こんばんは、ボイストレーナーの中平亮です。
前回同様、歌声に関するブログを更新しました。
今回の内容も、話し声の深く影響するお話なので、こちらにも転載させて頂きます。
内容がより理解しやすい様に事前にお伝えしたい事があります。
以下の文章は、
・滑舌をよくす方法
・声の通りをよくする方法
でもあります。
もしご興味が御座いましたら、どうか最後まで読み進んでみてください。
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こんにちは^^
ボイストレーナー、歌声カウンセラーの中平亮です。
2012年の締めくくりとして、改めて発声に重要な事を、2012年12月の僕の脳みそで記録していきたいと思います。
ここまで、「喉を開く事の重要性」「呼吸の重要性」について書かせて頂きました。
まだご覧になられていない方はこちら
■喉を開く事の重要性
■呼吸の重要性
そして今回は、「響きの重要性」についてです。
この「響き」という意味を理解する為に、「声」がどの様に作られていくのかという所から簡単に話していきます。
まず、肺から出てきた息が声帯を通ります。
その時、声帯は一秒間に数百という振動をくりかえし、それによって「声」の元となる「音」が作られます。
息と声帯だけで作られた音は、非常に小さな音なんだそうです。
※実際にその音を生で聞いた事はありません。
ここで重要なのは、息と声帯で作られた音はあくまでも「声の元」となる部分であるという事。
この段階では声として成立していないのだ。
ですので、息が声帯を通り、声帯が振動した段階では、「声」「音」ではなく、まだ「息」だと認識した方が解り易いかもしれません。
そして、声帯を通過して口(口腔)に響き渡り、初めて「声」になります。
ただ、口腔の響きだけで歌を歌おうとすれば、高い声は出ません。
それどころか長時間話をするだけで疲れる、枯れてきてしまう事もあるでしょう。
ちなみに日本人の多くは、この段階で発声をしている方が多いのです。
これは、日本人の発声能力がどうこうというのではなく、日本語というものが、口腔の響きだけで十分に発音出来てしまうからだと僕は考えています。
対して、海外の方、特に英語を話される方は、「口腔」ではなく「鼻腔」に響かせて発声をされている方がほとんどです。
これも発声能力どうこうの問題ではなく、英語というものが、鼻腔の響きを使って発音・発声するものだからだと、僕はそう考えています。
「喉を開く事の重要性」と「呼吸の重要性」の両方をしっかりと理解できても発声が改善されないのはここに原因があると思う。
僕はよく、「声の出し方は大きく分けて二種類存在する」と言います。
これはまさに、上に書いた通り、「口腔」のみを使うか「鼻腔」をメインで使うのかの二種類である。
※日本語発声と英語発声と分けて伝える事もある。
※日本語発声を歌に適さない発声だと伝えている。
少し話しが反れてしまうのだが、歌の発声でチェストボイス(胸声)というものがある。
これは文字通り胸を響かせて出す声で、主に低音域で使われる発声だ。
実は、口腔発声(日本語発声)であっても低い声を出せば胸は強く振動します。
なので、歌に適さない発声であるにも関わらず、「低音域の発声ばバッチリだ」そう勘違いしてしまっている人が多いのも事実です。
実は僕自身、発声がとんでもなく悪かった頃は同じ様に捉えていました。
でも本来は、低音域であっても、鼻腔、胸、共に響かせる事が出来なければ良い発声とは言えないし、良い声は出せない。
話を戻します。
ここまで話をして、鼻腔共鳴が重要だという事は理解して頂けたと思います。
ではどうすれば鼻腔共鳴を感じる事が出来、覚えていけるのかという事を、ここではひとつだけですがお伝えさせて頂きます。
まず口を閉じます。
そして、ハミング(鼻歌)をしてみてください。
この段階で、あなたが普段感じている喉の重みはなくなっているはずです。
それは、今まさに鼻腔をフルに使っているからなのです。
次に、ハミングの音をそのままにして口を開いてみましょう。
鏡を見ればわかり易いと思うのですが、恐らく、舌根で喉チンコが隠れてしまっている状態、
つまり、喉が閉じてしまっている状態になると思います。
では、口を閉じたハミングから口を開けたハミングに移ったら、
そのままの息の流れ、響き、音程を維持したまま喉を開いてみましょう。
恐らく「あ」という発音に変わると思います。
この時、音程がガクンと下がり、喉が鳴り始めたらそれは失敗です。
再び口腔発声に戻ってしまいました。
喉を開いても口を開けたハミングと同じ息の流れ、響き、音程を保つ事が出来ていれば成功です。
今、いつもとは違う声の出し方をしているのがわかりますか?
※元々鼻腔を響かせて発声する人は、この変化に気付かないと思います。
ここまでで覚えて欲しい事は、
・声帯を通過した後の息の使い方の違い。
そして
・鼻腔共鳴の感覚
この二点です。
先にも書いた様に、日本人の多くはこの鼻腔共鳴を用いた発声があまり得意ではありません。
慣れるまで多少の時間は掛かるかもしれません。
ですが、しっかり意識して取り組めば必ず慣れてくると思います。
■喉を開く事の重要性
■呼吸の重要性
そして今回お伝えした
■響きの重要性
この三点が、歌を歌う上での発声のベースを作るうえで重要な点になります。
文面に至らない点も多いかと思いますので、追記等を今後行う事があるかもしれません。
その際はどうかお許しください。
ですが、この三点が非常に重要だという事が、僕のレッスンで伝えている内容ですので、自信を持ってお伝えさせて頂きました。
年内もまだまだブログの更新は行う予定ですが、2012のまとめという題材で書き綴って参りましたので、
この場を借りて、この一年間で歌を通じて出逢った全ての生徒さんに感謝の気持ちを伝えさせて頂きます。
みんな、本当にどうもありがt
いや、君もね^^
あなたも、君も、そこの君も、広島や北海道、福岡の君も、みんなみんな、
本当に一年間ありがとうございました!!!!!!!!!!!!!!
あ、
やっぱりこういう事言っちゃうと年内のブログ更新やりずらくなりますねwww
すみません^^
でも!また書きます!!!!!!!!!!
歌声カウンセラーの中平亮でした。
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以上になります。
口をメインに発声するあまり、舌に負荷が掛かってしまい、舌が上手く回らないのです。
口をしっかり開く事なども滑舌をよくするのに大変重要ではありますが、
鼻腔を使う発声をしっかり身につける事が出来れば、より一層効果を高めます。
声の通りに関しては、実際に鼻腔をしっかりと響かせる発声が出来れば、その変化にはすぐに気がつけると思います。
最後までお読み頂きまして、本当にありがとうございました。
ボイストレーナーの中平亮でした。