大阪から丘珠空港へ行ってHACの様子を見よう、となると早く丘珠へ行きたい。新千歳に降りたらJRで札幌駅、地下鉄で栄町か新道東、そして徒歩となるところを、丘珠空港へ直接乗り入れたら最も早い。

 2013年3月31日にJ-AIRが伊丹~函館を設けて以降、函館からHAC乗り継ぎで100席以下機による丘珠ダイレクトが実現。これをこの年6月30日に実践したのだが、スムーズの何の。

 ただしHAC乗り継ぎは費用がかかり・・・というところにFDAが夏スケジュール期間中静岡~丘珠を設け、さらに夏多客期には松本~丘珠を設け、私は2021年7月16日に神戸~松本~丘珠を実践した。松本ではややインタバルが生じたけれど、夏の信州を少し味わえ自分的には一石二鳥。

 さて今夏も神戸から・・・え、FDAダイヤが変わって時間がかかり過ぎ?ではということでJALPAKを検索したら、最安は伊丹→羽田→三沢→丘珠。それだ!

 いや、これだとA350-900とか787-8などの200席以上機搭乗となってスムーズ感が薄れる。いやいや、羽田→三沢はJ-AIRだ。初の同区間J-AIR搭乗が頭を支配し、その行程に決めた。

 

 かくして2022年夏の北海道遠征は7月3日(日)~4日(月)とし、3日の伊丹7:05発JL102便でスタート。18番搭乗口から本日最初に乗る102便機材はボーイング787-8 JA846J、私の席は後方55G。

 この路線、JAL CAには毎度慌ただしかろうと思われ、自身の「わくわく感」はいつも表には出さないようにしている。けれども今日は5月28日787就航10周年チャーター逆フライトログを渡すつもりでおり、これを「お客様の声」封筒に入れて来た。

 7:04ドアクローズ、7:07プッシュバック、ランウェイ32Lから7:20離陸。この間郵送期限は切れているが機内手渡しならよかろうと後方CAに託せば、新品封筒を用意してくれて、そちらへ入れ替えて改めて手渡した。

 29000フィート巡航の間を含めておとなしく、それから7:46にスープを飲む。というように過ごしていたら先任CAが前方からこちらへ来て御礼の言葉、もう1人CAが来て同様。

 

 7:55にべルトサインが灯り、ランウェイ22に8:11着陸。12番スポットに止まったのは8:18、55Gという位置ゆえ降機は最後だった。乗り継ぎ便出発時刻は10:30で、伊丹発が次便以降でも間に合うだろうがツアー価格を重んじたためこのようになった次第。

 ローソンで買ったパンを食べ、サクララウンジで一休みの後、18番搭乗口から10:15過ぎに本日2便目JL155便へ。Operation J-AIRで機材はJA242J、私の席は34C。10:29ドアクローズというところで2席空いていたところの34Hへ。

 搭乗口前で判っていたが、この便には八戸方面へ向かうツアー御一行様も乗っている。他の客を見たら三沢行きゆえか外国人の姿もあるけれど、そちらを含めてもビジネス風客はおらず皆レジャーの装いだ。利用率は高めと見たが、この中で用務で乗るのはツアー添乗員やな。

 10:37プッシュバック、10:41タキシーアウト、ランウェイ16Lから10:49離陸。反時計回りで上昇し進路を北へ取るが、私が羽田から北へ向かう便に乗るのは今回が2008年5月のSKY新千歳行き以来の14年ぶり。大阪人ゆえそれが普通といえば普通だが、往時も今回と同じく「羽田乗り継ぎのほうが安価だった」ためである。

 

 ベルトサインは10:56消灯。右窓外は当初は雲で地上が見えなんだが、しばらくして大きな河川が見え、あれは利根川かと思ったが、後で調べたら那珂川だった。よって11:02では水戸市西方。

 私はアイスコーヒーを飲み、いっぽう11:04のキャプテンアナウンスでは高度29000フィート、時速820km。福島県上空、ということで既に南東北へと差し掛かっていた。

 行路後半も右方の眺めが好く、花巻空港を滑走路が判る。川があって建物が密集しているのは盛岡市街、その後の市町村はそれがどこか瞬時に判別できなかったが、この様子なら二戸も視界に入っているだろう。

 

 11:35ベルトサイン点灯、降下したら八戸基地、その向こうの三沢基地と小川原湖が近づき、こちらは三沢空港ランウェイ28進入。

 個人的には南方からの三沢進入は初めてで、この辺りでは機窓に釘付けだった。着陸は11:47、民間エリアスポットに止まったのは11:51だった。

 ボーディングブリッジをわたり、2階から1階へ、という降機は私の5回目の三沢着陸にして初。過去4回はすべてSAABでの三沢入り、エプロンを歩いてのターミナル入りだったので、今日は新鮮だ。その後はターミナル横から到着したHAC ATR撮影に興じるが、屋外が暑い!なおやって来たATR42-600は、HAC初号機のJA11HCだった。

 

 2階搭乗ロビーから羽田へ帰るJA242Jを見て、12:35に丘珠行きへと向かう。晴天下のエプロン、暑いのは先程と同様だが、それにも増して三沢で初めて見るATRに心が高ぶる。

 乗り込めばCAが2人いて、1人は訓練生CA、1人はインストラクターを担う。私は11Bに座ったが、先にカウンターで11Aが空いていると聞いており、たぶん空いているんだろうなあ。

 2013年7月開設丘珠~三沢は毎日運航だったが近年曜日指定運航へと替わり、今は金土日祝+多客期に飛んでいる。客があまり乗らず、利用率の関係で減らした?との考えから空いていると思ったが、否、今日は減便後の就航日ゆえ客が多く見込まれる?12:51にドアが閉まったら実際その通りで、2人掛けのうち1人だけいるところがあまり見当たらない状況に、即ち利用率大。

 

 12:54ランプアウト、ランウェイ28から13:02離陸、私には初の三沢→丘珠なので機窓に注目。いきなり小川原湖が左手近くに見え、そして青森県北部へ。夏泊半島の向こうに津軽半島、よってこちらは下北半島上空を飛行中。

 ベルトサインは13:10に消え、高度4600m、時速440kmで巡航。そしてCAがトレイを用いて前方からドリンクサービス。三沢~丘珠はHACでは2番目の路線長の156マイル、よってドリンクサービスに毎度期待するが私は今回もそれにあやかる。え?スカイタイム?HACドリンクサービスでスカイタイムなんて私は初めてだ。

 

 シートポケットには機内サービスのご案内があって、それの「飲み物」欄を見たら載っているのはお水(いろはす)・冷たい緑茶(綾鷹)・温かい緑茶で、スカイタイムが載っていない。この際気にせず「ももぶどう」味を楽しむ・・・否、「温かい緑茶」がめっちゃ気になる。

 HACでホットドリンクなんぞ何時からサービスされるようになったのか?? 帰宅後2020年8月SAAB搭乗時画像を見たら、サービス案内に「温かい緑茶」が載っていて・・・しまった!SAABでも飲めたのか!!

 JALグループ復帰前のHACサイトのサービス案内にはホットドリンクの類は無く、否それ以前に冷たくても飲み物サービスがあるだけでもありがたいと私は思い、そしてそのサービスは以降も続いていると勝手に思っていたが・・・どっひゃ~。今更遅いが。

 

 では今回温かい緑茶も頂こうと思い、CAへ「用意出来ますか」と訊けば、可。蓋付きで紙コップを渡されたが、私のはその「蓋」に感動する・・・これぞ温かい飲み物の証!ついでながら、私はJAC ATR72-600でホットコーヒーを飲んだことはあるが、42でのそれは無いので、ATR42-600で温かいのを飲むのはこれが初。

 なお今回見たサービスご案内に載る温かい緑茶の説明は、括弧書きではなく4行を費やす程であった。HACでは力を入れているサービスかもしれん。

 

 13:19左手遠くに大間崎、この遠さが丘珠→三沢との違いか。2分後13:21には遠くに見える函館空港のランウェイ12延長上を通過した。要は丘珠発よりも東方を飛んでいるという訳である。

 13:31ベルトサイン点灯、左下には洞爺湖。そして13:39には手稲山頂上を臨んだが、前は藻岩山を臨んでいたので今日はそれより西側。この時点で私にはこの先どんなコースで降りていくのか判らなくなり、もう機窓を追うしかない。

 そのまま進んで石狩湾手前まで来て右旋回、丘珠空港ランウェイ14と並行し、最後に右旋回して32進入、13:46着陸。飛行時間45分をゆったり過ごし、とは逆に機内サービスや機窓を見るのに忙しいこの時間だった。

 

 13:49に機体が止まり、降機時にCAへ乗客数を訊けば、41人。私が思わず口に出してしまったのは「36プラス5ですね!」。SAAB340B-WTの定員よりも5名多い、とCAは解釈したであろう。それにしてもその人数、ATR42-600だからこそ収められた訳である。

 晴天下昼過ぎの丘珠空港は割と静かだった。人混みも無く静かな札幌入り、そしてすぐに丘珠キッチンにではすぐにカレーを食べられ、その後ATR等撮影へ。穏やかな心境で迎えた札幌遠征の始まりであった。