ほくろ毛。
ほくろからものすごく丈夫な産毛が生えてる人っていると思います。
全員の全部のほくろから丈夫な産毛が生えてるわけではないのでもちろん、
それは単なる偶然です。
この間ひっかいちゃった私のほくろは50年うっすら産毛が生えてました。
それほど黒くも太くもなかったので、偶然でしょう。
ところで今を去ることウン十年前、
私がぴちぴちの女子大生だった(自己申告)ころの語学の女友達に
大きいほくろ&丈夫なほくろ毛を持ってた子「まるこちゃん」がいました。
顔も顔、左頬の中央下あたりの8mmくらいのほくろ
そこから長々と2cm、2本あさっての方向に延びてる立派な黒くて太いほくろ毛
初対面だとちょっとびっくりするかもしれません。
しかも、もちろん隠すでもなく手入れしている様子もない。
これはもう、初対面だからこそはっきり聞いた方がいい。
思い切って私は聞いてみました。
「私、結構な剛毛で眉間とか鼻の下はもちろん顔のほくろの産毛も抜いたり剃ったりしちゃってるんだけど、まるこちゃん、やらない派?」
突然の私の剛毛カミングアウトに周り全員とひとしきり笑ってくれたあと、まるこちゃんは教えてくれました。
「私も手入れはしてるんだけど、このほくろ毛は剃るなって言われてるの。占い師さんに。」
と教えてくれました。
なんでも、そのほくろとほくろ毛がお護りになっているらしい。
初対面ではびっくりされることも多いけど、慣れれば誰も気にしない、とのこと。
確かにまるこちゃん、性格もいいし頭もいいし、実親のこともステイ先のファミリーもほんとに愛してて
色白で美人でかわいくて声も素敵。一緒にいるとほんとに楽しい。
ほくろとほくろ毛はまるこちゃんの守り神だったのかもしれない。
多分、私たちは、まるこちゃんの守り神さまに
「あんたたちならまるこちゃんと一緒にいてもいいよ。」
って許可してもらえたんだろうなあ。
まるこちゃんはその後語学力と才能を生かしてフリーで生計をたてるようになり、ずっと付き合ってた人と結婚、2人のお子さんに恵まれて幸せに暮らしてます。
見た目と自己イメージとのギャップを苦しむ人が少なからずいることはわかってます。
でも、本当に大切なのは見た目だけではない。
むしろ、いろんな心の葛藤を全部「見た目のせい」にしてしまう風潮があることには危惧を覚えます。
剛毛だろうと
頭髪が少なかろうと
他に大事なものがあると人って強く生きられるような気がします。
ほくろ毛のお話でした♪