夢の中で、私は一羽の渡り鳥でした。
夕暮れの空を仲間と共に飛んでいました。
日が落ちる前に、あの山を越えなければならないのです。
渡り鳥がV字形に群れて飛ぶ理由について、
「気流の抵抗を少なくする為」や、
「鳥の本能だ」等と言われていますが・・・
夢の中の鳥の私は、こんなことを思っていました。
「人間って、なんにもわかっていないな~」
鳥がV字形で飛ぶのは、それが自分達渡り鳥にとって、
最高にカッコイイ飛び方だと知っているから。
翼は、人の手と同じ位置づけではありません。
人の手と同じ役割を果たすのは、嘴です。
翼は人の足と同じ役割。
先頭を飛ぶ鳥に続いて、同じスピードで羽ばたきますが、
途中で力尽きる仲間がいます。
でも、それは辛いことや悲しいことではないようです。
まぁそういうこともあるさ、という感じです。
人間の記憶の残る私にとっては、とても寂しいことでしたけど。
目が覚めて、しばらく経ちますが・・・
まだ少し、鳥の感覚が残っているような・・・
こんなこと、誰かに話して果たして信じて貰えるでしょうか。