エスコンフィールド北海道とは日本ハムファイターズと札幌市が札幌ドームでの利益の取り分に不満が爆発して喧嘩になった。日本ハムが北広島市に600億円の開閉式屋根新球場を建てて経営することになった。エスコンフィールド北海道の開業前の日本ハムのメディア対策は凄くて、新庄監督就任時は年末年始はどんどんテレビに出て、その次の年はファイターズガールのきつねダンスが成功し、年末年始の歌番組を電波ジャック。紅白歌合戦やゆく年くる年という番組まで出ることになった。その3か月後にエスコンフィールド北海道開業だった。

 

 日本ハムのチーム状況は苦しくお金がない。活躍した選手がとにかく移籍をして出て行く。FAは取らない。育成が全てのチームである。新庄監督が2022年に監督に就任したが、2016年に優勝した跡形もなく、主力選手を全員放出という状態でレギュラーメンバーが全員2軍選手という感じのチーム状況だった。新庄監督も、とにかくチームを盛り上げようと四苦八苦していたが、1年目、2年目が最下位で、新庄監督2年目のエスコンフィールド北海道開業年もあれだけメディアに営業かけて宣伝したのに、開幕3連戦は満員だが、開幕7試合目からガラガラと揶揄されるくらいに観客動員数が下がった。どれくらいかと言うとエスコンフィールド北海道は座席券と入場券という名の立見席が観客動員数に入っている。その状態で、3万席ある中、2023年の4月19日の試合は1.5万人しか入っていない。これは、数千人が立見席かチケットを持っているのに今日来ていない人を考えると1万人いるかいないかだ。開業したばかりであまりにガラガラ。とにかくメディアの映りが悪い。SNSでもエスコンオワコンと上がったくらいだ。日本ハムは必死に営業をかけてシーズンの後半には3万席中7割くらい埋まるようになった。そのほかは立見席だ。しかし、開業年のエスコンは7試合でガラガラとなっていたので、営業としては相当無料券をばらまいたと思われる。とにかく来ていただかないとエスコンの良さが分からない。後半観客動員数が盛り返したいえども、開幕7戦目の観客動員数を見るとそう簡単に客は来ない。観客動員数は元に戻ったとはいえ、それは観客動員数にふさわしい利益はおそらく出ていない。

 

 エスコンフィールド北海道の2年目は違った。新庄監督の3年間の植えた種がようやく育ち、チームは2位になった。チーム成績が上がるとともに観客動員数が上がり最高で3.7万人入るようになった。座席は3万席なのに。7千人立ち見って、立ち見の人は試合なんか見えないですよね。人が多すぎて。あと、同じ3万人お客さんが来てもシーズン負けている試合をみるのと、勝っているチームなら財布のひもも違うはず。ビールももう一杯追加になるはずだし、グッズの売れ行きも違うはずだ。球場の売上は見た目の観客動員数よりいいと思う。2025年は開幕からチームの成績が良く、観客動員数1試合平均が3万人を超えた。つまり、毎日満員である。6月後半からは3万1000人や3万3000人入っていることから座席でも満員でかつ立ち見でも入っている。この2年目、3年目の満員は開業初年度とは違い、スポンサーへの無料券と営業で最低限の無料券しかまいていない。明らかに観客が有料での純粋な観客動員数。利益は初年度とは全く違う。さらに、3年目の観客動員数は3.1万人。これは快挙だ。なぜなら、4万席の札幌ドームも含めて一試合平均観客動員数は3万人は1回もない。これは日本ハムが札幌ドームで新球場の夢を温めて開業3年目で花が開いたのだ。利益は1年目と2年目とは全く違う観客動員数以上が出るはずだ。

 

 さてエスコンフィールド経営だが、データは2023年のほうが集まっているので分析する。オーナー会社日本ハム本社の決算だと連結売上高1兆3034億円(加工事業本部4312億円、食肉事業本部 7806億円、海外事業本部 2900億円、ボールパーク事業238億円)。このボールパーク事業がエスコンフィールドの経営である。

 

 ファイターズ運営会社がFSE(ファイターズスポーツエンターテイメント)だが、決算を見ると2023年の10か月の売上が215億円、固定資産が592億円、固定負債が400億円、資本金・資本準備金が240億円である。エスコンフィールドの建設費は600億円で、これを負債と自己資本で2対1である。23年度の純利益は20億円強で、新球場の減価償却と借金返済しながら利益を出しているので事業としては成り立つ。2025年は売上はこんなものではない。ちなみに、野球のない冬のシーズンも含めた利益を正確に見てみよう。2024年5月の発表された決算だとFSEは上期が売上高185億円、事業利益63億円、下期は売上高50億円、事業利益-44億円で明らかに年間だと利益が出るが、冬場の赤字はFSEの重荷になっている。25年1月の決算では、上期で売上高196億円、事業利益70億円で下期第3四半期は売上高43億円、事業利益は―12億円。前年同期(売上高30億円、事業利益-19億円)より大幅に改善した。

 

 エスコンフィールドの日本ハムにおける位置を考える。日本ハムは北海道に移転して3年目で2.8万人の観客動員数が達成。東京3番手の球団の球団として誰も相手にしない、誰も報道してくれなくニガ汁を飲まされてきた。北海道に移転して、北海道の球団として初めてブランドイメージがつけることが出来た。新庄選手、稲葉選手、森本選手などがとにかく球団を盛り上げようとして全国放送も東京時代より多く報道した。そして、ニューヨークヤンキースのベーブルース、巨人の王貞治、長嶋茂雄という伝説の選手に匹敵する大谷翔平が出来た。令和時代になり堂々と人気球団となったのだ。しかし、売上が思ったより上がらない。日本ハムは札幌ドームに球場使用料、グッズや入場券の手数料、広告費など総額27億円を支払ったからだ。日本ハムは悩んだ。観客動員数は目標を達成した。しかし、新球場を建てるとなると球場を経営しないといけない。東京や大阪ならいざ知らず、札幌みたいな人口の少ない所で、ドームの経営が成立するのか?屋外の球場は北海道では野球は出来ない。ドームだと建設費が何倍にもなる。野球のある夏は黒字になるが、野球のない冬は赤字になる。日本ハムがどんなに売り上げを上げても、その利益は賃貸だと札幌ドームに取られる。検討に検討を重ねて出た結論が新球場を建設し、オーナー会社である日本のハムの経営の柱にボールパーク事業という不動産事業に乗り出したのだ。札幌ドームの呪縛から解放され、オーナー会社の日本ハム自ら北海道の不動産事業が経営の柱にすることだ。

 

 さて、北海道とはどんな街なのか?ある人はススキノのある大都会札幌をイメージする人がいるし、別の人は大自然北海道をイメージするでしょう。歴史をひも解けば、北海道が劇的に変わったのが、明治維新。江戸時代までは辺境の雪国。貿易ではそこそこ利益がでるが、決して北海道を支配したいとか住みたいとか思わない土地である。明治維新後は、対ロシアの防衛拠点。北海道を開発しないと日本を防衛できない。国策で北海道を開発してきた。北海道のほとんどの住民は明治維新後に住み、伝統や格式などない。京都は10代住めばと京都府民、東京は3代住めば東京都民、北海道は3日住めば北海道民というくらいだ。新しい物が大好き、来るものは拒まず、どんどん受け入れたら札幌みたいな町が出来たのだ。

 

 札幌を含む道央(北海道中央部)の説明をしよう。

 

 札幌市は日本五大都市の五番目だ。人気のあるアーティストがほとんど来る。プロ野球やサッカー、バスケも経済力が小さいからスポンサー料で苦しんでも観客動員数は満足するお客さんは来ている。札幌市に住めば東京の5周りくらい小さいが、東京と同じ感覚で生活ができるはずだ。札幌市中央区は札幌の中心で百貨店やショッピングビルで買い物できるし、タワマンで生活すれば、地下街にも近いし雪で苦しむことはない。地下街直結や駅直結のマンションなら本気で雪を見ないで生活が出来る。札幌市は東西で分かれる。東側のほうが都会でイベント施設はほとんど東側だ。日本ハムの新球場は札幌の東側というより札幌市を超えて北広島市に行った。

 

 北広島市は2つに分かれていて、市役所のある中心部か札幌市と接している北広島市の郊外。中心部は衰退して、中型スーパーは2つあるものの衰退している感じはある。特に食べるところ、遊ぶところはない。札幌市のベッドタウンで本当に住むだけのところ。それほど人口が多くないのに、なぜかマンションが多い。北広島市郊外は札幌市とくっついているので、札幌市の流れでショッピングモールや飲食店が多い。北広島市の中心部より栄えている。本当に住むところだけの街。札幌は便利だけど田舎に住みたいという人に北広島市はおすすめ。ただ、日本ハムの新球場が出来たため北広島市の中心部は再開発中で栄えたが、田舎で静かだから北広島市に住んでいる人はうるさくなったので不満だ。

 

 恵庭市は北広島市の隣でさらに札幌市より遠い。基本的に戸建てに住む人が多く、マンションに住みたいという人はほとんどいない。田舎の生活を満喫したい人におすすめ。恵庭市は札幌市からそこそこ遠いため、生活圏は札幌市にはない。飲食店が多く、買い物するところもそこそこある。ただ、自衛隊の大演習場があるのと、新千歳空港から札幌へ向かう36号線という幹線道路があるためうるさいのと交通量はそこそこある。野球や札幌ドームのコンサートがあったら渋滞に巻き込まれる。

 

 千歳市は独自の文化圏があって便利な田舎という感覚だ。電車は7分に1本電車があり、電車は便利。コンサートやイベントは札幌に気軽に行く。ただ、新千歳空港は千歳市民にしたらちょっとしたデパートだ。北海道のおいしい物は全部そろっている。空港に外国人が多いため、ちょっとした海外を味わいたいなら空港で遊ぶという感覚。LCCという安い飛行機があるため東京や大阪、沖縄も気軽に行ける。海外の路線も多いので、海外旅行も便利だ。ただ、新千歳空港の隣に自衛隊の航空基地があるので騒音はすさまじい。うるさいというレベルを超えてる。ただ、基本的に千歳市民は文句は言わない。自衛隊関係者が家族にいる割合が3割を超えている。戦闘機の音がうるさいと言ったら自分の職業を否定しているからだ。それに自衛隊の基地があるから千歳市はそこそこ都会で経済が潤っている。渋滞こそないものの、交通量は多い。右折や左折は大変だ。千歳市は車社会だが、交通量が多いので運転が下手ならお勧めできない。

 

 北海道は面積の割には人口が少ない。北海道は日本の面積の2割もあるのに、人口はたった520万人しかいない。しかし、札幌市の人口は194万人もいる。札幌を含む道央圏では260万人だ。札幌市も含めて人口減少で苦しんでいる。札幌に出来るのはとにかく都会に住みたい若者を常に連れて来るしかないのだ。日本ハムが札幌ドームから出て行かれるのはつらい。が、札幌市としては北海道に2つ目のドームが出来るのは札幌市が大都会というブランドを高めるには決して悪くない。日本ハムが人気が出れば出るほど札幌市の大都会ブランドイメージが高まる。札幌の人口減少も止めれるからだ。札幌市民は札幌市に留まる傾向があるが、エスコンが出来てから札幌市民が北広島市に移動する理由が出来た。これは道央圏にとって画期的なことだ。たしかに、渋滞はつらい。しかし、地価が値上がり、札幌のお金が北広島の落ちる。明確に言えば億ションが2棟完売したのだ。日本ハム二軍球場が江別市、恵庭市、苫小牧市いずれのところに出来ても、プロ野球選手は道央圏に住むことになるし、2軍球場を含む再開発で地元にお金が落ちる。札幌の一極集中だったのが、北広島、恵庭、千歳を含む二極に分割される。

 

 日本ハムと組んで北広島市を開発している不動産会社株式会社エスコンも凄い。北広島市という人口5万人ぐらいの街に億ションを2棟建てたが、どれも完売だ。信じられないことだが、大林組がエスコンフィールドの隣にタワマンを建てる計画があるのだが、個人的にやめたほうが良い。建設会社は立てれればいいというスタンスだが、日本はこれから急激な人口減少して、人口5万人の街にタワマンなんて正気の沙汰ではない。50年後には建て替えが出来ず廃墟になっているのは目に見える

 

 さて、エスコンフィールド北海道が上手くいくのは北広島市がどの様な再開発されるかにもかかる。北広島駅西口に駅ビルが出来る。トナリエ北広島。14階建て1階から3階まで商業施設で4階から14階までホテルだ。エスコンの隣に36階建て130mタワマンが2028年完成、北海道医療大学が移転してくる。