最初のお話

https://ameblo.jp/xxfubkixx/entry-12323692380.html


アナフィラキシーその2のお話

https://ameblo.jp/xxfubkixx/entry-12327848874.html

 

 

えっと最初の話にもどりますが、今年のアナフィラキシー事例のあと、私が職員に対して行ったのは以下です。

 

1.時系列で起こったことのまとめ

2.関わった保育士さん栄養士さん全員に内容を確認

  (なにせ私、年寄りなのでバタバタでしたので記憶間違いがあるかもしれなくてあせる

3.園の緊急時マニュアルと合っていたか確認

4.改善すべき点を洗い出す

5.プリントアウトして全員で情報共有、職員会議で改善点のさらなる抽出

6.園でのいままでのアラフィラキシー事例の発掘・事例からの傾向調査

7.園でのアナフィラキシー対応シート作成、事務所への設置と各クラス配布

8.本年度からアナフィラキシーの職員シミュレーション開始

 

・・・6に関しては、資料はなし

 

以前、一時預かりの子が自宅から持ってきたお弁当(自宅での混入があったらしい)で真っ赤になるアレルギーを起こし、至急お母さんに迎えに来てもらって受診したということはあったようです。それもアナフィラキシーかどうかはよくわからない、とのことでした。「事故報告書」なども受診を要する「外傷」のみが対象のようですので特に記録もなし。「保健記録」「保育記録」は保管年限が5年なので、それ以前のものはシュレッダーされてます。つまり、前にも書いたとおり、

開園から今回まで、保護者を待たずに緊急の受診を要するようなアレルギー発症事例はなかった。

・・・とはいえなんか残ってないかしら、と古い資料を倉庫に探しに行ってみましたが、本当に何もありませんでした。

受診すればお金が動くので、開園以来の保険関係の資料も見ましたがアレルギーでは該当なし。

 

「ない」ことが明確になりました。「ない」ことの証明って難しい。

 

 

本題。アナフィラキシーのシミュレーション

 

通報とかのシュミレーションは不要かなと思いました。

けいれんで今年さんざん通報実施もしてますし、AED講習で通報訓練をしています。

 

なので、行うシミュレーションは「判断」のシミュレーションとしました。

 

看護師がいない状態でそれらしいものを発見したときにどう動くか

いつ事務所に報告すべきか

看護師がいないときに発症したらどう判断すべきか

 

ここで、7で作っておいたアナフィラキシー対応シートを活用することにしました。

 

練習事例は3例作りました。たとえば

 

「食事中、2歳児の口の周りにぶつぶつがちょっとあるのを発見。普段から寡黙な子。まずどう動く?」

「5分後。食事を中断させられたその子はちょっと不機嫌。話しかけても何も言わない。お茶は飲んだ。ぶつぶつは増えたように感じない。他に何を見る?」

 

・・・みたいに、5分後評価つきのもの。

 

対応シートには

 1.救急車を要する症状

 2.救急車はいらないけど至急受診してもらう症状

 3.様子見でよい症状

というふうに、症状を3段階に分けて書いてあります。

アレルギー講習会で配られたものに準じました。

 

対応シートを確認しながらのシミュレーションだったので、対応シートが判断の目安になること・5分後10分後と症状が変化するので継続的な観察が必要であることを理解してもらえました。

 

「何分見ればいいですか?ずっと一人に人員を割くのは難しいです。」

「受診や保護者や救急車が間に合わず呼吸が止まったらどうしたらいいでしょう?」

「アナフィラキシーの嘔吐が始まったら、ノロウイルス対策の嘔吐処理もやっぱりするんですよね。。。」

 

いろんな質問も出ました。質問が出たってことは、実際の保育の現場でアナフィラキシーが起こったときのことを保育士さんたちが各々頭の中で瞬時にイメージ化してくれたってことだと思います。すごいなあ、うちの保育士さんたち。こういう事例シミュレーション、初めてだったのに。

頭良過ぎだ。

 

保育士さんたちの頭脳に大幅に助けられたシミュレーションになりました。

最初は台本を書いて、役割を決めて読んでもらう形式にしようかとも思いました。

認知行動療法的な感じで、疑似体験として声に出して実際に動くのも一つの方法です。

 

でも、看護師と同じで、保育士って命を預かってます判断を要求される職業です。

読んで動く疑似体験よりも、判断する疑似体験をしてほしかったので事例シミュレーションにしました。

来年からはどうしようかな。考え中です。

 

医療的知識がそんなにはないのに命を預かる職業って他にもありますよね。教師もです。

職業ではないけれど、「親」もですよね。

医療従事者でなかったころの単なる「親」だった私は喘息の子どもを抱えていつも怖い思いをしてました。

 

朝起きたらとなりで子どもが死んでるかもしれない。

夜中の発作に気づかなかったらどうしよう。

どういうときに受診したらいいのか。どういうときに救急車を呼ぶのか。

今は喘息マニュアルもあって救急相談ダイヤルもありますが、当時はありませんでした。

マニュアルがあったらいいのにって思ってました。

 

マニュアル一辺倒もあれですけど、基準を構えてみることも大切だと思います。

アナフィラキシーはもう起きてほしくないけど、起こったときにはシミュレーションが役立って園児が助かってくれますように。