メモ | 星垂れて平野闊く 月湧いて大江流る

星垂れて平野闊く 月湧いて大江流る

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 ソードの6には、荒れ狂う、不快な感情が収まり、静かで穏やかな状態になりつつある状況が描かれている。ソードの5のカードで自分の限界を受け入れたことから、何らかの気づきと心の平安が得られたのだ。そして今前方には、まだ陰鬱ではあるが、前よりは穏やかな道が開けている。ソードの6は「幸福な」カードではないが、自分の限界や任務と折りあいをつけたことによって調和が生じることを暗示している。従って若き王子は、恐ろしい行動へと向かってはいるが、心は穏やかで、波立った海面が暗示するような、不安で苦悩に満ちた状態からは抜け出している。

 

 ソードの6が示す穏やかな状態は、ノスタルジアのような真に心地良いものではない。それは穏やかな心から生じたものではなく、穏やかな知性から生じたものだ。ここでは洞察と理解が全てだ。というのは、ソードの6が示す平安と円滑な推移は、このカードが出た人が自分の人生のパターンがどのように機能するかを知り、理解することに懸かっているからだ。多くの人々が、困難な時期に、心理学や精神の働きだけでなく、タロットや占星術を学びたくなるのは、このように知り、理解することの必要性を感じるからだ。問題に悩まされた時、理解することによって大きな違いが出てくる。そして、自分がどのように自分の運命を決めてきたかを知ることで、不安が解消され、平静に運命を受け入れ、将来に向かって歩み始めることができるのだ。タロットや占星術のようなシンボリックな地図は、私たちに代わって選択したり、外的な悪い状況を良い状況に変えたりはできないけれども、その恩恵には大きな価値がある。しかし、なぜ自分がこのような道の上にいるのか、どのようにしてそこに辿り着いたのか、そして、それは何を意味するのかについての知識は、時には魔法のような効果を生む。そして、海は静かで穏やかな通路へと変化するのだ。

 

具体的には

 ソードの6は、知性の理解力によって、困難で不安を掻き立てられる時期が、より平安な通り道へと徐々に変わっていく時期を暗示している。洞察が嵐を鎮め、人は威厳と自尊心を取り戻すのだ。

 

(リズ・グリーン&ジュリエット・シャーマン・バーク「神託のタロット ギリシアの神々が深層心理を映し出す」)