トワイライトウォーリアーズのこと。書こうと思いながらなかなか書けませんでした。
いや、面白かったです。久しぶりに香港映画を観て(久しぶりというのは嘘で、けっこう継続して昔の香港映画は見ています。でも、新しいのはスタントマンの以来です。)、良かったというのは事実です。
しかし、かなり意外でした。というか思っていたのと違いました。よく考えたら、九龍城の映画なのでその類だというのは当たり前なのに、そうは思っていませんでした。だって、私の周りの
昔からの香港エンタメファンがこぞって観ていて、そしてみんな絶賛していたからです。香港映画ファンにも色々いて、というか、香港映画にもいろいろあるのです。カンフーモノ、黒社会モノ、ノワール、コメディ、こ洒落たモノ、恋愛モノだって。でも、ハードな暴力モノ、ガチのカンフーモノはそんなに観ていないはずのヒトたちも、この映画をほめていたのです。私が好きなイップマンシリーズにさえも全然反応しなかった界隈もこの映画を観て、イイねと言っていたのです。だから大人しい映画なのかと思っていたのです。
初っ端、いきなりガラスの破片を撒いたフロアで地下格闘技をしているシーンがあって、背中から投げられて叩きつけられるシーンを見て、ああ、そういう映画なんだと驚きました。
中華包丁や鉄パイプで格闘するのはもちろん、拳で殴り合うのもダメな人達が、こういう映画も観られるんですね、女性でも。それとも、リッチー・レンが出てるから?
とにかく、ストーリーは単純で格闘シーンばかりなのに目を離せなく息つく暇もなくラストまで駆け抜けて、あっという間に劇終の非常に面白い映画ではありました。懐かしい香港の様子は見ることができて、そもそも九龍城なんて恐ろしいけど一度は行ってみたいという気持ちはあったのに90年代になくなってしまってたので興味はあったし、また、とてもノスタルジーを感じる映画でした。
ただ、しつこいけど、みんながみんなベタ褒めしているのが、ちょっと解せなくて、いや、2010年代にも面白い香港映画はあったし、ずっと観てきている自分からすると、久しぶりの面白い香港映画!みたいに言われると反論したくなるという感じです。
粗をさがすと、まずは、みんな汚らし過ぎ。アーロン以外はちょっと見るに堪えない老け具合。リッチーもあれだけ汚らしくする必要はあるのかと思いました。サモハンキンポーは一番ヒドかった。我的特工爷爷は2016年の映画ですが、あのときは痴呆老人の役だったのに格好良かったのです。今回はなんか匂ってきそうな感じでした。ルイスクーも見た目はまだマシでしたが、同じくクサそう(ごめん)でした。ルイス・クーは歳を取り出してヤクザっぽいルックスになっていったけど、巴黎假期ではさわやかなイケメンでパリのアバルトメントで芸術家のタマゴの女の子と偶然同居生活をするというラブコメディに出ていたのです。2015年ですよ。10年足らずでこんなになるかと。香港版姿三四郎も10年ぐらい前でしたっけ?
まあ、役作りにしてももう少し小奇麗にしてほしかった。仮にアンディラウが出ていてもあんなに小汚なかったのだろうか。
ラスボスが気功で不死身の無敵という設定はどうなのか。ちょっとあれはやり過ぎではないかと思いましたが、まあ香港映画と言うのはそんな小さなことに拘ったらいけないということはもちろん知っています。もっと大きな矛盾がゴロゴロしていても夢中で見ていたものでした。喋血雙雄や狼挽歌シリーズなんて突っ込みどころ満載でしたもの。
続編ももちろん観ますよ。

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