全国の“高考”(大学入試)が先月、終わりました。西安大学の教員が今年の試験情況、公開された作文の問題を知らせてくれました。西安市は大学が多く、唐・隋の遺跡以外に大学の街として有名です。今年の高考は6月7日から8日の二日間に分けて実施され、西安市の受験生は323,058人、全市に13の試験区、79カ所の試験会場と2,206カ所の試験教室が設けられました。ネットで当地の報道を見ると、西安市教育局が今年から受験生1人ずつの連絡先台帳を作成し、何かあった時に連絡できるようにしたようです。今年も再びコロナ状況下での試験となり、29カ所の予備の会場、さらにコロナ感染の疑似対応者用の5カ所の隔離会場、さらには胸科医院の中に試験会場を設ける念の入れようです。試験に関わる4万人のスタッフは、接種を済ませ2週間前には健康管理アプリへ登録しておかなければなりません。WeChatサイトからは、天気予報など入試に関わる色んな情報を流します。

   当地のテレビニュースでは、街にはたくさんの交通警官が出動し、試験会場前では交通規制を敷き、路地を走行する車を幹線道路へ追い出しています。警官は、「警笛鳴らすな!」のカードを持ち、その場。その時々の規制を行っています。例えば、交差点で大急ぎで試験会場に向かう学生を見掛ければ、すぐに車を止めて学生の通行を優先させます。パトカーを待機させ、学生が受験会場を間違っても、直ぐに指定の受験会場に送り届けます。駅前では「緑高考」のステッカーを貼った受験生優先のタクシーが待機し、受験生を会場まで送り届けます。試験会場周辺では、車の警笛を禁止、道路工事の停止、周辺の工場の操業停止など、静かな環境が確保できるように事前に政府の通達、巡回が行われるなど街全体に緊張感が漂っています。一部の受験会場では身分証や受験票を忘れた受験生が出ましたが、交通警察が受験会場の入場証明を発行します。会場の入口では、カンニング防止のため、金属探知機による物々しい身体チェックが行われ、道路では電波監視車が盗聴機器からの異常電波を監視するなどしています。

 さて全国版作文問題のA巻とB巻の内、B巻の作文問題を紹介しましょう。あなたはどのように書きますか?

 

<試題問題>『二つのオリンピックが行われた街、輝く世界。二つのオリンピックは、中国のスポーツの新たな発展レベルと総合的国力の飛躍的な発展を示しました。あなたは幼い子供から能力がある青年への飛躍を目の当たりにしました。その経験から、あなたはスポーツの栄光と国家の強さを感じることができました。未来に進み、民族振興の春の潮流に溶け込むでしょう。卓越は終わりがなく飛躍も止まりません。下表記の材料を組み合わせて、跨越,再跨越(乗り越える、再び乗り越える)を主題として、あなたの気持ちや考えを体現しなさい。』

<作文への要求>小項目を選択し、意図を決め文体を明確にし、自分で表題を決めなさい。他人の論文を模倣しないこと。他人の作文をカンニングしないこと。個人情報を開示しないこと。800語以上。