2024年1月31日(水)から週4日で新潟~丘珠で飛び始めたトキエアは、4月3日(水)から週5日へ増便。さて次なる増便は新潟~丘珠デイリー化か、新潟~仙台開設か。

 答えは後者、開設を伝えるプレスリリースを4月12日(金)の昼に見たのだが、予約販売開始はその日16:00、就航は2週間後の4月26日(金)。

 

 時刻表表示での所要は新潟発が45分、仙台発が50分。最も安価な運賃は9000円、高価で19500円。これらに空港の旅客施設使用料が上乗せされるが、最高値額であっても新潟駅~大宮駅~仙台駅を新幹線「とき」「はやぶさ」指定席を乗り継いだ際の19770円と同じ位だ。私が同区間を移動するとしてトキエアが飛ぶ時間帯なら、その時はもはや空路一択。

 それでは御祝儀にデビューフライトに乗ろう!と案じたものの、金曜朝大阪発→同日夕刻帰阪という自身都合枠ではTOK新潟~仙台のいずれの便にも乗れず、こちらは断念。しかしながらこの路線は初便云々を抜きにしても乗ってみたい路線で、どのタイミングで乗ろかいな。

 

 新潟~仙台の距離は99マイル・約160kmで大阪~名古屋と大体同じなのだけど、短時間で行くのは上越・東北新幹線経由で一旦埼玉県を通らねばならない。本来近距離だったその2都市を空路ダイレクト・・・とはいえ、かつてのANA・J-AIRは撤退している。

 否、その頃と現在では状況は異なり、今やともに政令市となっている。尤も政令市間だからといって流動が大きいとは限らず、例えば名古屋~北九州はJ-AIRジェット機が飛び始めたものの後に休止となり、その後FDAのジェット機で復活したけれどまたもや休止となっている。

 さて新潟~仙台は?スケジュールは朝夕1往復ずつで日帰りが可能。こういうのはビジネス利用を意識しているといわれており、さすればTOK新路線は用務客の利用を見込んでの開設か。ならば平日の利用状況を見たほうがよかろう。

 

 それでは私が平日で乗りに行ける日のうちで直近は、5月1日(水)。この際5月1日や1日、ということでその日の仙台8:50発BV202便をトキトク10290円で購入。新潟発にしなかったのは、7:35発だと宿の朝食を取る時間が無いからである。

 けれども5月1日って、平日とはいえゴールデンウィーク期間中で業務が減る時。出張客が少なそうで、この路線の特性となりそうなビジネス流動は見られそうにない。ではどんな客室模様が見られるかに興味を切り替え、いざ4月30日(火)伊丹15:25発IBEX 53便で仙台へ向けて出発。

 

 仙台到着後はカウンターを見たものの、特にTOKを示す場所は見当たらず、国際線みたく出発が近くなればそこでカウンターが示されることになるのであろう。それから航空会社表示が「トキエア」じゃなくて「トキアビエーションキャピタル」、こっちで出すか~。

 この移動日は火曜日でTOKが飛ばない日、よって表示だけ見て私は美田園のハイパーホテルへ。今回はTOK搭乗が目的であるいっぽう、仙台及びその近辺を見ることは捨象、よって空港近くの同所に宿泊だ。そのおかげで翌朝は宿の朝食を余裕で取った後で、美田園駅7:28発の電車で空港へ。

 

 TOK搭乗手続きは以前のFDAカウンターのところで、業務を担うのは2人のJAL仙台空港所メンバー。そこにTOKスタッフが立ち合うが、7:35に私の順が来た際JGCカードを出しそうになるくらいその場の雰囲気はJALだった。

 感熱紙の搭乗券を受け取り、この後搭乗口へ向かうのだが、当該スタッフを前に「このメンバーがいる所でJGCカードを出さず、サクララウンジへも行かずに搭乗なんて、めちゃ妙な感じがする」と自らの感慨を述べたが、同時に自身のTOK初搭乗前の感想がコレでもある。

 

 搭乗口はターミナル継ぎ足しエリアのA3番。JALグランドスタッフが「本日もトキエアを・・・」とアナウンスを入れ、もう何でもありやなと思ってしまう。こちらにもTOKスタッフが来ているが、そのスタッフがいなければ完全にJ-AIR搭乗前である。

 否、トキエア搭乗を強調する案内があり、その内容は飲み物サービスが無いこと、機内のWCが1ヶ所のみであること。確かにJ-AIRとか違うぞ。

 8:40に改札を通ってバスに乗り、乗客は大人のみ10数名、そして視界に入るATR72-600。本日機材は2号機のJA02QQ、ステアを上がり後方16Bに着席。8:55ドアクローズ。

 

 私がATR「72」に乗るのは今回で生涯4レグ目。2000年10月に復興航空台湾国内線で72-500、2018年12月にJACの72-600で鹿児島~沖永良部往復、今日のはこれに次ぐ搭乗なのだが、今回は6年前に乗ったJAC機材の機内仕様違いに注目。JACは70席、TOKは72席、この違いは最後列が2席か4席かというものだった。

 背もたれには広告入りカバーが掛けられ、否が応でも「TOYOTA」が目に入る様になっている。エチケット袋にも同社名入りで、徹底している?

 そして腰掛の座り心地は普通なのだが、174cmの私が腰を掛けても膝前に割と空間があって、見たら背もたれの厚みが小さそうなのでその辺の関係か。ところでリクライニングレバーが無く、TOKのATRはかつてのRACやAMXのDASH8と同じく背ずり固定?と思ったが、通路側席のそれは中肘掛に在った。

 

 私を除く10数名の外見だが、用務で乗るような装いの客はおらず皆レジャーふう。やはり平日とはいえゴールデンウィーク期間中、出張が無いのかも。それに予約開始から19日しか経っておらず、それゆえTOKが未浸透と考えられ、且つ大型連休期間・・・。今日のは私がイメージする仙台~新潟空路じゃない!! それでもそういう時期に10数人も居る、と捉えることにする。

 客室乗務員は男性1名・女性1名、アナウンスによると飛行予定時間は41分、9:06ランプアウト。エマージェンシーデモ、それから機内サービス品の案内が入り、本日当便ではハッピーターンとのこと。さらに映画の案内もあり、客室ではちらしが配布されるという。

 

 ランウェイ27から9:12離陸。仙台空港からだと南西方に位置する新潟空港へは、さて今日はどんなコースをたどるのかというのも注目対象。まずは上昇しながら左旋回、一旦太平洋上へ出て再度左旋回、そこで阿武隈川河口を左下に臨むことが出来た。02QQは尚も上昇・西進、こうして山を超えていくのであろう。

 ベルトサインが9:28に消灯、この後の点灯が9:32だったので消えていたのは4分間。けれども乗客10数人というのが幸いし、ハッピーターン・映画ちらしは希望者全員へ行きわたった。さらに私は女性客室乗務員へ質問、それは「TOKでは客室乗務員を何と呼称するか」で、回答は「キャビンクルー」だった。よって本日BV202便CCは云々というように以降は記す。

 

 降下したら新潟県下の街・川が見え、02QQはさらに日本海のほうへ向かって降下。9:42ギアダウン、新潟空港ランウェイ28へ9:46着陸。99マイルの飛行時間は、実際には33分台。午前8時台に宮城県名取市に居て、9時台に新潟市東区、こういう移動って空路の有難味をめっちゃ実感出来るというものだ。

 かくして短く淡々としたフライト、けれども仙台空港~新潟空港を上記の時間で移動出来、尚且つ機内サービスも受けられたことで充実感は大きい。

 如何にも飛行機で移動して来たという感があり、この感覚はAMX/天草エアライン福岡~天草搭乗時に近いものがある。AMXも陸路では4時間位要するところの78マイルを30分で飛び、飛行機の有難味とCAが居ることによる楽しさが感じられるのだ。

 

 ターミナル西方の前のエプロンに9:50スポットイン。降り際にCCからメッセージとシールを頂け、「短距離でも飛行機」思考がさらに高まった。

 こうなりゃ時間を置いて再度新潟~仙台線搭乗をと考えるのだが、両地とも大阪から近くはなく、実は私がしばしば乗るであろうTOK路線は、開設が見込まれる神戸~新潟となるのだ。

 そちらは314マイル路線となり今日の99マイルとは異なろうかと思ったところ、午後のBV103便出発前アナウンスを聴いたら、初めて知ることに369マイルある丘珠行きでも飲み物サービスは無し・・・WEBに載る新潟~丘珠レポを私が読んでない証拠だが。

 で、これだと神戸線もその前の中部線もそうなるだろうが、その一見LCCみたいなATR72-600フライトを味わってみたいものでもある。