それは誠 | 読んだり書いたり

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それは誠/乗代雄介

 

 

 

最初のパソコンに打ち込んでいるシーン。

これが私の中でなかなか読みにくくて進まないところだったんですが、

そこを抜けてから一気に面白くなり、すぐ読み終わりましたニコニコ

 

わたし、ちょろいんですよね笑

 

特殊な家庭環境で育った不登校気味の高校生・佐田誠。休んでいるうちに決められた修学旅行の班は陰キャと陽キャが入り混じる絶妙なメンバー構成。誠は自由行動の日に班行動を抜けて、生き別れになった叔父に会いに行こうとする。すると、他のメンバーが一緒に行くと言い出してさあどうなる~!

みたいなあらすじかな。

 

最初の独白のところ読みにくさはなんていうんだろう、純文学を読んだときの難しい表現に躓いちゃうみたいなネガティブ

 

誠はもしかして人格形成っていうのかな?そういうのを難しい本によってしちゃったタイプなのかな?って思うくらい、難しい高校生!笑

 

青春だな~って思うシーンがちょこちょこあるんですけど、なんかそれ以上になんていうのか、この主人公、誠のなんか凝り固まってる?っていうのかな?高校生にして、文豪かな?ってくらい表現が大人びてて、でも子供で、感情とか云々、大人じゃなくて、でも肉親に見せる素直な甘えた子供の感じじゃなくて、叔父さんっていう微妙な立ち位置の人にだから見せる顔みたいな不完全で曖昧で、それを本人も理解してるようでしきれてない感じが読んでいて、なんかくすぐったくなる、じれったくなる感じで好きでしたね~。

 

あと吃音で病弱な松くんの存在。

存在感がありすぎるんですよ、

魅力的すぎる。私は泣いちゃいますよ。昇天

叔父さんのところとの絡み含めて本当にいい存在です。吃音の子の発言を文字に起こすって本当に難しいんですね。この本を読むまで全然気づきませんでした。

 

世の中で最近よく多様性なんて言葉を聞くんですが、わざわざそんなこと言わなくても、相手のことを考えて理解しようとしたり共感したりすることで心が受け入れていくんだろうなって考えさせられました。

 

最後に好きだったセリフを一つ。

「自己肯定感は歯と一緒で、日頃から手入れしておかないと取り返しのつかないことになる。」