけた「饗応料理」無事相勤まるか!?



あと、加賀丈史の声が一人だけ通り過ぎだから!!めちゃくちゃはっきりとわかるほど物凄いよい声してるから!!あの場で「アーレキュイジーヌ!!」と叫ぶかと思ったョ!!(料理の鉄人を知らない若い子も増えたよな