中部国際空港9:37発のミュースカイに空席あり。これに名古屋まで乗ることにして、運行開始から8年1ヶ月を経て遂に私は同列車初着席。前回は立席&車両故障遅延だったが、今日は通常運行で10:05名鉄名古屋着。

 10:10発あおい交通バスに間に合い、10:28頃県営名古屋空港着。搭乗便出発は11:40なので余裕・・・え?ターミナル内では就航行事が始まるところ?

 

 2013年3月31日(日)は国内航空路線夏スケジュール初日であり、この日新設・再開・増便が図られる路線が多数。私の地元伊丹空港からもJ-AIR運航JAL松山・三沢・函館線が再開されるが、それにもかかわらず私が乗ろうとする路線はFDA小牧~高知線。

 この路線は2005年2月17日県営名古屋空港開港1番路線、そしてJ-AIR休止後私が望んでいた高知~名古屋路線でもあり、これの御祝儀に私が参加しない訳にはいくまい。

 

 ということで前夜JAL MD90ラストフライトで羽田に着いた後、同空港国際線ターミナルで一夜を明かし、今朝のJAL羽田~中部開設1番機で名古屋入りした私だったが、早々に就航行事って早すぎ!との旨を入口すぐの所にいたFDA支店長へ言えば、本格的行事はこれら郷土芸能の後の10:45からだった。

 で、高知よさこいと豊山町演舞の間にカウンターを見たら知り合いKDが来て「遅い」と言われ、思わず「え~!?」。「今朝からいらっしゃらないな~と思っていたんです」「僕は羽田から飛んで来たとこなんですよぉ!」。後で同じことを支店長へ言い、そしてJAL新設路線初便搭乗証を小牧で見せびらかす俺。構わん、ここにはJALとつながりがあるスタッフが多いのだ。

 

 郷土芸能が終われば就航行事ステージが整えられ、フライトアテンダントの進行で高知線開設行事が始まる・・・ということを記せるのは始まる前にFAと話していたから。

 さて今日はFDA社長が登場。私は2011年以降小牧~熊本・花巻・青森線就航行事に立ち合ってきたが、小牧で社長を見るのは初。

 そしてすっかりここではお馴染みになった愛知県知事の挨拶では、今日はセントレアでジェットスターとエアアジアの就航行事に参加していたそうな。

 続いて高知県知事挨拶、そして乗客代表へ花束贈呈~テープカット。と見届けたが、これが始まる前にもFDA広報スタッフからいろいろ教えられ、実は飛ぶ前から話題満載状態。

 

 この後保安検査場を通るが、その前では「どじょう寿司」が振る舞われて私も頂き、ここでスタッフへ「トヨヤマンは?」。「トヨヤマンを知ってらっしゃる!」と女性スタッフは周りへ私のことを言い、何やら珍しい客になってしまったようだ。しかしながらトヨヤマンは本日休みで、別のゆるキャラと我が盟友なごぴょんがいるのだが、彼もゆるキャラのカテゴリーに入るのか。

 しばらく待った後で柵が空き、フィンガーコンコースへ。FAから記念グッズを受け取り、KDへ「待望の高知線!」と気合を込めて告げ、そしてエンブラエル175 JA05FJへ。

 

 タラップを上がると先任FAから「初めてお会いします」・・・初めて会うのに俺を知っているのか?ってどういうこっちゃ?後方にも初対面FA、それから2年ぶりに会うFA。いっぽう乗客は老若男女・レジャー風・団体御一行様でJH343便はほぼ満席。用務客は見当たらんが、今日はもうええ。

 11:42ランプアウト、ランウェイ34から11:47離陸、11:54ベルトサイン消灯。航路はたぶん長浜~京都~三田~姫路~高松~南国だろう、と想定できるのは過去に私が小牧→高知をCRJで3回飛んでいるから。往時の飛行時間は2005年2月が44分、2005年4月が44分、2005年11月が47分で、要は短いということ。

 

 従ってFDAの機内サービスも現行小牧~新潟同様、さかのぼれば静岡~小松とか静岡~松本と同様の「短距離ヴァージョン」であり、ドリンクが紙パックりんごジュースなり。ただし他と異なるのはそれだけで、シャトレーゼのお菓子は毎度のように頂ける。加えてFDAでは新聞サービスも実施、私は18H席で隣席客に配慮しながら目を通す。

 キャプテンアナウンスが入ったのは12:03。高知線初便のこと、大津市近くを飛行中ということが告げられたが、この後姫路西方・高松でも現在位置がアナウンスされた。

 

 小牧での就航行事で印象に残ったのは、高知県知事の「高知にとっての航空路線」のこと。前日までの国内定期路線は羽田・伊丹・福岡のみで、大都市方面では名古屋路線が無く、私も昨秋高知空港へ行った時に名古屋へはどうやって行くのかと思ったものだ。ANAカウンターで訊けば大阪へ飛び、そこから陸路。

 高知~名古屋の需要が少ないのなら、そういう不便なところがあったのも止むを得ないかもしれないが、名古屋への需要がそこまで無いとは私には考え難かった。尤もJAL休止後にANAが中部~高知を設けなかったので、本当に需要を見込めないのかもしれぬが。

 

 しかしながら高知は他県とは山で隔てられており、近年でもA-net/エアーニッポンネットワークとCRF/エアーセントラルによる伊丹~高知14往復体制が敷かれるなど、空路認識や需要が大きい地域と私は診る。

 よってやはり名古屋への空路は、高知では要望されているものではないかと案じていた。ANAが設けなかったのは、私の解釈は2007年3月の「高知空港Q400胴体着陸」からQ400による新規開設を見合わせたから??

 

 いっぽう東北地方に目を転じると、四国~北東北という長距離区間は伊丹・羽田・中部のいずれかを介して仙台・秋田・三沢・大館能代・青森が空路でつながる。けれども花巻は羽田路線が無く、伊丹経由でも伊丹~四国のJAL系が無いため、その花巻~四国が他に比して貧弱という感があった。

 よって小牧を介して四国行きがあれば双方向の流動が期待出来、先のことも踏まえてFDA小牧~高知があれば、利便性は高知のみならず花巻にも及ぶとさえ昨秋から考えていた。それがFDAの1月の発表で現実のものとなり、私はただただ感心するのみ。

 加えて本日よりJAL伊丹~松山も再開し、花巻発着なら伊丹経由松山、小牧経由高知という2つのルートが出来、四国リージョナル機路線の拡充は実は東北へも影響を及ぼすことにもなり得ると思う。

 

 先任FAが私の所へ来て改めて挨拶。私は「どうして僕が大井と判ったのですか。乗員部に僕の顔写真があるとか?」「いえ、直感で大井さんだと」「どわ!」「うちでは超有名人ですから」。J-AIRでは私の台詞の内容から大井だと悟られたことがあるけれど、今回は身なりで悟られたか!? 

 高知が近づき、FAたちが旅客機趣味者へフライトログ返却に当たる、その数推定4名。この後12:27ベルトサイン点灯、土佐湾へ出てからランウェイ32進入、タッチダウンは12:38、飛行時間は50分台・・・私が飛んだ中では最も長い飛行時間になった。

 誘導路から滑走路へ戻り、ターミナルへ正対したところで放水アーチ。FDAそしてエンブラエル175が四国初上陸、今日のフライトはこのような歓迎を受けるに相応しい記念すべきものだったと思う。

 

 到着口を出るとゆるキャラ&観光スタッフ歓迎を受け、その後は送迎デッキからJA05FJ離陸を見送ろう。ところが貨物か荷物関連でトラブルが生じたらしく、カーゴドアクローズに時間を要する。FDA青森発初便のように大幅遅延かと不安がよぎったが、そうはならず定刻から10分程遅れてプッシュバック、JH344便はランウェイ14から飛び上がって行った。