2007年4月1日(日)、J-AIRの50人乗りジェット機CRJ200で大阪から東京へ飛ぶ。

 とはいえJ-AIRが飛ぶ先は羽田ではなく成田、それも前日までJEXの145人乗りボーイング737-400が飛んでいたのを置き換えである。
 私がこれを知ったのは1月下旬で、JALプラザ大阪でスタッフと「予約を取れるのか?大荷物は宅配便利用か?」等々疑問を出し合っていた。
 JAL便としての機種変更に当たるので、成田行きに「CRJ就航」を主題にした行事などは無かろう。けれどもJ-AIRでは初の大阪~東京線、また2005年2月16日以来の成田乗り入れだ。
 その初日はどんな様子か、客から「小さい飛行機」に関してどんな評価が下されるかを見ようと、私は2月上旬に普通運賃で予約を入れた。

 ところが3月31日になっても取れず、搭乗当日朝に席が無いまま自宅を出発。
 梅田のJALプラザに寄って、スタッフへ訊けば満席。けれども本日3006便の空席待ち客は目下ゼロで、それを聞いた私は伊丹空港へ急いだ。ただし阪急&徒歩であるが。
 出発までまだ2時間以上もある正午前は「3006便空席×」。スタンバイと言ってカウンターで空席待ち「A1」をもらう。その後食事をして再度カウンター前を通れば「3006便空席○」、どうなってんだ?と思いつつも搭乗決定、席は最後列通路側13C。
 3006便となるCRJがスポットイン、ここでクルーは交代。ゲートには飾り付けはなく、CRJ就航を告知するものも無い。成田行き乗客は実機をここから見て搭乗機材を知るか、エプロンに降りてから知ることになるのだ。
 
 客側が「CRJ初日」を感じることは無かったが、グラハンスタッフの動きを見たら初日らしさがありありと伝わる。
 JA205Jの貨物室前に、機体の大きさの割には多くが集まっており、国際線乗り継ぎ客の大荷物積み込みについて実機検分をしているのだろう。
 14:11搭乗開始。エプロンを歩きJA205Jのステアを上がってCAに挨拶。アナウンスでは「ワンワールドメンバー」と流れて本日から加盟したことが感じられ、CAの名札にもワンワールドマーク入り。外ではまだグラハンスタッフが検分中。
 ランプアウトしたのは14:27。CAがエマデモを終え、客室を巡回して来た時に逆フライトログを渡せば、受け取るやいなや「オオイ様でいらっしゃいますか?」。ランウェイ32Lから14:35離陸。
 
 乗客数は49、空いた1席は私の隣13A。よって私はくつろげることはくつろげるが、短い国内線280マイルフライトなので客室の動きに注意を払い、私は革張シートに張りつめた心境で座る。
 仮にも私が妙な振舞をすれば私を、あるいは私の名を知るCAから「長年CRJに乗ってきたのではなかったのか」と思われかねず、私自身にもCRJ模範乗客であることが求められる、ような気になっているから。
 ベルトサインが消えたら、CAから改めて「本日よりワンワールド加盟」の旨のアナウンス。この後ドリンク・キャンディ・ポストカードなどが機内で配られたが、CAがルートマップを私の所へ持って来た時「(機材紹介の項から)ボンバルディアの文字を消しました」。なるほど、CRJメーカー名が省かれているが、これは先月13日のエアーセントラルQ400高知空港胴体着陸があり、それから乗客が「ボンバルディア」に対して不安を抱くのではという配慮から。
 私からは「カナデアにしといたらよろし」と言ったが、今時分に「カナデア」とか「デハビランド」とかの元メーカー名が通じるかは判らん。
 
 成田行きは国際線乗り継ぎ日本出国者が多数を占め、従ってビジネススタイルでない客がほとんど。ついでに国内移動だけの乗客は稀。それからこの中にCRJ頻繁利用者がどれほどいるのかと思うが、乗り慣れていなければ当人にとっては客室空間の小ささは厄介だろうし、またそれゆえ行儀良さが個々に求められる。
 機内でのマナーが悪ければその時はCAの出番で、そういう時にCRJ CAはどんなに若手であろうと頼もしくあらねばならない。
 本日は幸いにして難儀な客はおらず、小さい飛行機云々といったことも、ボンバルディアがどうこうも私の耳に入らず平穏。けれども逆方向成田出発便なら、帰国時にバゲージクレームで受け取った大荷物をCRJ客室にそのまま持ち込む客が見られ、そうなると置場を巡って大混乱。
 かつての成田~名古屋XM617便や成田~伊丹FW3111便でそんな場面を私は見ている。客室乗務員は状況を判断し、毅然とした態度で持ち込み手荷物の処理が求められるのだ。
 
 上のことを折り返し成田発にも乗務するCAに伝えると、「先輩からも聞いています」。「CRJ乗務は、大型機や複数人客室乗務とは異なります」とは私から。
 成田空港ランウェイ16Lに15:32着陸、大阪~東京を57分で飛んで来た。ランプバスがJA205Jの所から出て行く、私は車内から手を振るとCAが反応、表情が変わる。
 こうしてJ-AIR伊丹~成田の1レグ目が終わったけれど、CAにはこれから私が問題視する「成田出発」国内線乗務が控えている。CRJが見えなくなる頃、私の表情は険しくなっていたことだろう。