私は小学生の頃悩んでいた
娘が小学生になり、お友達とたまに遊ぶことが増えてきて。
私が娘と同じ年の頃にものすごく大きな悩みだったことが蓋を開けたように記憶の奥底からずるずると引き出された。
始まりは幼稚園の年長さんの時だった。
それまで幼稚園ではいろんな子とその日の気分で遊んだり、楽しいことをしてる! と思った子のところに混ぜてもらっていた私は
何がきっかけかわからないがAちゃんに気に入られてしまった。
Aちゃんは、特定の子と深い付き合いをしたいタイプだったのだ。
一緒に遊ぼう~いいよというのから。
次に始まったのが『約束』だった。
この『明日も一緒に遊ぼう』という約束が悪夢の始まりだった。
当然最初はいいよ~明日も遊ぼ~って応じていたんだけれど。
それがずっとになると、他の子とも当然遊びたくなるのよ。
だから『明日も一緒に遊ぼう』を『明日は違う子と遊びたいかもしれないからごめんね』って感じて確か断ったんだ。
「じゃぁその次の日はまたAと遊ぼうね」
特定の子とだけ遊ぶ遊びは私は続くと面白くなかったんだけど。
当時は子供特有の『みんなと仲良くしましょう』って魔法がかかっていて。
ここで断ると私が悪くなるよねって感じで、明日は遊ばないけど、その次の日は遊ぶってやっちゃったのよね。
そんなこんなでAちゃんと遊ばない日をうまく作っていたんだけど。
それが一変したのがシール事件だった。
私が子供の頃は持ち込みとかかなり緩くて、男の子がたくさんのシールを持ってきて。好きなの2枚だけあげるね~っていろんな子に配ったんだ。
動物のシールで、私はヒョウが欲しかったんだけど。人数分はなくて、私はシカを手に入れた。
シカのシールは気に入ってて、机の引き出しにいれてニコニコしてたんだけど。
Aちゃんはヒョウと次に人気のシカの2枚を持ってた。
ヒョウいいね~ってしてたんだけど。
シールをもらって数日後Aちゃんはもうシールいらないってことで、シカとヒョウを私ともう一人の友達にあげるよ~ってしたんだ。
欲しかったヒョウをもらってニコニコの私。
引き出しにいれてニマニマ眺めてたんだけど。
数日後ヒョウのシールは引き出しからなくなってしまった。
当時は自分で失くしたのかなと思ったんだけど、引き出しの中にいれてたし出して遊ぶもんじゃなかったから私がどっかやったわけじゃないと思うんだけど。
シールをなくした日に、私ともう一人シールをもらった子をAちゃんが呼んで、やっぱりシール欲しいから返してほしいって言ったんだよね。
もう一人の子は普通にそれほど大事にしてなくて、『えーもうどっかに貼っちゃってないよ!』って答えて、私も『シール大事にしてたけど、なくしちゃったの』って答えた。
そしたらAちゃんが言ったの。
『シカはそれほど大事じゃないからいいけど。ヒョウはすごく大事だった』と。
今なら一度もらったの返せって言われたら困るとかいえたんだけど、当時は子供だったし。
すごく大事なものをなくしてしまったという罪悪感に縛られてしまった。
『今度返して!』って言われて、私は泣いてしまって、一緒にシールもらった友達も協力してくれて教室を探したんだけどシールはなくて。
どうしようどうしようってなってた。
責任感強いタイプだったのか、私はそれから5日間くらいシールをずっと探してたんだけど、当然見つかるはずもなく。
私が大事にしてたシカのシールを代わりにAちゃんに、ヒョウがみつからないのごめんねって持って行ったんだけど。
シカじゃダメ。ヒョウのほうがレアだったみたいなことを言われて私は困り果ててしまった。
そこで始まったのが、じゃぁ一緒にこれからずっと遊ぼうねってやつだった。
忘れもしない悪夢の始まりだった。
田舎の小学校だったから、中学卒業までずっと同じ学校になる。
そんなこんなで二人で遊びたいタイプのAちゃんと私は、もう無理だから! って私が言えた小学校5年生になるまで一緒に遊ぶことの強制で苦しめられた。
今日は気分じゃないから学校終わってから遊びたくないってのが言えなくて。
習い事いろいろいれた。
習い事だと、習い事だからごめんねってできたから。
お母さんお金たくさん使わせてごめん。今も言えないけれど、そういう事情で習い事したいっていってたのよ私。
ってことで、私は娘の人間関係は自分がつらかったから。
特に目を配っているのだ。
そしてどこの世にもいるのだ、二人で遊びたくて勝手に決定ねってされた約束を反故にするとねちねち言ってくるタイプが。
娘2人いるけど、下の娘はやんちゃで私と全然タイプが違う、思ったことをはっきり言うタイプだけど。
上の娘は考え方や行動が私とそっくりだ。
真面目で責任感が強めでちょっとしたことの融通が利かない不器用さがあるコツコツタイプ。
今はちゃらんぽらんな私だけど、子供時代は上の性格だったから。
本当にしんどかった。
ただ娘はいろいろあって保育園に入るのが少し遅くて。
私が当時悩まされたのと同じタイプのにおいがプンプンする子は、先に園に入ってた子をターゲットにしていて。
そのターゲットにしている子は、はっきりノーが言えるタイプ。
町で行われるクリスマス朗読会とかにいくと、当時のAちゃんの行動そっくりな子がこの子は私と仲いい子だから、うちの娘に対して隣に座らないでってやってて。
娘はしょーんってしてたんだけど。
私は当時Aちゃんが他の友達が私に寄り付こうとすると、同じように隣に座らないで! ってやってたのを思い出してめっちゃくちゃゾッとしたんだよね
あぁ同じだイプだ。
そして幸いこの子が仲良くしたい子はうちの娘じゃない。
娘は断られて悲しそうだけど、こういうタイプに粘着されたらやばいのはすでに体験済みだからってことで。
他のお友達あっちにいるよって見つけて娘には声をかけて、娘は別のお友達と並んで、座らないで! ってやられたことを忘れたのか楽しそうにしてたけれど。
私の心はずっとざわついていて、Aちゃんと重なる独占欲を友達に出してくる友達の出現に震えている。