ちょくちょくお伝えしております通り、ひょんなことからネトウヨユーチューバーの恵那蘭丸くん(仮名)の番組を時々観ています。
蘭丸語録
「日本は物価も安いし失業保険もある。仕事辞めても三ヶ月もお金貰えるなんていい国だ」
「俺は失業保険にお世話になったことないのでよく知らないんだけどね～w」
「物価をもっと上げろ。そうすれば好景気になる」
「アベノミクスの時に株やっとかなかったやつはバカ」
「俺はしこたま儲けたから議員辞めても旅行三昧でホテル住まいで遊んで暮らせる」
なんか色々経済を専門的に学んだ人とは思えませんでした。
あたしYouTubeの生配信って観たことがなかったもので最近までシステムがよくわからなかったのですが、視聴者はチャットで配信者とやり取りすることができるんですね。そのチャットを使って反論することもできたのですが、面倒なのでやりませんでした。
反論しておけばよかったなあ。色々教えてやればあいつ案外あっさり左転しそうな気がします。
世界中飛び回っていろんな階級の人と話してみたいとか殊勝なこと言ってますし、部分的にはあたしと考えの合う所もあるんですよ。
日本は物価も安いし失業保険もあるからいい国か。蘭丸みたいな人には世界がそういう風に見えているんだな。
しかしヨーロッパなんかは物価も高いけど労働者の賃金も高いこと、失業保険は日本よりもずっと充実していることくらいは知っていてもよさそうなものです。ついでにヨーロッパは学費も安価または無償だし、奨学金も日本みたいな貸与式ではないわな。
給料も年金も上がってない、下がる一方なのに物価だけ上げたら好景気どころではないことも、あたしみたいな経済の勉強なんかしたこともない田舎のおばさんだって想像できることです。つか今正にその状態ではないですか。
蘭丸は1980年代前半生まれなら日本がほんとに好景気だった頃のこともうっすらと知ってるでしょうにね。蘭丸の親は教員ということで、それだと景気の影響も受けにくいでしょうからあまり変化がわからなかったかも知れません。でも、日本が光り輝くように元気だった頃と今とでは全然違うって人並みの感性があればわからないかな。
物価上げる→企業儲かる→労働者の賃金も上がる
ってことなんでしょうか？
労働者の賃金が上がる前に物価を上げたら消費者(労働者)が買いものをしなくなるだけだと思いますが。
消費者が買いものをしなくなれば企業も儲かりませんわね。
(前)議員なら、「自分は失業保険を利用したことない、利用するような状況になったことないから知らない」では済まされないはずです。
多くの人は「うちの市は隣の市に比べてゴミ袋料金が倍もする」とか、「子供の教育費が家計を圧迫するくらい高すぎるので無償にしてほしい、負担を軽くしてほしい」とか、その次元で生きているということを、前であれ元であれ「議員」と名前の付く人には知ってほしいし、想像してほしい。
世界中飛び回っていろんな人と話さなくても、それこそ人並みの感性、観察力があれば、国内でも自分が想像もできないくらい貧しい人がいくらもいるとわかりそうなものです。
蘭丸みたいな人は結局、
「世界には信じられないくらい貧しい人がいくらもいる！」
「そういう国に比べたら日本はチャンスもあるし恵まれた国なのに、日本で貧しい人間はよほど怠けている、甘えているだけだ！」
という結論に落ち着いてしまうのかも知れません。
「相対的貧困」という考え方はナンセンスだ、みたいなことも言っていましたしね。
そうは言っても今や東南アジアの都市部の富裕層はもちろん、特に富裕でもない中間層だって、日本の農村部の貧困層よりいい暮らしをしていることは間違いないと思いますが。
今の日本は貧しい国だという現実を直視して、そこから始めるべきです。
蘭丸はよほど改憲して戦争がしたいようですが、今の日本が勝てる国なんかありません。
ロシア、中国、北朝鮮はもちろん、韓国とだって戦ったら日本が負けます。
三十年間転落の一途を辿ってきたのはひとえに政治の失策です。
それでも自民党やその分派に過ぎない維新の会を支持するのだったら愚かとしか言いようがありません。
選挙に行かない人間はもっと愚かです。
名倉さんはそんなにイラつきながらなんで恵那蘭丸のYouTubeを観ているんでしょうか。
「その人、すごく右っぽいの。ウヨ友だちと改憲とか皇室の弥栄とか言ってるのが楽しいって感じで。変えてみたくなるでしょ？そういう人」
馬鹿なことやってちゃいけませんね。はい。
てか、こんなネタどれくらいの人に通じるんでしょうか。