「八one」というのは、私がSNS等で使うハンドルネームです。このネームだけでピンときたフォロワーさんが一人だけいたけど、その由来は将棋にある。私の幼少期は、身体が不自由で口下手だった父親と将棋をすることが一つの楽しみだった。昨日、俳優の寺田農さんの訃報をネット記事で読んで、ふと思い出したように将棋について少しだけ語りたくなりました。寺田さんと言えば、年イチくらいで放送される映画「天空の城ラピュタ」のムスカ大佐の声優と言えば誰もがピンと来ると思うけど、私にとっては森田剛さん主演のドラマ「月下の棋士」の苅田升三役のイメージが強い。着物姿とPeace(タバコ)が似合うイケオジ!主役を引き立てるバイプレイヤーとして好きな俳優さんだった。将棋マンガで後に実写化もされた「ハチワンダイバー」から取ったのがハンドルネームの「八one」であって、それは将棋盤の9✕9=81マスにある。好きな数字が末広がりの八だったということもあります。偶然にも81歳でご逝去された寺田農さんのご冥福を心よりお祈り致します。

 

 今回はランニングスキルというより、私の主観混じりで単に熱く語りたいだけの内容になりそうですが...書けるときに書いておくのが一番かなと思いました。恐らく「これを読めばタイムが10分縮まる‼」的な内容にならないことは、書く前から分かっているので(大分余談w)と付けてみました。今日のテーマは以下の2つです。

 

 1,坂道

 2,山の楽しみ方(トレラン)

 

 

 「1,坂道」

 私が坂道を好きな理由を語る前に、一応坂道のトレーニング効果について語っておきましょう。上り坂はハムストリングや大臀筋が鍛えられ、何より心肺機能の向上に繋がります。また、下り坂は平地より楽にスピードに乗ることができる為、スピードを上げた際のフォームの安定や改善にも繋がる。ただ、兎に角坂道はきついから、マラソンはメンタルスポーツとは言え坂道が苦手なランナーさんは多いのではないでしょうか。

 

 坂道トレーニングは良いことばかりのようで、坂道や峠走メインのトレーニングメニューだと上り坂での前傾姿勢が癖付いて逆にフォームが崩れるという意見もあるので、今は平地⇔坂道をできるだけ交互に走るようにしています。後、気を付けたいのは大会が近くなって気合いが入り過ぎると、下り坂で得られるスピード+気持ちまで入ってオーバーワークによる故障の危険があること。下り坂の斜度にも寄るけど、やはり脚への負担は平地より大きくなります。私は膝より足首を痛めやすく、峠走になれば長時間下り続けることになる為、足首サポーター等で保護した上で走っています。

 

 さて、ここからは余談であり、私が語りたい部分ですw 坂道が大好きな人は確実に少数派だとは思う。あえてそういう少数派なことに挑んで「俺スゲー‼」的なことをイキりたいわけではないことが分かってくれれば、それで十分です。

 

 福祉業界には「自己覚知」という言葉がある。その意味は以下のサイトで詳しく説明されています。

 

社会福祉士の自己覚知とは【必要な理由・方法をわかりやすく解説】

 

 自分自身を知ることでケア(仕事)の充実に活かす、という感じですね。私自身が知っている自分というのは多くても8割くらいなんじゃないかと勝手に思っている。残り2割は長年の生活習慣や癖で無意識になっている・世間ズレしている等、他人が知っていて私自身は知らない、若しくは気付いていない部分です。私は常識人ではないので世間ズレしていることも多いけど、本心として世間に迷惑は掛けず過ごしたいと思っている。そう思っているだけで少なからず迷惑は掛けている、誰しもね。

 

 更に話を逸らしていくと、私の幼少期のバイブルだった幽遊白書の後期で仙水の独擅場となって激おこな幽助を飛影が諭す場面がある。相手(仙水)は自分を最大限に活かして、こっちの力を最小限に抑える回りくどい戦法を取って来る為、ドストレートな性格の幽助は完全にドツボにハマっていた。それに気付いた飛影は幽助に真っ向勝負を挑んで、「久々真剣勝負してどうだ⁉もっと冷静になれ‼」と諭した。飛影みたいに超絶冷静に見守ってくれるお助けマンが身近に居てくれたらいいよねぇ。個性強過ぎて確実に厄介事の方が多いだろうけど...嫌いではない。

 

 話しを現実に戻します。どんどん複雑になっていく実社会において、ストレスとどう向き合うかは生涯の課題となっている。私は弱いのか強いのか考えた時、やっぱり弱者だろうなと思う。他人が見ている私なんてのは大分作り込んでいるわけで、本当の自分はそんなに立派ではない自覚がある。とは言え「もう止~めた‼」って人生終わらせるつもりもないから、あぁだこぅだと考え事や自己覚知する機会がランニングであって、「あ~全部面倒臭い‼」って自棄になっている自分を諭してくれるのが坂道という。そういうことですw

 

 坂道のキツさなんてのは、実社会で感じる面倒事に比べたら心地良過ぎる。怠慢社員の尻拭いとか、知恵の輪級の捻くれ者の教育とか、長時間不眠の綱渡りな勤務形態とか...これだけ頑張って得られる対価がこれだけか⁉と思った時、バカバカしいなって私はドロップアウトしちゃうタイプ。でも、そんな環境下でも直向きに頑張っている、頑張れる人がいる。当然、守りたい人やモノがあるからという違いはあるだろうけど、凄いな‼って思う。自己肯定感が足りてないというのもある。その辺りのモヤモヤ感を完全にシャキッと正せるわけではないけど、坂道を駆け上がっていると「この勢いで明日も頑張ろう‼」って思わせてくれる。私を前向きにさせてくれる時間だから、私は坂道が好き。下り坂は、甘んじて調子に乗りそうだから苦手だけどw

 

 何かに対して不満をぶつけることは容易なことだけど、そこに生じる摩擦で他人へ不満が飛び火するか、自分が更に炎上するだけ。大人になっても、自身をコントロールするのは案外難しい。心穏やかに、できるだけ前向きに生きたいと思っている。気持ちを整理するブログ同様、その手段が私にとって坂道ということです。

 

 

 「2,山の楽しみ方(トレラン)」

 あえてトレランをカッコ書きにしたのは、私はトレランを語れる程の上級者ではないからです。だから、ランニングスキルと言える要素は薄っぺらいでしょう。走ることが上達してくると、どんどん走る距離が伸びて行って、ウルトラまで行くとその先はトライアスロンやトレランになる。私はスイムが苦手だし、ロードバイクの管理でキィィって神経質になるのが目に見えていたから、トレランを選択しました。

 

 トレランの大会にも参戦しているけど、私がエントリーするのはせいぜい30km以下のショートトレイルです。100mileとかのロングトレイルにも出てみたいとけど、ロードをウルトラマラソンするのと次元が違うのは容易に分かる。ショートトレイルでも怪我のリスクがあるし、サポートしていくれる人がいないと距離が伸ばせないのがトレイルの厳しいところだとは思う。私が語れるのはトレランの入門編程度ですね。

 

 マラソン同様、トレランもシューズがあれば走れなくはないけど、やはりギアは揃えておきたい。走り慣れた里山でも、ロスト(道迷い)するリスクはゼロではないのでGPS時計やスマホは必須。後、簡単な処置ができるファーストエイドキットであったり、山中の怪我や遭難等に備えた山岳保険など、やはり近所を走るのとは違ってリスク管理が必要になってくる。私は読図や気象学、栄養学には疎いので、上級者を目指すならその辺りの知識も必要です。簡単に語っただけでも、「あぁ面倒そうだな」って思われそうですね。

 

 走力アップの意味でトレランを取り入れているかというと、私は完全に山を楽しみたい方に振り切れていると思う。結果的に走力に繋がっていてラッキーみたいな感じです。トレランは坂道より更に怪我するリスクが高まるから、正直なところマラソン大会の1ヶ月前からは怖くて山に入れなくなる。マラソンの記録を狙うか、山を楽しむかという天秤で毎年エントリーする大会は悩みます。今のところ、ロードは別大にエントリーできるタイム(サブ3.5)を維持できればいいかな⁉程度の気持ちです。仕事の関係で連休は取り難いので、3月の五ケ山背振クロス、11月の下関海響マラソンは毎年出るとして...4月の平尾台トレイル、5月の秋吉台カルスト、11月茶のくに八女ハーフ等、日帰りで坂道やトレイルを楽しめるレースを考えています。年に1回、防府or別大に挑戦するのも良いけど、完走してもそこまで感動しないのが分かっているから中々気持ちが乗りませんw

 

 前述の通り、上り坂が好きな時点で山が好きになる要素は充分なわけだけど、それを抜きにしてもやはり山は素晴らしい。そこで走れるトレランなんて、テンション上がりまくりです。そんな私も当初トレランは敬遠していました。何で態々怪我しに行くの⁉というもっともらしい気持ちだったけど、UTMFの動画を観ていて山への恐怖より興奮が勝ったのがトレランを始めるきっかけだった。流石にそこまでガッツリとハマれなくても、近くの里山に行くだけでも山の魅力は感じれると思います。

 

 山の魅力は人それぞれだと思うけど、私にとっては「自然が溢れていることや解放感」です。解放感もタイムスリップ級で、私にとって山に入る=「ALWAYS 三丁目の夕日」の世界観に飛び込むことに近いw 山にいる人全てが仲間に思えてくる。昨今、人とすれ違って挨拶することは、必ずしも良いことではなくなっている。私はアパート暮らしなので、隣りにどんな人が住んでいるかも分からず、会った時に挨拶する程度の関係。性格的にも人見知り強めで無愛想なタイプだけど、山中では率先して挨拶してしまう。それが山の魅力であり、ルールだと思っている。トレランや登山をするにあたり、山でのルールも事前に少し学習しておきましょう。

 

山を登るときに知っておくべき超基本マナー【山登り初心者の基礎知識】

 

 街中で知らない方に挨拶しても、恐らくほぼ無視されると思うけど、山では挨拶が返って来る。気持ち良いですね‼とは言え、私の体感だと、挨拶を返してくれる方は良くても8割程度。1~2割の方が無反応というのは悲しいことですが、それも事実です。先日参戦したトレイルレースでは思わぬトラブルに遭遇しました。ルート案内の意味で枝などに括り付けるテープが本来あるべきルートとは別の場所に括り付けられており、少なからずそれを信じたランナーさんが別ルートを走ってしまった(大会スタッフは正式ルートに括り付けていた)。また、トレランの運営者に対して、ナイトトレイル等のマナー違反を訴える地元の方から苦情が寄せられている等、トレイルランナーを良く思わない方の存在も気になっている。

 

 大分極論な話をすると、私が山中で挨拶する理由は「困った時はお互い様です。いざという時は助け合いましょう」という気持ちを込めている。挨拶を返さないということは、その意に反するわけだから、山中で挨拶を返さない人に対して私がどう思っているのかは察してほしい。まるで強要しているようで書くべきか迷ったけど、どれだけ考えても挨拶を返さない方の気持ちは理解できない。こんなに晴れて、自然も溢れていて清々しいのに...ってなる。普段の生活と変わらない感覚・感情で淡々と山を歩いているとしたら、テンションアゲアゲで走り回っている私が鬱陶しく感じるのかもしれない。私はトレイルランナー側にいるから擁護する感じになるけど、マナーを守れていないのは必ずしもトレイルランナーばかりではないと思います。上の基本マナーにトレラン要素を加えると「登山者とすれ違う際は走らない」等も心掛けましょう。また、少し抵抗があるかもしれないけど、山中で見付けたゴミを1個でも持ち帰るというのも大切です。

 

 山頂から景色を眺めながら山飯なんてのも最高です‼おにぎり一個がごちそうに感じる。里山でも十分山頂からの景色は素敵だけど、そこは高ければ高い程、見え方は変わって来る。季節にも寄るけど、標高1,000mを超えると雲の上にいる状態だから、不思議な感覚になる。そういう部分が異世界であって、私にとって山は特別な場所というわけです。幾ら魅力を語ったところで、写真や文章だけで何となく山の魅力に気付ていても未体験の方々には伝わらないのが残念。趣味としては少しハードルはありますよね。今年は登山寄りの楽しみ方として、ツェルト泊も再開したいです。今は万人スマホ所持が当たり前、簡単に情報が手に入って利便性の向上が凄まじいけど、それに逆行して不便な環境で一晩過ごしてみる。今だからこそ、無いことの美徳というものが山の中で体験できます。少し視点が変わって、余計なモノを持ち過ぎていたと気付ける機会になる...かもしれない。

 

 先日のクレイジージャーニーは、ベースジャンパーの久保親子でした。大怪我から復帰した父安宏さんとウイングスーツデビューする娘杏夏さん、無事に杏ちゃんが飛んだ際はもらい泣きしましたね。でも、とても真似できる趣味ではない。ちょっとした怪我では済まないですからね。でも、そんな恐怖を笑顔で乗り越えていく強メンタルは流石‼私も山が自分の墓場になっても良いくらいの覚悟で毎回入山するけど、危険と引き換えに得られる境地に魅了されている感覚は分かります。普通というのが一番安心なんだけど、時として詰まらなく感じてしまう。贅沢ですね。一生かけても体験できないことは沢山あるけど、私だったら「1回山に登ってみ‼」と推したいかな。

 

 ランニングスキルと言える内容は1割程度で、余談を放り込み過ぎた感はありますが、私は満足ですw 最後まで読んでくれて、ありがとうございました。