昔から思うんですが、福音書より使徒言行録の方が絶対おもしろいですよね。
やっぱりイエスよりパウロが好きだし(注:個人の感想です)。
使徒言行録ってのはルカが書いてるんですが、この人、実際にパウロの旅に同行した人ですからね。
使徒言行録は福音書に比べて史実が忠実に記録されてる可能性が高いんです。
パウロもルカもイエスよりちょっと後の時代の人で、しかも外国の出身なので、福音書ってのは飽くまで伝聞なんです。パウロは福音書書いてませんけどね。
あたしが使徒言行録を読んでて一番「これはリアルだ」と感じた瞬間は、パウロが飛ばしたジョークまで克明に記録されている箇所です。
終盤の鎖に繋がれてローマに連れてかれる途上の話です。
「今日この話を聞いて下さる全ての方が、私のようになって下さることを神に祈ります」
「このように被告席に座らされることは別ですが」
あたしも言ってみようかな。
しかしパウロってやつは大したやつですね。
人類最大の男は釈迦でもキリストでもマルクスでもヒトラーでもなくこやつかも知れません(注:個人の感想です)。
「たとえ天使の言葉を語ろうとも、やさしさがなければ無に等しい」
人類最大の男はそう言った。
「いくら『人権が大切』『差別はいけない』などと正しいことを言った所で、やさしさがなければ無に等しい」
「目の前にいる人が何者であれ、たとえあなたの敵であれ、やさしくできないのならなんにもならない」
パウロはそう言ったのです。