はやて「せっかく再開したのに、1月はほとんどなんにもせえへんかったでw」

フェイト「仕事の都合で決めた引越の作業で忙しかったんだから仕方ないよ。先週の土曜にやっと新居に落ち着いたんだし」

なのは「それとね、昨夜作者のお父さんが逝去したからこの2月も更新は滞ると思うよ」

フェイト「え?あと2、3年はもつって言ってたんじゃなかったの?」

なのは「そう思っていたのは本人だけなの…抗癌剤も延命治療も拒否してたから予定された死ではあるんだけどね…じゃぁ、前回の続きを見てみるよ」

フェイト「在日朝鮮人への生活保護適用・受給についてって話の続きだよね」

はやて「適用・受給の適正化について問題が…いうところやよね」

なのは「うん。さっそく見ていくんだけど、1949年あたりから、生活保護の適用を求めて在日朝鮮人たちが集団的要求を盛んに起こすようになったの」

フェイト「集団陳情ってやつ?」

なのは「…うーん…というより、団体交渉いわゆる団交に近いかなぁ…」

はやて「要するに集団の力で威嚇圧迫するわけやなw」

なのは「そうなんだよねぇ…そりゃ要求すること自体はいいんだけど、やり方がねえ…で、厚生省は1949年12月22日社会局長より都道府県知事宛社乙発第260号「生活保護法の集団的適用の規整に関する件」と1952年7月4日社会局保護課長より都道府県民生部長宛「生活保護法の集団的適用の規整に関する件」を出して、外国人が集団で保護を申請するときは応じないよう指示したんだよ」

フェイト「ほんとにそんなにひどかったの?」

なのは「うん。1954年2月16日の衆議院予算委員会で庄司一郎議員がこんな発言をしてるの」

現在はそういう情勢はないと思いますが、生活保護法が日本人でない第三国人等によつて強談、威迫され、集団的な脅迫にあい、地方町村長等が余儀なく生活保護法を発動して、相当なる金額を出しておる傾向がございました。大体地方市町村等においては、対象者の約一割、最小限度五分くらいが、第三国人の脅迫行動によつて略奪的にせしめられておるという傾向があつたのであります。現在の状態において、それがなければ結構であるが、こういうことについては、よく再検討をして、そういう暴力に屈して生活保護法の適用を誤らないように要望しておきます」と言い「法務大臣に対しては、外務大臣の対外的な会談と相まつて、さような第三国人はすみやかに帰国せしめる、そういう方法をとる方面に御努力を願いたい

はやて「つか「大体地方市町村等においては、対象者の約一割、最小限度五分くらいが、第三国人の脅迫行動によつて略奪的にせしめられておるという傾向」って正確な数字なん?」

なのは「どうだろうねえ。全く根拠のない数字というわけでもないんだろうけど…で、これに対して厚生大臣の草葉隆圓がこう回答したの」

第三国人の生活保護の適用の状態でございますが、現在生活保護法によつて適用いたしております全数は、世帯にいたしまして六十八万世帯、人員にいたしまして、百九十三万人程度でございます。このうちで第三国関係におきましては、朝鮮人関係において、世帯にして約二万、人員にいたしまして約八万九千。この朝鮮人の諸君の問題は、実は平和条約の発効前は、日本国民といたしまして保護をいたしておりました関係もあり、また根本的には日韓会談で解決すべきものであると存じますが、その間の暫定措置といたしまして、生活保護法に準じて取扱つておる次第であります。従いまして集団等による強制というような点はかたくとらざるところであります。十分地方庁その他に対しましても、個々の実情に即するよう取扱うことを厳命いたしておる次第でございます

フェイト「でも「実は平和条約の発効前は、日本国民といたしまして保護をいたしておりました関係」について、日本政府は自分の都合のよいように日本人扱いしたり外国人扱いしたりしたって言う人も多いよね」

なのは「実際、朝鮮半島に正式の統一政府がない以上、無国籍状態になっちゃうわけだし、国籍としては日本国籍とみなす(・・・・・・・・)しかカテゴリー分けできなかったという事情があるんだけどね」

はやて「ほんで外国人登録の時は暫定的に地域名ということで『朝鮮』にしたんやね」

なのは「そういうことなんだよ。一方、法務大臣の犬養健は以下のように回答したの」

第三国人の関係の生活保護法による要保護者の中で、今御指摘のように集目的かつ強制的に保護を求めた問題がある、私の方にもさような報告が二、三ございました。これは明らかに違法行為でございますから、厳重に厚生省と連絡の上措置するように指令をしてございます。根本問題といたしまして、御承知でもございましようが、出入国管理令の二十四条に、貧困の者あるいは常に放浪しておる者あるいは身体障害者で国または地方の公共団体の負担になつているものは、強制的に本邦から出てもらうという規定がございますけれども、今厚生大臣が言われましたように、これは単に国内問題として扱うばかりでは足りないのでありまして、御指摘にもありましたように朝鮮との外交にも属することでございまして、その方と十分バランスをとつて善処いたしたいと思います。私ども入国管理局を監督しておる者といたしましては、もちろん不埒な第三国人もおりますけれども、地理的に縁の深い隣国人に対しましては、ちよつと貧困になつたから、さあ出て行けということは、隣同士の家の関係からしまして慎重にしなければならぬ。多少むだな――むだといえばむだな負担がありましても、そういう大きな見地から、貧困になつた、かたわになつた、放浪している、さあ出て行けという政策はとりたくない、そういう大乗の見地から十分に諸般の事情を斟酌して取扱いたいと考えております

フェイト「えーと、「貧困になつた、かたわになつた、放浪している、さあ出て行けという政策はとりたくない」かぁ…まぁ、それが人情だよね」

はやて「「大乗の見地」ってえらい大きい出たでw」

なのは「引っ越しの後始末やお父さんの葬儀関連などで忙しいから、ちょっと早いけど今回はここまでにしようかな」

戦後の在日朝鮮人と生活保護(1)
戦後の在日朝鮮人と生活保護(2)