シーガル・スクリーミング(キス・ハー・キス・ハー)
世にも変わった円形ジャケット
XTC 1988 「BIGEXPRESS」
雨の海岸
すぐそばにいるのに 彼女に手が届かない
まるで絵に描いたような波
カモメがわめきたてる
海は軍艦みたいな鉛色
小声で冗談をいうけど、すうっと逃げていく
黒い海岸線はまどろみ
カモメがわめきたてる
”彼女にキスしろ”と
桟橋で風にひるがえる旗には
”なぜ、お前は待つんだ”と書いてある
たいていのものは隠してしまう霧も、
これだけは隠せない
彼女がだんだん近づいてくる
デッキ・チェアは死んだように布をかけられ
救命帯は吟遊詩人よろしく ぱっくり口をあけている
潮の香りの残る彼女の髪
カモメがわめきたてる
”彼女にキスしろ”
”彼女にキスしろ”
”キスしろ、きすしろ、キスしろ、キスしろ”
ぐずぐずしてるとしくじるぞ
彼女がほしいなら、はっきりいわなくちゃ
さあ あの娘の手をとって
(ぐずぐずしてたら~)
11月に彼女をさらわれるまで待ってたら
(11月が彼女をさらっていくだろう)
彼女は砂にもどってしまうだろう
(だから しっかり捕まえておくんだ)
”君のコート素敵だね”と僕
ありがとうといわれて有頂天だ
あの叫びさえほとんど耳に入らない
カモメがわめきたてる
”彼女にキスしろ”
”彼女にキスしろ”
”彼女にキスしろ”
”彼女にキスしろ”
