戦略的福祉国家ー社会政策と福祉政策と財政政策と矯正政策ー | 夜半の月

夜半の月

常ならむ 此の世と言えど あまりにも 想いはただに 夜半の月とは【自作】

徒然なるままに、医療や法律や経済や和歌などや音楽や映画やツーリングやエビアクアリウムについて書いて行こうと想います。研究者の目から見ての大学や受験についても書きます。

 

さて、政策について前回で考え方を提示させて貰った訳であるが基本的に京大系の経済学や法学での考え方は法律と経済と経済の応用である経営と会計と財政は別個とはせず総合的に運用して効率性を追求するのが政策研究の要諦となる。したがって法律は経済を規制し経済は法律を規定する。但し根幹に厳守しなければならない原則として国民と国家の契約書たる憲法と経験側として準憲法とも言える個人活動の保障と行政権力の謙抑的活動は厳守されなければならない。また個々の経済活動の効率化の集積が内部不経済の外部化や合成の誤謬や資本の非効率や労働市場の不経済を招来しないように配慮しなければならない。此処30年の失われた時代はそれが原因で発生していて神の見えざる手により日本経済の労働市場や資本市場の機能不全は目を覆わんばかりの酷さである。

政策を実現する為には日本のような現代無産国家ー中世のように王家や領主のように個人資産を持っていない国をこう言うーでは先ず財源が重要になるー個人では家計で企業や事業体では会計ー。

財源を考える際には先ず憲法の要求するところと憲法が前提とする租税や財政の原則が重要となるのだが、それらは歴史的に積み重ねられた最も良い方法だからで無視している現代日本が駄目になった原因でもあるのは無視する前は上手くいっていた結果からも判明する。現代経済の世界システムーIMF➖GATT体制ーと近代国家の税制はケインズが考え実践されていて非常に上手くいっていてマスグレイヴなどの実践研究でも実証されていたのを小手先の改変で機能不全状態にあるのが現在でそれが全ての歪みの原因になっている。

例えば障害者自立支援法や介護保険制度の利用料負担のあり方やサービス提供方法のあり方などが福祉分野で事業者も現場労働者も利用者も介護保険料負担者や障害者利用料負担者も誰もが損をしていて得をしているのは天下り施設や管理団体を増やせて補助金で建物や設備を作れる建築や土木や福祉器具を提供している業者とそれに関わる議員や官僚や公務員だけがうまい目を見ている。当然財政学的憲法的に不適合な労働市場や公共政策や財源政策は上手くいく訳も無く毎日何処かで介護職員へのセクハラ暴力安月給で利用者への殺人や暴行や業界全体の人手不足が頻発している。

今後どのようなシステムにするべきか参考意見をマクロ的に提示した上でミドルで分野毎に述べた後にミクロで政策唱導したいと考えている。