【本記事は、かつて存在した XWIN II Weblogに2009年9月10日掲載した記事をほぼそのまま転載したものです。】

 

【最初の注意】

本記事は、私が2002年当時に今はなき「XWIN II Web Page」で掲載したものを、基本的にそのままの形で再掲載したものです。では、どうぞ。

 

巻頭言 972 「Dual Xeon 2.20GHz ベンチマーク編 Ⅱ」

 

さて、前回予告どおり、Super π(以下、特に断りがなければ104万桁のテスト)を使いながら、Hyper-Threadingテクノロジの有効性を検証する。まず始めに、 Hyper-Threadingが有効で、他には特に何も設定しない状態で実行した結果から示していこう。

 

 

先に注意事項から述べておこう。Super πのベンチマークテストを行うにあたり、頻繁に設定を変える予定なので、その都度リセットを行う際、少しでも起動時間を節約するために通常2GBのメモリを半分の1GBに減らしている(具体的には8本のRIMMを4本に減らしている)。

 

さて、上がその結果であるが、Super πはいわゆるx87浮動小数点演算命令を利用しているので、Pentium IIIと比べてもFPU性能低下が著しいため、Athlonとはまったく勝負にならない(このあたりの理屈を抜きに、Super πでAthlonは速いと言うのは甚だわかっていないとしか言いようがない)のだが、2.20GHzというクロックでこの数字を叩き出している。Xeon 1.70GHzの時には、1分51秒だったので1分23秒ということは約28秒の短縮となる。約1.34倍の向上と計算上はなるので、クロック比よりもやや上回っているとなるだろう。

 

なお、Super πは、シングルスレッドアプリケーションプログラムなので、複数のCPUを割り当ててもまったく効果は変わらないが、OS(Windows XP)によって、デフォルトでは次のようにCPUは割り当てられている。

 

 

CPU 0、CPU 1、CPU 2、CPU 3と4つのCPUが割り当てられているが、無論、物理的にプロセッサ数は2つなので、残る2つは仮想(論理)プロセッサとなるが、この4つのCPUの関係は次のようになっている。

 

 

ただし、このように割り当てられてはいるが、CPU 0とCPU 2の間において、どちらかが物理プロセッサでもう一方が仮想(論理)プロセッサとなっているのではなく、一つのプロセッサの中に二つの処理可能状態(IA-32 Architectual State)を持つというものなので、両者間に優先順位や優位性を持つといったものはない。

 

さて、先にもふれたようにSuper πは、シングルスレッドアプリケーションプログラムであるので、デフォルトで4つのCPUを割り当てられていても、実際に使用されるCPUは1つである。ただし、CPU 0~CPU 3のいずれかを使うかは、OSによって委ねられている。タスクマネージャのパフォーマンスモニタに表示されるCPU使用率で、そのことを確認してみよう。

 

 

4つのCPUがあるため、1つあたりの使用率は最大で25%。つまり、スレッドが1つのSuper πのみがアクティブで実行されている状態では、CPU使用率の最大値は25%までとなる。4つのCPUでSuper πが実行されていることがモニタから読み取ることができるが、常に実行されているのは1つのCPUとなっていることがわかるだろう。

 

このように、OSがCPUの割り当てを行っているのだが、上の「プロセッサの関係」というもので、実行するCPUを特定してしまえば、OSはCPUのスケジューリングを行わず、常に指定されたCPUのみで実行するようになる。そこで、CPU 0~CPU 3に違いがあるかを確認するために、それぞれ一つだけSuper πの実行をするように制限したテストを行ってみよう。最初は、CPU 0のみにSuper πを割り当てた結果である(「プロセッサの関係」で、CPU 0のみにチェックを入れた場合)。

 

 

結果は1分25秒。パフォーマンスモニタを常時表示したまま計測している(以下、すべてのSuper πのベンチマーク結果は、パフォーマンスモニタ常時表示状態で実施)ため、約2秒ほど遅い結果となっているが、CPU使用率から自明のように、4つの CPUを割り当てた状態と基本的に変わらないものである。この後、引き続き、CPU 1~CPU 3についてそれぞれ行ってみたが、見事に結果は横並びの1分25秒となった。シングルスレッドにおいては、CPU 0~CPU 3の4つのCPUいずれもが等価であるということが確認できたわけである。

 

続いてのテストは、4つのCPUが同時に有効になるかを確認するため、Super πを4つ実行して、CPU 0~CPU 3のすべてに一つずつのSuper πを実行させることにした。もちろん、Super πはπの演算結果を書き出すため、それぞれ異なるフォルダに4つSuper πを用意して、それぞれ実行させなければならない点に注意が必要である。で、結果は次のとおりとなった。

 

「転載時注:移行中に画像が欠損してしまったので、画像はなしです。すいません」

 

ちょっと画面コピーをするタイミングが遅くなってしまったため、CPU使用率が0%の状態となってしまっているが、グラフをご覧いただければ明らかなように、4つのCPUがすべて使用されたため、実行中は100%となっていた。で、肝心の実行タイムは、4つとも、2分13秒から2分16秒の間である。時間にややばらつきがあるのは、4つのSuper πを手作業で順次実行したため、タイムラグが生ずることによる。当然、最初に実行したものはプロセスが一つしかないため、わずかだが演算効率が上がること。そして、終了が遅くなるものも最後はプロセスが一つになるので、これもわずかに演算効率が上がるために生ずるばらつきである。よって、この結果でも CPU 0~CPU 3は、いずれも等価であるということができるだろう。

 

ここで一旦、4つのCPUによるSuper πの結果は置いておいて、boot.iniに「/numproc=2」オプションを追加してCPUを2つに制限した状態で再起動した(=Hyper- Threadingを結果的にOFFにした)環境で、Super πを4つ実行させた結果を示しておこう。CPUが2つなので、1つのCPUには2つのSuper πを割り当てることになるが、物理的なプロセッサ単位としてはまったく同じであるので、Hyper-Threadingの有効性がどれほどのものかを垣間見ることができるはずである。では、その結果だ。

 

 

CPUの実行スレッドが1つだろうと2つだろうと、使用率そのものが変わるわけではない(使用率から仕事量が算出できないから)ので、このように2CPU か4CPUかの違いにしか見えないが、かかった時間は同じではなかった。実行タイムは、2分58秒から3分1秒の間であった。タイムにばらつきがあるのは先に示した理由と同じだが、驚いたことに物理的には2つのプロセッサと変わらないものの、Hyper-Threadingが有効でOS上では4つのプロセッサとして扱われているものと比較すると、実に45秒の短縮、率にして三割以上の性能アップとなったのである。

 

この項、つづく。(2002/1/17)

 

【当時を思い起こして】

ずいぶんとイメージ(画像)が切れっ端というか、余計なものを排除しているかが確認できるが、ファイルサイズを少しでも軽減しようという涙ぐましい配慮である。最近はほとんど気にすることはないといいつつも、さすがにデジカメのJPEGデータを何もせずにアップする気にはなれない(苦笑)。

 

【さらに四半世紀を経た当時を思い起こして】

上記の転載当時(2009年なので、今からでも17年程前)ですら懐かしだったが、25年という年月はあまりに長い(苦笑)。今ではマルチコアプロセッサが当たり前の時代となっているので、プロセスやスレッド管理もかなり熟れてきてはいるが、当時はまだまだどころか、ボトルネックになるケースも多く(プログラム自体がシングルスレッド想定でかつ処理を手放さない、あるいは手放すと破綻する)、ソフトウェア側の対応やOS側のリカバリング等、まだまだ人に頼ることも少なくなかった。

【本記事は、かつて存在した XWIN II Weblogに2009年9月8日掲載した記事をほぼそのまま転載したものです。】

 

【最初の注意】

本記事は、私が2002年当時に今はなき「XWIN II Web Page」で掲載したものを、基本的にそのままの形で再掲載したものです。では、どうぞ。

 

巻頭言 971 「Dual Xeon 2.20GHz ベンチマーク編 I」

 

BIOS設定で、Hyper-Threadingテクノロジを使用しない(Jackson TechnologyをDisabled)にしておきながら、WCPUID 3.0fやIntel Processor Frequency ID Utility 4.00.20020109では4つのプロセッサとなっているが、これはタスクマネージャ内のパフォーマンスモニタでも同様であった。

 

 

このパフォーマンスモニタでのCPU使用率の変動も、4つがそれぞれ固有に動いており、これだけ見れば4つのプロセッサを搭載したシステムにしか見えない。が、いうまでもなく実際には、Xeon 2.20GHzは2つしかない。これがHyper-Threadingテクノロジをサポートした威力なのかと確認できるが、BIOSでDisableにしていながらこれでは、何のためのBIOS設定だろうかとなる。ちなみに、BIOS設定でHyper-Threadingを利用する設定にしても同じ結果(逆に異なる結果となる方がまずいが…)となるので、BIOSでの設定は単純に起動画面でBIOSのサポートプロセッサ数が2つなのか4つなのかという違いしかないようである。

(BIOS設定をJackson TechnologyをDisabledにした状態で、Windows XP Professionalをクリーンインストールしても、最初から4プロセッサとしてWindows XPでは認識されることは確認済みである。おそらく、Windows XP Professionalでは、BIOSの設定とは関係なく、CPUIDの28ビット目が立っていて(Hyper-Threadingが有効)、かつ、 EBXレジスタの16から23ビットで構成する8-bit値が十進表記で2(仮想プロセッサの個数で、現在はHyper-Threadingが有効の場合、1または2しかない)であれば、Hyper-Threadingテクノロジがサポートされていると判断しているのだろう。ちなみに WillametteやNorthwoodでは、Hyper-Threadingフラグは有効だが、仮想プロセッサ数は1となっている。)

 

ということがわかってしまえば、Windows XP ProfessionalでHyper-Threadingテクノロジを無効にするには、BIOS設定で行うのではなく、プロセッサ数を制限することで対応するしかない。その方法は、Windows XPが起動時に参照するboot.iniというファイルに記載される内容を書き換えるものである。一般的に下記のようになっているところ(環境などによって当然違いがある)を

 

  multi(0)disk(0)rdisk(0)partition(1)\WINDOWS="Microsoft Windows XP Professional" /fastdetect

 

オプションとして「/numproc=2」(数字はプロセッサ数)と追加すればよいだけである(無論、再起動が必要)。

 

  multi(0)disk(0)rdisk(0)partition(1)\WINDOWS="Microsoft Windows XP Professional" /fastdetect /numproc=2

 

これで、Hyper-Threadingテクノロジは、結果としてOFFにできる。懸念されることとしては、2つのプロセッサということで、1つのプロセッサの中の仮想(論理)プロセッサが2つ有効になるというおそれがあるが、あとでふれるようにベンチマークテストの結果やSandraの情報等から、本物のプロセッサとして2つが有効となっているはずである。

(Windows XPがHyper-Threadingを有効にするのは、boot.iniを参照する後であるので、boot.ini参照時にプロセッサ数が2と限定されれば、当然物理プロセッサが2つあるのでこれがそのまま割り当てられることになる。ちなみに、Xeonが一つしか搭載されていない状態でプロセッサ数が2とされていれば、2つ目のプロセッサとしてHyper-Threadingにおける仮想プロセッサが有効にされるだろう。)

 

さて、このあたりでインストール話は中断して、Dual Xeon 2.20GHzとDual Xeon 1.70GHzとの比較をSiSoftware Sandra 2002.1.8.59で行ってみるとしよう。違いはプロセッサのみで、他はまったく変えていない。まずは、CPU Arithmetric Benchmarkである。

 

Sandra 2002.1.8.59 CPU Arithmetric Benchmarkの結果(Dual Xeon 2.20GHz)

 

Sandra 2002.1.8.59 CPU Arithmetric Benchmarkの結果(Dual Xeon 1.70GHz)

 

見方によっては、この比較は妥当なものとは言えない。なぜなら、Hyper-Threadingテクノロジが有効になっているXeon 2.20GHzのテストではスレッドが4つで、そうでないXeon 1.70GHzのテストではスレッドが2つだからである。だが、重要なのは、物理プロセッサ2つで同時実行がサポートできるスレッド数がいくつであるかという点であるので、むしろプロセッサリソースを有効に引き出すという点からは妥当であるとなるだろう。

 

結果はご覧のように、Dhrystone ALUではXeon 2.20GHzが10009MIPSに対して、Xeon 1.70GHzが6415MIPSと約1.56倍となっている。もう一方のWhetstoneは、FPUでXeon 2.20GHzが3537MFLOPSに対して、Xeon 1.70GHzが1759MFLOPSと約2.01倍。iSSE2とより優位な比較では、Xeon 2.20GHzが8616MFLOPSに対して、Xeon 1.70GHzが4131MFLOPSと約2.09倍。スレッド数の違いはあれど、ここまでのパフォーマンスブーストは凄まじいの一語に尽きる。

 

それでは引き続き、CPU Multi-Media Benchmarkの比較である。

 

Sandra 2002.1.8.59 CPU Multi-Media Benchmarkの結果(Dual Xeon 2.20GHz)

 

Sandra 2002.1.8.59 CPU Multi-Media Benchmarkの結果(Dual Xeon 1.70GHz)

 

このベンチマークテストもCPU Arithmetricと同じく、スレッド数に違いがある。とはいえ、これもあとでふれるが、単純にスレッド数を増やせば処理効率が上がるかといえば、必ずしもそうではない。要は、数多くのスレッドをどれだけ効率よくスケジューリングして実行できるかという、OS側の問題も考慮に入れておく必要がある。

 

というのがSandra 2002におけるプロセッサ関連のベンチマークテストの結果である。次回は、Super πを使いながら、Hyper-Threadingテクノロジの有効性を検証する予定である。この項、つづく。(2002/1/16)

 

【当時を思い起こして】

いよいよベンチマークテストを敢行したが、Hyper-Threading Technologyの実態を掴みながらの作業は、どのような結果を生むのか予想がつかなかったので、危険な意味ではなく未知への探求という意味においてスリリングであったことを思い出す。単純にクロックアップしただけではないという違いを見いだすには、どうすればいいのか?という試行錯誤も、懐かしい思い出だ。

 

【さらに四半世紀を経た当時を思い起こして】

上記の転載当時(2009年なので、今からでも17年程前)ですら懐かしだったが、25年という年月はあまりに長い(苦笑)。新しいPCを組んだら、まずはベンチマークテストというのはよくあるパターンだが、未知のテクノロジに対してはそのベンチマークテストも疑義を呈する内容のモノも少なくない、と当時以上に今はより強く感ずる。

【本記事は、かつて存在した XWIN II Weblogに2009年9月7日掲載した記事をほぼそのまま転載したものです。】

 

【最初の注意】

本記事は、私が2002年当時に今はなき「XWIN II Web Page」で掲載したものを、基本的にそのままの形で再掲載したものです。では、どうぞ。

 

巻頭言 970 「Dual Xeon 2.20GHz インストール編 II」

 

前回は、BIOSアップデートに関して思わず長くなってしまい、インストール話をわけなければならなくなってしまった。ということで、早速前回の続きである。

 

 

Xeon 2.20GHzの取り付け作業の完了と、この起動画面を見て、無事に換装できたことを確認できたのだが、既にPrestonia(新Xeon)を導入されているSUPERMICRO P4DC系のユーザの方がご覧になると「はて?」と思われるかもしれない。というのは、Boot時のプロセッサ数が2つしか表示されていないことに対してである。私は未確認だが、Webを飛び交う情報によれば、SUPERMICRO P4DC系でPrestoniaを利用すると、BIOS設定のHyper-ThreadingのEnable/Disableを問わず、常に「CPU = 4」と表示されるようになるという話だが、Tyan Thunder i860では「CPU = 2」と表示されたのである。もちろん、Hyper-ThreadingはDisableとなったままなので、BIOSセットアップで設定を変えて行ってみることにした。

 

 

設定箇所は、「Processor」カテゴリ内の「Jackson Technology」とあるところである。これをDisabledからEnabledに変えることで、Hyper-Threadingテクノロジは利用可能となるわけだが、この状態でBIOS設定を保存し、再起動をかけると、

 

 

見事に「CPU = 4」に変更になった。つまり、BIOS設定でHyper-Threadingテクノロジを有効にすると、Boot時のBIOS表示のプロセッサ数が変更になるということである。

 

しかし、まだ本当に使える状態になったかどうかは何とも言えない。そこで、Dual Xeon 1.70GHzを使用していた状態でのWindows XP Professionalで起動してみることにした。念のため、BIOS設定は元に戻し(Jackson TechnologyをDisabled)、再起動をかけ、Windows XP Professionalを起動した。いつもと同じ起動画面の後、これもいつもと同じようなデスクトップが表示された。一応は、うまくいったようである。

 

 

うまくいったかどうかを確認するのに、まずはデバイスマネージャを見ることにした。結果は上のごとく、Xeon 2.20GHzが2つあると表示されている。認識は確実に行われているとなれば、続いて確認するのは、定番と言えるWCPUIDである。最新のXeonに対応したバージョンとしては3.0fが対応しているとのことなので、早速ダウンロードし実行してみた。すると……、

 

 

WCPUID 3.0fでも、きちんと表示された。どうやら、Xeon 2.20GHzへの換装は問題なく行えたようである。では2つめのプロセッサ情報でも見ようかと「Processor #2」を確認しようと▼ボタンを押したところ…… あれ? 4つ………。

 

 

BIOS設定では、Jackson TechnologyをDisabledにしたままであるが、WCPUID 3.0fではプロセッサ数を4つと見ているようである。それでは、本家のIntel Processor Frequency ID Utilityはどうだろうかと最新バージョンの4.00.20020109(このバージョンナンバから察するようにPrestonia対応だろう)を実行したところ、

 

 

と、こちらもプロセッサは4つ扱いとなっている。

なぜ?の嵐と共に、次回に続きます。(2002/1/15)

 

【四半世紀を経た当時を思い起こして】

今では当たり前となった物理プロセッサと論理プロセッサの違い。初のHyper-Threading(Beta時はJackson Technology)対応となったPrestoniaコアのXeonをさわった時の驚きが若々しく感じられる(苦笑)。あれから25年ほど、そりゃ老いるわな。

 

【本記事は、かつて存在した XWIN II Weblogに2009年9月7日掲載した記事をほぼそのまま転載したものです。】

 

本記事は、私が2002年当時に今はなき「XWIN II Web Page」で掲載したものを、基本的にそのままの形で再掲載したものです。では、どうぞ。

 

巻頭言 969 「Dual Xeon 2.20GHz インストール編」

 

今日は成人の日である。国民の休日に関する法律改正前までは、1月15日と固定されていたものが、15日のもっとも近い月曜日となったことで今年は1月 14日が成人の日となったわけだが、いかれたカレンダーでは1月7日を成人の日としたものがあったりと、まだまだ定着したとはいいがたいものがある。という話はどうでもいいので、早速Xeon 2.20GHzシステムについて話を進めていこう。

 

と、その前に。昨日の巻頭言をご覧いただいた方から、Xeon 2.20GHzインストールに関しての話を詳しく…というリクエストMailを頂戴したので、今回はこの話を中心にお送りしよう。

 

まず、Xeon 1.70GHzとXeon 2.20GHzの違いから比較してみるが、色々な点で変更されたものが多い。

 

 

以上の変更点で要注意なのは、プロセッサのコア電圧の変化によるものだが、ご存知のように未知のプロセッサについてはマイクロコードの対応が当然のごとく成されていない(ことがほとんど)。初期のBIOSでは、PrestoniaコアのXeonは未対応であり、昨日ご紹介したBIOS履歴においても、そのことがきちんと明記されている。よって、BIOS更新を行うとなるのだが、このBIOS更新で躓く方もいらっしゃるようなので(Mailを頂戴した方をはじめとして、だろう)、改めてこの点から記しておこう。

 

一般的にマザーボードのBIOSアップデートは、未だにおおくが古きよき伝統に基づいた形式で行われている。つまり、DOSベースのプログラムで行うというものだが、古きよき伝統と感ずるのは、私などを含めたDOS時代からPCを扱っているユーザくらいのものだろう。加えて、DOSが死滅して久しい今日においては、DOSで起動するということもままならない。

 

例えば、Windows XPはNTベースなので、当然のことながらDOSは含まれていない。しかし、Windows XPによって、Windows 9xを置き換えるという位置づけとなったことから、フロッピィディスクをフォーマットするフォーマットオプションに「MS-DOSの起動ディスクを作成する」というオプションが追加になった。

 

 

これによって、DOS起動ディスクが簡単に作ることができるようになったのは確かだが、残念ながらこのDOS起動ディスクでは、Tyan Thunder i860においてのBIOSアップデートは行えないのである。

 

ちなみにこの手順でDOS起動ディスクを作成すると、次のようなファイル群がフロッピィディスクにコピーされる。

  • AUTOEXEC.BAT
  • CONFIG.SYS
  • COMMAND.COM
  • DISPLAY.SYS
  • EGA2.CPI
  • EGA3.CPI
  • EGA.CPI
  • IO.SYS
  • KEYB.COM
  • KEYBOARD.SYS
  • KEYBRD2.SYS
  • KEYBRD3.SYS
  • KEYBRD4.SYS
  • MODE.COM
  • MSDOS.SYS

計15ファイル(うち2ファイルは不可視属性)が作られるが、DOSやDOS/Vを扱ってこられた方なら自明のとおり、これはいわゆるDOS/Vではない(日本語は未対応)。純粋な(という表現は不適切かもしれないが…)DOSなのである。そればかりか、一応、AUTOEXEC.BATと CONFIG.SYSの二つの設定関連のファイルはあるものの、どちらのサイズも0バイト。つまり、ファイルはあるものの、設定は何も書かれていないという状態で、完全なるピュアなDOSといえるものである。

 

この起動DOSディスクで、BIOSアップデートが行えないとはどういうことだろうか?

 

DOSを扱ってこられた方ならピンと来るだろうが、そうでない方にその解決法を見出すことを要求するのは気の毒であろう。要は、コンベンショナルメモリ不足に伴うBIOSアップデートプログラムが実行できないとわかれば、デバイスドライバとしてHIMEM.SYSを追加し、CONFIG.SYSに「DEVICE=HIMEM.SYS」と「DOS=HIGH」と記述すれば事足りるだけの話である。

 

ところが、Windows XPでMS-DOS起動ディスクを作成するという方法では、HIMEM.SYSが用意されないために、ハイメモリエリア(HMA)を使うのはもちろん、 286/386DOSエクステンダを内蔵するプログラムでも使えないDOSしか用意できないということになるわけだ。

 

今さらDOSプログラムを使用する機会というのは、BIOSアップデートくらいのものとは思うが、せっかくの「MS-DOSの起動ディスクを作成する」オプションもこの場合においては役立たずでしかない。私は、BIOSアップデートを行うためのDOS起動ディスクは、Windows 98 2nd Editionが入っているサブPCから作ったが、まだまだDOS、Windows 9x環境は残しておく必要があると痛感した次第である。

 

念のため、私がBIOSアップデートに使用したDOS起動ディスクの中身とCONFIG.SYSの内容を紹介しておこう。

 

  CONFIG.SYS

  COMMAND.COM

  HIMEM.SYS

  IO.SYS

  MSDOS.SYS

 

 [CONFIG.SYS]

  DOS=HIGH

  DEVICE=HIMEM.SYS

 

以上である。この起動DOSディスクでDOSを起動し、あとはBIOSアップデートプログラム「PHLASH16.EXE」を実行すればよい。 PHLASH16の使い方は、DOSプログラムでは定番である「/?」オプションつきでコマンドラインから実行すれば、使い方は慣れている方であれば簡単にわかる(いうまでもないが英語が不得手で、かつPC用語に疎い方にはさっぱりとは思うが…)。今回のBIOSアップデートは、DOS起動ディスクに「PHLASH16.EXE」と「2603V104.ROM」をコピーしておけば、コマンドラインから

 

  PHLASH16 2603V104.ROM

 

とタイプし実行するだけである。あとは、BIOSアップデートプログラムの指示に従えばよい。

 

以上でBIOSアップデートは終わりになるのだが、きちんと手順を書くだけで結構な分量(文量)となってしまった。作業時間そのものは大したことはないが、DOS起動ディスク作成でハマってしまうと結構手間かもしれない。私の場合は、Windows 9x環境が別にあったので、DOS起動ディスク作成には手間を要しなかったが、そうでない場合は救われない。特に、今回はHIMEM.SYSが必須だったのだが、Windows XPではこれが用意されないのは結構厳しいものだろう(一応、システムフォルダ内のSystem32にHIMEM.SYSはあるのだが、DOS起動ディスクにコピーされないのでは、手馴れていない方にとってはないのも同じだ)。

 

続いては、Xeonプロセッサの交換だが、私にとってはBIOSアップデートなどよりもはるかに時間がかかるものであった。というのは、リテールクーラー&ヒートシンクを取り外すのに苦労したからである。

 

 

Xeonのリテールクーラー&ヒートシンクは上記のようになっているのだが、装着するときは、とにかくこのタイプのクーラーは初めての取り付けだったため、指示どおりに従い、しっかりと装着した。ところが、これが簡単には取り外しのできない構造となっているばかりか、周辺に電解コンデンサや様々なものが所狭しと並んでいるために作業が困難を極めたのである。無理やりはずせば、再装着不可能となるのは明らかであるし、力の加減で周辺を破壊してしまったら本末転倒となる。色々と考えた結果、行き着いた方法は原始的ではあるが、止め具をラジオペンチを利用して徐々にずらしながらはずすという根気のいる作業となった。寒い部屋の中で冷や汗をかきながら所要時間トータルで50分弱。リテールクーラー&ヒートシンクをはずすことに成功し、Xeon 1.70GHzに換えてXeon 2.20GHzを装着。今度ははずすのに苦労しないように工夫して取り付けた。

 

そして、動作確認のため電源を入れると、

 

 

と、無事に取り付けに成功したことが確認できたのであった。

つづく。(2002/1/14)

 

【当時を思い起こして】

もとは、FosterコアのXeon 1.70GHzをDualで利用していたが、これをPrestoniaコアのXeon 2.20GHzに換装し、OSはそのままの状態で利用した最初の段階の記事である。今となってはどうということはないが、致命的不具合のないPrestonia対応のBIOSがなかなかリリースされなかったため、かなり最初は苦労した。また、本文中にはDOSについての記載が見られるが、2002年当初で既にDOSは過去のものとなっており、CONFIG.SYS等の説明を付けたりしたのもいい思い出だ(苦笑)。DOSが不要となった(正確にはDOSを内包した)Windows 95がリリースされて、早14年(水商売的数え方では15年)。青少年の多くがDOSを知らぬのも無理からぬことだろう。

 

そして現在。Dualコアプロセッサどころか、6つのコアを持つものまで出てきている。プロセッサの進歩は驚くべきものだと、改めて実感する…。

 

【さらに四半世紀を経た当時を思い起こして】

上記の転載当時(2009年なので、今からでも17年程前)ですら懐かしだったが、25年という年月はあまりに長い(苦笑)。だが、結構このあたりの試行錯誤はよく覚えているので、若い時の体験は買ってでもしろというのが当然に思うところ。それにしても思うのは、今でもNTベースのWindows 11が現役だったり、PCの基本構造も実は大きく変わっていない。マイクロプロセッサのマイクロアーキテクチャだって、その前の25年と比べれば雲泥の差だ。いい意味悪い意味、コモディティ化したということなのだろう。

【本記事は、かつて存在した XWIN II Weblogに2006年10月15日掲載した記事をほぼそのまま転載したものです。】

 

京都に行ったとき、ほぼ必ず寄るのが「錦市場」だ。ここは、観光地化しまってはいるが、それでもおいしいものが多く並んでいるところである。この錦市場(錦)の東詰に、京の名水の一つ「錦の水」で有名な錦天満宮がある。

 

ここも錦市場に寄った際、必ずお参りしている(菅原道真公ですからね)ので、今回も当然のごとく立ち寄った。まずは入ってすぐ右にある神牛の頭を撫で、その左横にある錦の水を手にしようとすると…

 

 

おや、何かいつもと違うものが下についている。よく見てみると…

 

 

このような説明書きが!

 

確か、以前来たときにはこのような「手水の つかいかた」なんてなかったような気がする。いや、なかったはずだ。よく見ると、すべての漢字にかながふってあり、対象は学童以下のように思える。が、恥ずかしいことに、私はこの手水の使い方を知らなかったため、それはそれで役に立った。

 

それにしても、この説明書きの女の子は何なのだろうか。写真ではわかりにくいかもしれないが、絵的にはかなり古い画風のように思える。意図的にレトロ調を狙ったのか、それとも別の深い理由でもあるのだろうか。

 

というわけで、疑問を呈しつつ、今回はここまで。

【本記事は、かつて存在した XWIN II Weblogに2006年11月7日掲載した記事をほぼそのまま転載したものです。】

 

JR山手線にある最後の一つの踏切は、東京都北区にある。駒込駅~田端駅間の「第二中里踏切」だ。

 

 

第二というからには第一もあったはずだが、もちろん現在はない。ここは、幸いにして並行して走る線路(山手貨物線)が掘割の下を走っているので、純粋に山手線の内回り及び外回りの2線のみの踏切であるため、開かずの踏切とはなっていないようだ。このことは、昨年廃止された「長崎道踏切」とは大違いで、しばらくこの踏切は残るのではないかと思われる。

 

 

とはいえ、この踏切を利用する人にとっては、踏切はない方がいいには違いない。山手線に残る最後の踏切がなくなるのはいつか。この最寄にある「ソープランド太閤」の動向とともに気になってしまうのであった。

【本記事は、かつて存在した XWIN II Weblogに2006年11月9日掲載した記事をほぼそのまま転載したものです。現在は、入口近くに自動券売所が設けられており、この記事にあるような形での販売は終わっているようです。】

 

東京都文京区にある小石川植物園、正式名称は、国立大学法人東京大学大学院理学系研究科附属植物園(本園)ということのようだが、長い名称なので、通称の小石川植物園と記して話を進めていく。約320年前の貞享元年(1684年)、江戸幕府5代将軍となる徳川綱吉の白山御殿の跡地に作られた「小石川御薬園」まで歴史をさかのぼることのできる由緒ある植物園である。

 

と書き始めたが、これ以上植物園の歴史話をするのではなく、今回の話題は小石川植物園の入場券販売所についてである。

 

一般的に、入場券とは当該施設の入口にあるのが常である。なので、私も入口(正門)に進んでいったが、入場券はここでは取り扱っていないといわれた。入口で扱っていないならどこで買うのか? まさか、ネット予約販売とかそういう類かとも一瞬思ったが、すぐさま後ろの売店で買ってくださいと指示。振り返ってみると、そこには一軒の売店が…。

 

 

一軒の売店を一見するとただの売店だが、よく見ると「植物園観覧券発売所」と書いてある。まさかこの売店が…という顔をしていたのか、「そこで間違いないですよ」と促された(苦笑)。指示に従い、売店で大人料金330円を支払い、入場券を手に入れた。再び入口に入ると、購入している一挙一動を見られていたのか、特に指示も注意もなく、あっさりと入場に成功。無事に、植物園内を散策できたわけである。

 

それにしても、入口に人を配置していながら、入場券販売業務を売店に委託しているとはどういうことなのか。注意書きにもあるように、割引系(つまり団体客)の入場券はこの売店では取り扱っておらず、入口(正門)で扱っているという。

 

 

何とも摩訶不思議な業務委託を行っているものだと思いつつ、今回はここまで。

【本記事は、かつて存在した XWIN II Weblogに2006年12月3日掲載した記事をほぼそのまま転載したものです。】

 

11月29日付け「東急目黒線洗足駅を降りて…」において、『「福引大売出し」とあったが、それがどこかもわからず、福引セールをやっているような店もない(実際はあるのだろうが、とてもそうは見えない)』としたが、実はこの時期には福引が行われていないことがわかった。それは、このチラシを入院中の知人のご家族からいただいたことで判明した。

 

 

これからわかるように、福引は12月9日~16日の間に行われるとあり、洗足駅を降りたあの時点では福引を行っていなくてよかったのである。とはいえ、大売出しの福引が午後6時まで(最終二日間が午後7時まで)とはあまりに早過ぎる。ほとんどの勤め人がこの福引に参加できないのでは?と思ってしまうが、あの商店街では「やっていることに意義がある」のかもしれない。福引の景品も何本あるのか不明というところからも、そんなものなのだろう。

【本記事は、かつて存在した XWIN II Weblogに2006年11月29日掲載した記事をほぼそのまま転載したものです。】

 

今日は知人を見舞うため、東京目黒区にある洗足駅(東急目黒線)で下車した。エスカレータを乗って改札を出ると、目の前にいきなり横断幕が飾ってある。

 

 

「愛子様・雅子様お誕生日セール」とある。そう、ここは雅子様のご実家の最寄り駅(ただしご実家の住所は、目黒区洗足ではなく目黒区南)。12月1日は、皇太子ご夫妻の長女、敬宮 愛子様のお誕生日。そして12月9日は、雅子皇太子妃殿下のお誕生日。この両日は、ご祝儀配布し、その前後の11月25日~12月15日は、福引セールを行うとあるのである。

 

だが、周囲を見渡すとぱっとしない商店街があるばかり。商店街といっても活気はなく、日常の買い物客で賑わっているという感じはしない。午後の昼下がりという時間帯のせいかもしれないが、それでも商店街らしい雰囲気はあるものだろう。そんなことを思いつつ、知人のお宅にお邪魔し、ご家族にお見舞いを渡した後、再び洗足駅まで戻ってきた。

 

「福引大売出し」とあったが、それがどこかもわからず、福引セールをやっているような店もない(実際はあるのだろうが、とてもそうは見えない)。せっかく「祝」とあるのに、何だかさみしさを覚えつつ、洗足駅をあとにした。

【本記事は、かつて存在した XWIN II Weblogに2007年1月25日掲載した記事をほぼそのまま転載したものです。】

 

ここは、東京都江東区塩浜二丁目、南開橋のかかる東南の地、そして江東区立深川第八中学校の西隣にこのオブジェはある。一度見たらなかなか忘れることのできなさそうなインパクトの強さだ(地元の方から言わせれば見慣れてしまってはいるのだろうが…)。

 

 

シーラカンスのような胴体に、手が生えていてそれが仮面を持って顔を隠している。シーマンもどきか?と思い、解説文を読んでみると、こんなことが書いてあった。

作品名は「Persona」。

美しき 青き星の創生のドラマは魅惑に満ちている

月-海-生命-進化

極に向かうPersonaの古代神話と人の在り方への戒律と示唆

進化論的倫理に思いを馳せ

遊翼のimageを展開する

1993.3 松本哲哉

………??? 何を言っているのかよくわからないが、きっと超越して私などでは及びもつかない世界が作者の中に展開しているのだろう。この作者はこの人面魚(人魚が仮面を付けたもの)が好きなようで、この作品以外にも同類のものが見られるようだ。プロフィールを調べてみると、

1935年東京生まれ。1968年前衛グループPELO結成し、長年に渡り東京などで個展を開き続け、現代社会にアンチテーゼを唱えた作品造りを続けている。

とのこと。やはり、前衛かと思わず苦笑いしてしまった。