【本記事は、かつて存在した XWIN II Weblogに2010年5月10日掲載した記事をほぼそのまま転載したものです。】
「日本鉄道旅行地図帳 4号 関東2 全線・全駅・全廃線」(監修 今尾恵介、発行 新潮社)を見た。このシリーズは書店で気になったものの、手にした感じで購入はしなかったので私的にはぴんと来なかったということだが(過去の自分は今の自分から見れば他人なのでこういう表現になる)、実際に図書館で手に取ってみたところ、やっぱり買うほどのものではないとわかった。生粋の鉄道ファンなら…買うのか? それとも素人さん向け? ま、人のことはさておいて私が買わないとする理由は、単に駅名リストと見にくい地図がくっついているだけで、「正縮尺の鉄道地図」とはいうものの肝心の地図が美しくないため、価値がないと判断したためである。ただ、駅名リストは、各種鉄道資料等の集大成的な趣があって、これに価値を見出すことができれば買うのだろう。とどのつまり、これも集大成に過ぎないもので、既に明るい方であれば買う価値を見出せるかは微妙と思う。
そんなわけで見送ったわけだが、「図説 鉄道パノラマ地図」(ふくろうの本)のネタ本になっているということがわかり(前々回記事「「図説 鉄道パノラマ地図」(ふくろうの本)に見る誤り─池上電気鉄道編─」参照)、改めて本書を確認しようと考えた次第である。「日本鉄道旅行地図帳 4号 関東2 全線・全駅・全廃線」の42ページに東急池上線に関するリストが掲載されているので早速確認してみた。
ああ、やっぱり。
雪ヶ谷から雪ヶ谷大塚への改称時期を1933年(昭和8年)6月1日としている。いわゆる昭和8年統合・改名説という誤った説を採用していることが確認できた。さらにいえば、慶大グラウンド前を慶大グランド前としていること、そしてそれが光明寺を前身としていることも合わせて確認できた。後者については定説となっていないのでやむを得ないが、雪ヶ谷駅の改称はいい加減、昭和8年説を見直した方がいいだろう。集大成と言うことで、誤りの集大成でもあることが改めて確認できたのは収穫だったとなるだろうか。
