【複製】彩りのころ 【A】 | 夜半の月

夜半の月

常ならむ 此の世と言えど あまりにも 想いはただに 夜半の月とは【自作】

徒然なるままに、医療や法律や経済や和歌などや音楽や映画やツーリングやエビアクアリウムについて書いて行こうと想います。研究者の目から見ての大学や受験についても書きます。


母方の親が亡くなり高校生二年生の叔父拓也が進藤宗次郎の家に来た処から話は始まる。
主人公杉浦葵は高校二年生で幼なじみの家族学校公認の恋人進藤宗次郎がいた。その状況で暗く落ち込む拓也に杉浦葵は情けを掛けるが仇になって強姦されて妊娠してしまう。悩み貧血で倒れ妊娠が学校の教師に発覚する。杉浦葵は中絶しようと考えるが姉に妊娠した胎児も生きている事を言われ、そして姉は進藤宗次郎との子供と思うが故に産む事を暗に勧め、それとなく母に伝えるように云う。
しかしながら、拓也との子供で有って望まざる子供であるが殺せないと思うが、進藤宗次郎に知られる事や負担を掛ける事も出来ないと杉浦葵は思った。それが為についに思い余って杉浦葵は生まれた地から逃げるように京都へと移り住み安アパートに住み喫茶店でアルバイトする。そこで杉浦葵を気にいった大学生と親しくなるが、大学生の友人は葵が妊娠している事を教える。居なくなった葵を探して進藤宗次郎は受験で大事な時期にも関わらずアルバイトして毎週旅に出る。拓也は罪の重さに耐えきれなくなって退学して絵を描く日々を送る。葵に遂に進藤宗次郎は出逢うが汚され妊娠させられた自らの身体を恥じて逃げる葵。なんとか両親が迎えに来て帰る事になるが進藤宗次郎は全てを受け入れると言いながら悩み暮らす。父の知人の弁護士事務所に出入りするようになり、拓也は母が強姦されて生まれた私生児と知って悲惨さに思い至るようになる:知人の弁護士は「人は弱いモノで有るから犯罪を犯すのです」と謂われて裁判記録を見ながら自分の弱さにも思い至り、両親からは命の大事さと女性が子供を産む事は本能だと教えられる。そして鎌倉の海岸で夜中中悩む中、叔母さんの家に来ていた葵と茜射す朝に出逢い抱き合い結婚を決意する。結婚はするが葵は強姦の後遺症で愛し合う事が出来ない。結局子供を愛する事は出来なくて悩む宗次郎だが、子供は僅か3ヶ月で新生児メレナで亡くなると、自分が殺したんだと泣く宗次郎。葵は悲しみ死のうとするが看護師から宗次郎の涙を聴き思いとどまる。そして葵と宗次郎は本当の意味で夫婦になり、葵は看護師を宗次郎は弁護士を目指して頑張る処で終わる。このような人の痛みの解る弁護士や看護師が居ればなぁと思う。拓也はやがてペンキ屋の爺さんと知り合い孫娘と親しくなる。ペンキ屋さんを手伝う中で求めても 求めても得られなかった愛情をペンキ屋の爺さんと孫娘から得て人間として成長して