11月に入っているのに昼間は気温が20度中盤まで上がることもあって…暑過ぎる。今年は暖冬になるという予測もあるけど、マラソン大会は大抵寒い時期に行われるから何か私は調子が狂います。初めて防府読売マラソンを走った時は確か気温が5度くらいで雪交じりだった記憶がある。それくらい寒くても走っていれば発汗するくらいポカポカするんだけど、30km過ぎの折り返しで強風の向かい風を受けて、一気に体温を奪われて地獄を味わいました。マラソンは体力や気力の勝負ですが、天候次第でどうとでも転ぶから自然は侮れません。

 

 今回は以下の2点について、語りたいと思います。

 

1、下関海響マラソンを振り返る

2、私の考える「脱初心者」2023

 

 【1、下関海響マラソンを振り返る】

 下関を走るのは今回で3回目です。初めてのフルマラソンが下関海響マラソン2013で、その大会は終始雨に打たれる過酷なレースでした。30kmの距離表示を見たときに「あと10km程度で終わっちゃうのか」と少し残念な想いが頭を過ぎったのことを今でも鮮明に覚えています。フルマラソンじゃ満足できなくて、その後にウルトラやトレイルを経験したんだけど、コロナ禍で走力もモチベーションもガタ落ちして、初心にかえる思いで昨年の下関海響マラソンをフル復帰戦として走りました。参加賞Tシャツは沢山持ってるけど練習でたまに着るくらいで大会で着ることはほとんどありませんが、初心を忘れないように、昨年の下関は2013年の参加賞Tシャツを着用…当然今年も。

 

 10月くらいからマラソンシーズンに入る為、例年なら11月上旬は少し涼しくなってきて時期的にも調度いい。ここでの記録でどれくらい今シーズンのスタートダッシュを決めれるのか!?と考えそうですが、私は下関の次は12月の防府読売マラソンで今シーズンのフルマラソンは終える予定です。下関⇒防府⇒別大⇒北九州⇒さが桜みたいに組むことも可能ですが、エントリー代の高騰もあったし、前述の通りフルマラソンじゃ満足できないのは今も変わらないので、防府を走り終えたら私はトレランモードに切り替えます。脳裏に焼き付いているくじゅう連山からの絶景を私はずっと欲しているのです(笑)

 

 冒頭で触れましたが、マラソン大会に気温や風速は多少なり影響します。大会前というのは、万全で大会のスタートラインに立つことを考えるランナーさんが多いと思いますが、私はどのような状況で30km地点を迎えてゴールするかを考えます。何故、30kmなのかというとフルに限らずトレイルでも3/4は体力勝負、残り1/4は気力勝負だと思っている。そこに天候によるコンディションの変化が加わる。心身ボロボロの状態で30kmを迎えるのと、ある程度のリスク管理・危険予測をした上で迎えるのでは当然タイムも違うし、気分良くゴールテープが切れるのも恐らく後者の方でしょう。しっかりと走り込むだけが準備ではありません。大会当日の天候、気温、風速に合わせて身に付けるランギアも多少変わると思います。

 

 私は10日間予報の天気アプリで事前に現地の天気等をチェックしています。大会10日前時点の下関市は雨予報でしたが、開催日が近付くにつれて曇りから晴れへと好転し、一方で風速が強くなっていきました。降雨があるなら使い捨てポンチョが必要になるし、直前練習で雨が降っていないのにポンチョは着れないので、Tシャツ+ロングウエアで一枚多く着用して走ったらどうなのか試してみました。風速に関しても3mくらいまでなら気にならないと思うけど、5m超えると向かい風は少し嫌かもしれない。大会当日、風の方位でどこを走っている時に影響を受けるのか、追い風で攻めるか向かい風で守るかを考えてみる。結局、予報は予測の域なので外れてしまえば完全に無意味…かというと、私はそうは思いません。考察する時間は、ある意味もうゴールに向かって走っているも同然…なぁんて言ってみたり。大会の雰囲気や勢いでゴールできました‼エイドや絶景を楽しみました‼というランナーさんにとっては戯言かもしれない。それでフルマラソンが完走できても、ウルトラやトレイルは段違いに過酷で面白いので、私は色々余計なことまで考えてしまいます。

 

 また、身体の調子についても定期的に整骨院でメンテナンスを行っています。大会前にスピード練習を兼ねてトラック走を行ったからか、どうも左膝と左足首に違和感が出てしまった。整骨院では左膝の皿が外側の方が強く引っ張られているとの所見で、内股のトレーニングを勧められました。また、足の指でグー・チョキ・パーをしたり、走ったり歩いている時に指先に力を入れることを意識すると、自然と膝周囲の筋肉は内側から外側へ力が入る(上手く説明できなくてごめんなさい)ことを学ぶ。O脚等にも効果がありそうです。そして、大会前1週間はテーピングで膝周囲をサポートしてみてどう違うのか試してみました。大会前にできることを試したことで左脚の違和感はほぼ解消して大会を迎えることができました。

 

 ここまでは大会前に下書きしておいた分で、ここからは大会を終えて書きました。

 

 大会当日、深夜1時半頃に自宅を出て、中継地点で1時間程車内で仮眠を取りました。大会当日の朝食は、粘り強く走れるように…みたいなゲン担ぎの意味を込めて、うどんのカップ麺と納豆巻きと決めています。普段はコンビニで買い物はしないし、カップ麺は非常食という認識なので、私にとっては色んな意味で大会は特別な一日です。始発に乗り込んで6時半頃下関へ到着。上空を見上げると曇り空で、雲の移動が速いことから風の強さが気になりました。更衣場所の海峡ゆめタワーで交流が続いているラン友さんと合流して、準備を終えて記念写真にも混ぜてもらう。スタートラインに立つ前にバナナやカロリーメイト等を補給して、ゼリー3種類と塩分チャージタブレット5つを補給食としてポーチに入れる。

 

 Aブロックに入ってスタートを待つ頃には雲の合間から朝日が差してきた。スタート前、千葉真子さんが気温と風、後半の坂道についてアドバイスをしてくれていて、私の読みは大外れしてなかったなと思った。つまりは前半勝負ということになるけど、42kmあるのにどこまで突っ込むべきかは中々勇気が必要になる。号砲と共にゆっくりスタート、5分台のペースから少しずつ周囲に隙間が空き出して、2km辺りからペースを上げていく。暑さ対策で帽子を着用したけど、頭が蒸れるのも嫌なので3km過ぎには一旦脱帽、風で体温が下がるのを期待したいけどスタート時で気温21度だもんなぁ。第1エイドで補給後、もう一段ギアを上げて4分前半ペースへ、直ぐに額や腕から汗が噴き出して来る。

 

 割と平坦の19kmまでは4分半ペースで押して行って、上り坂が始まる頃に帽子を着用する。坂道を越えながら少しずつ疲労を感じてきたら、対向車線を走っているトップランナーとすれ違うたびに手を叩いて「ナイスラン!」と声を掛けていく。勿論トップランナーを応援してるけど、自分を鼓舞する為に声出ししてる意味合いが強い。25km地点でサブ3のペーサーとすれ違った時にゴールタイムのことが頭を過ったけど、坂道と暑さでそれどころではない。2回目の折り返しである28.6kmを過ぎてからが最もきつかった。上り坂と向かい風と暑さという三重苦にペースは落ちる。大腿四頭筋や内臓のダメージから、身体も動かなくなっていて我慢の時間が続く。5分を超えるラップタイムを見て、サブ3.5も厳しいかもと弱気になるけど、近くを走るランナーさんに引っ張ってもらいながら…本当は見晴らしも良くて風を感じながら気持ち良く走れるコースなんだけど、「良い天気だな」とか「景色がイイね」なんて思う余裕は一切なかった。

 

 周囲はサブ3.5が狙えるペースのランナーさんのはずが、上り坂を歩いたり、明らかにペースがガタ落ちしたランナーさんも多かった。坂道を終えて残りの平坦4kmを駆け抜けるだけなのに私のペースは5分中盤。しかし、周囲のランナーさんから抜かれまくるわけでもなく、中盤以降にペースが落ちたのは私だけではなかったのだと思う。沿道からの声援には本当に助けられますが、残り2kmで「頑張って‼」の掛け声には内心(もう限界近くまで頑張って来たんだから無理w「おかえりなさい」とかの方が良くない⁉)って思ってしまい、ごめんなさい。普段は走っている最中に振り返ることはないんだけど、余りのペースダウンで弱気になって、サブ3.5のペーサーが後ろまで来てるんじゃないかという気持ちから一度振り返ってしまう。冷静に残りの距離とペースを計算して、このままのペースでもサブ3.5達成を確信してゴールラインまで粘りの走りで駆け抜けた。

 

 結果としては目標だった3時間20分には届かず、昨年より2分半遅かったものの、総合順位では120位程上昇。昨年との気温差を考えれば、タイムは夏場の走り込みの成果であって、順位はメンタル勝負で勝ち取ったものだと言える。大腿四頭筋の筋肉痛はあるものの、歩いたり立ち座りに困る程ではなかった。ラン友さん達との打ち上げには是非参加したかったけど、今の私は簡単に休めるような経済力がないので急いで帰宅して短時間の仕事に向かう。結局、4日昼間に1時間仮眠⇒短時間勤務⇒社長と会食⇒進撃の巨人視聴⇒中継地点までドライブ⇒車内で1時間仮眠⇒電車移動⇒フル完走⇒電車内で傾眠⇒自宅までドライブ⇒短時間勤務という流れで、20時過ぎには布団で爆睡していました。翌日の身体の状態としては、左脚の方が張りが強くて、足底に痺れも少し。今日から練習再開するぞ!くらいの勢いはあったけどウォーキングで様子見して、痺れもやや軽減したので恐らく大丈夫かなと思う。

 

 大会前にSNSで天候に関する情報発信をアドバイス混じりでしていたけど、これでDNFなんてしたら本当に恥ずかしい‼って、ちょっとだけビビっていたけど無事完走、一応サブ3.5達成できてホッとしています。とは言え、文章を読み返していると下書き部分の「心身ボロボロの状態で30kmを迎える」というダメパターンを軽く実行しちゃってて、結果オーライでチャラにしようとしているのはどうなのかw 大腿四頭筋の張りに関してはフォームの見直しから行いたいと思う。内臓疲労に関しても対策できる範囲で取り組みたい。来週から気温が下がるみたいだし、例年の気温まで下がらないにしても12月の防府まで暑さに悩まされることがないように…お天道様どうかお願いします。防府まで1カ月を切っている。天候と体調次第にはなるけど、PB更新の可能性はゼロではないので頑張る‼

 

 【2、私の考える「脱初心者」2023】

 マラソンの脱初心者というのは人それぞれの考えがあるので一概には言えないテーマですが、あえて私なりに考えてみました。これからフルマラソンに初めて挑戦するぞ!というランナーさんにとっては、サブ5やサブ4等のタイム的なボーダーを脱初心者として定義することが多いかもしれません。私も当初はサブ4を達成できたら脱初心者かなと思って走っていました。初フルの下関は確か3時間50分台で、ギリギリサブ4を達成した記憶があります。それ以降は特に意識しなくなりましたが、ランニング中は色々考え事するのに最適な時間なので、ここ数年ふと「どこを達成したら脱初心者なのかな」と考えることがあったので、今回まとめてみたいと思います。今そう思うだけで5年後、10年後にはまた違う見方をしているかもしれないので、2023と付けてみました。

 

 私同様、普段は独りでトレーニングすることが多いランナーさんは、定期的に大きな公園等で他のランナーさんと走ることをお勧めします。速い遅いは別として、他のランナーさんが必然的に目に入ると気分的に変わります。私は一緒に走っていても冷静に自分のペースを守る時もあれば、追い抜いて行ったランナーさんを抜き返すまで追い回す時もあります。そうやって刺激をもらうのも一つのトレーニングだと思っています。大会では必ず周囲にはランナーさんがいる為、若干興奮状態になって想定していたペースよりオーバーしてしまう。私もオーバーペースになりますが、そういう時は景色でも眺めて一息付きましょう。他のランナーさんより少しでも速く走りたい、若しくは自分自身に負けたくないという気持ちは大切です。但し、熱くなるだけでは本来の自分のパフォーマンスは出し切れない。熱い自分を知った上で、今の状況(想定内のペースか?全身の違和感は?残りの体力とゴールまでの距離は?等)を冷静に考えることも必要だと思います。

 

 ランニングに限らず、他に同じ趣味の人が居るというのは最高の時間ですよね。でも、ランナーさんが沢山走っている大きな公園は少し遠いし、週何回も通うのは時間的にも厳しい。結果独りでのトレーニングが増えてしまう。これはしょうがないことです。モチベーションも含めて、その生活環境で如何に刺激を入れながら自分を高めることができるかがカギになる。あくまで上昇志向強めで、目標達成に向けて張り切っているランナーさんには少しくらい共感してもらえるかもしれませんが、段々ヒートアップしていきますので、暑苦しい内容だなと感じたら、そっとブログを閉じて下さい。

 

 結論から言うと「ランナーズハイを知っている(体感したことがある)かどうか」が今の私の考える脱初心者だと思っています。逆に言えばランナーズハイを知らずに走り続けている人は初心者のままかというと失礼に当たるので、あくまで私の考える脱初心者の定義です。ランナーズハイという言葉はランナーさんであれば一度は聞いたことがあると思いますが、私の説明では信憑性に欠けると思うので、補足として別サイトを貼っておきます。

 

ランナーズハイを徹底解析―そこに到達する方法とは?

 

 相当前に読んだ文献では、「エンドルフィンという脳内ホルモンが分泌することで、モルヒネのような鎮痛効果が作用して、高揚感から疲労を感じることなくハイペースを維持できる」と学んだのですが、上記サイトを読んでみると新たな研究結果が示されていて面白い。まぁ、脳内でどんなことが起きているのかは賢い研究者さん達にお任せするとして、どうやってランナーズハイを獲得するかを考えたいです。

 

 上記サイトを参考にランナーズハイを体験する為の8ステップを考えてみましょう。

 

ステップ1:最適なシューズで走る

ステップ2:筋肉痛の中、走る

ステップ3:早起きして冷たいシャワーを浴びる

ステップ4:大声で叫ぶ

ステップ5:会話より走り

ステップ6:余計なことを考えない

ステップ7:新たな発見をする

ステップ8:雨でも晴でも走る

 

 偶然見つけたonのランナーズハイに関するサイトですが、私がダラダラ語るよりポイントをまとめてくれていて分かりやすいですね!でも、ステップに合わせて強引に語らせてもらいますw

 

 (ステップ1:最適なシューズで走る)

 私は街中でランナーさんを見掛けたら、自然とフォームチェックをしてしまう癖があります。ぶつぶつと「走りが重たいね」とか、「推進力があって良いフォーム」とか批評してます。速い人はどんなシューズを履いてもある程度のペースで走れると思いますが、これから趣味としてランニングを始める方にとって履き慣れた普段使いの靴ではなく、安くてもランニングシューズで走ってほしい。それは第一にシューズ選びは身体に影響するからです。走りに慣れていけば必要な筋力が付いていきますが、慣れていない状態だと故障する可能性が高くなる。一度故障すれば、それが癖になる場合もあって、結果的にランニングという趣味が苦痛になって走らなくなってしまう。最適な靴を選んで故障を最小限に抑えることは、ランニングの第一歩だと考えましょう。因みに私は登山用やトレラン用、買い替えて履かなくなったけど少し思い入れがあるからまだ捨てられないシューズも含めて8足所有中です。

 

 (ステップ2:筋肉痛の中、走る)

 走り慣れてくると筋肉痛というものを感じる機会がなくなりますが、トレランからフル向けに練習を変更したり、それこそウルトラを走り終えた後は立って階段を降りれないくらい全身筋肉痛になることもある。以前、理学療法士の知人から「筋肉痛は頑張っている証拠、どんどん運動しよう!」とスパルタ発言を聞いたことがあります。恐らく筋肉痛は怪我しているのとは違う状態なので、筋肉痛だから運動はダメ!というわけではないと思うけど、苦痛に立ち向かうドMさが無いと踏み込めない領域かもしれません。私は迎え酒みたいな感じで、筋肉痛があっても構わず運動する派です。あ、迎え酒するような酒飲みではありません、例え話。

 

 (ステップ3:早起きして冷たいシャワーを浴びる)

 寝ぐせ直しに朝から冷水を浴びることはあるけど、それでも大丈夫なのだろうか。7~10月の夏場は節約も兼ねて入浴は冷水のシャワーです。捻り出しても、これくらいしか語れないw

 

 (ステップ4:大声で叫ぶ)

 あ~年に一回くらい車の運転中に思いっきり叫ぶことがありますが、それは嫌なことが度重なってストレスMAXで気が狂いそうな時ですね。最近はカラオケに行く機会もないし…。私が二十歳くらいの頃はちょうどラルクが流行り出した頃なので、インディーズ時代~Piecesくらいまでなら多分今でも歌えるんじゃないかな。

 

 (ステップ5:会話より走り)

 良い感じに話しが反れたところで…このテーマで私が語りたかったのはコレですよ。会話云々ではなく、80%超の強度で走る習慣を付けることが何よりランナーズハイへの近道だと思っています。私が練習でその日の限界に近い状態まで走っているのは、正にこれが理由です。「ランナーズハイを獲得する」というより、「コントロールしたい」に近いです。恐らくトップランナーは想像できないようなハードなトレーニングを経て、ランナーズハイをキープしているのではないか。サブ3は目指していないと言っても、どうやったら速いペースをキープして走り続けることができるのか、という探求心は自分のストレスが勝らない範囲で持ち続けています。

 

 (ステップ6:余計なことを考えない)

 ランニング中は考え事をするのに最適な時間と語った手前、完全に共感はできませんが、走るリズムに集中すべきという考え方は以前のランニングスキルにて語っている通りです。呼吸・腕振り・足音の3点についてランニングスキル其の弐で語った気がします。

 

 (ステップ7:新たな発見をする)

 同じところを走っていても刺激が薄いですからね。マンネリ化防止に幾つかランニングコースを持っておくことは有効だと思います。また、ロードではあまり景色の良さを感じることはないと思いますが、峠走やトレランでは標高が上がる分、見晴らしを楽しんだり、街中の喧騒から離れることで自然を感じる機会にもなります。自分のフォームは中々見ることはできませんが動画を撮影して確認したり、玄人のランナーさんが集まる練習会等に参加するなど、一度自分のランニングスキルを磨き直すというのも新たな発見に繋がるかもしれません。

 

 (ステップ8:雨でも晴でも走る)

 私は全身ずぶ濡れになることより、シューズが濡れて乾くまで使えなくなるのが嫌なので、好き好んで雨の中を走ることはないです。走っている最中に降ってきた雨は避けようがないので、シャワーランとして走り切りますが。

 

 簡単に8ステップを語ってみましたが、そもそもランナーズハイが必要なのかを語るべきだったでしょう。私は速く走る以前に楽しく走りたいので、ある意味苦痛を感じるランニングという趣味は矛盾しているように見られがちです。キツイのが嫌だから走ることが嫌いという人からしたら、信じられない趣味でしょう。その矛盾を解決するのがランナーズハイという無敵状態なのです。実際、無敵ではないですが、体中にエネルギーが満ちてくる感覚、炎になったような感覚等、色んな表現ができます。その感覚を体感したいが為に私は自分に対してドSな練習メニューを組んで、それをドMに受け止めたいと思っている。変態という言葉は私にとっては誉め言葉です。でも、その本質は「私はどこまでも走り続けることができるランナーだ‼」と一時的に錯覚できるランナーズハイの魅力を知っているからです。悪く言えば中毒であって、依存性は高いと思います。

 

 私でも今日は走りたくないなと憂鬱になる時はありますが、走ってしまえばきっとルンルンで帰宅するんだろう、と分かっているから最近は練習をサボることがなくなりました。以前、仕事や対人関係のストレスを相当抱えていた時期は、外出してこれ以上ストレスを感じたくなくて、休日引き篭もり生活で玄関を開けられませんでした。気持ちが滅入っている時に無理に走る必要はないと思いますが、一日中無意味に過ごしてしまうとモチベーションが低空飛行した状態で翌日を迎えることになる。気分転換であったり、やる気スイッチを入れる手段がランニングであって、そこにはランナーズハイの恩恵が潜んでいる。私はランニングスキルを身に付けることで、人生の浮き沈みにも助けられている気がします。

 

 自分の人生で現状に愚痴が一つもない人はほとんど居ないのではないでしょうか。私は他人を妬んだり、引き篭もったり、悪い方にエネルギーや時間を割いてしまうなら、喜んでランニングという趣味に飛び込みたい。私にとってはプラスであることが多いでしょう。もし、もうワンステップランニングを楽しみたいと思っているのであれば、上記8ステップに倣ってランナーズハイ獲得・体感を目指してみると、その先には違う世界が広がっているかもしれません。若干、怪しい宗教がかった言い回しになっていますが、ランナーズハイを知って損はないと思います。大会本番に周囲のランナーさんとの競い合い等を経て、ランナーズハイを体感するということはあるかもしれませんが、普段の練習で私以上にこの人張り切って走ってるな!と思う機会はほとんどありません。のんびりマイペースで走るのも良いですが、脳内ドーピングを味わってみると強度トレーニングも苦じゃなくなるんだけどなぁ…という密かな思いをこの場を借りて語らせてもらいました。

 

 トレランもそうですが「走る」ひとつ取ってみても、奥が深くて世界観の違いがあります。今のランニングスタイルで満足していますか?何であんなに速く走ることができるのか疑問を感じていませんか?若しかしたらランナーズハイを知る・体感することで、もっと走ることが好きになるかもしれない。私より走ることが好きなランナーさんが少しでも増えてくれることは、相乗的に私も刺激をもらえるので率直に嬉しいことです。一緒にランニングやマラソン、走ることを楽しみましょう。

 

 最後まで読んでくれて、ありがとうございました。