ある程度の頻度で「させていただきますはおかしい」と指摘する文章が出てくるのですが、我々門徒(浄土真宗の信者)にとっては非常に悩ましい話です。「他力本願はいけない」発言と同じぐらい悩ましい。
「~させていただきます。」というのはただ単に丁寧過ぎるという表現ではなく、これは近江商人の言葉であり、従って門徒の考えに基づく言い方なのです。そんなことはちょっと調べればわかるのに、なぜ何度も「させていただきますはおかしい。」という文章がネットに溢れてくるのでしょうか。頻繁に出てくるので本当に辟易します。
語源についてはネットで調べればすぐに出てくるし、司馬遼太郎の「街道をゆく」でも、「以下無用のことながら」にも出てくる話です。
仏さまに生かされている。生かせていただいている、という門徒の謙虚な考え方なのです。謙譲の対象は?とか言われますが、もちろんのこと仏さまです。自分が自分の力だけで何かを成し遂げたのではなく、全ては阿弥陀如来さまのお導きであるという謙虚な考えに基づく言葉なのです。それを過剰に世間や相手の反応を怖がり予防線を張っているという丁寧すぎる言い方などとは笑止千万。ググレカス、なのです。

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