現場エピソード | チョンサXIA ブログ

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JYJ大好きだよ。
いつかのその日まで。
ゆせりく どハマり中。

 
 
 
この記事は残しておきたい。
裏側の裏側っていうか、
利久くんと勇征くん、、、そうだったのか、、って。
読んで少し現実に戻る私。
 
 
全文は ↓ 飛んで読んでください。

 

 

 
 
 
 
「続編ができたらいいな」と願っているという感覚でした
 

――いよいよ公開目前ですね。(※取材時、公開日前)

シーズン2と劇場版の制作が決まってからあっという間でした。

 

――続編の制作については、いつ頃お聞きになったのですか。

シーズン1の放送が終わったのが2021年の12月だったんですけど、それから年が明けてわりとすぐだったと思います。

 

――続編ができそうだと感じていましたか。

「やりたいな」とは思っていましたけど、「できそうだ」とは全く思っていませんでした。もちろん、原作は大ヒット小説なのは重々承知なのですが、(シーズン1)ドラマ撮影時は、スタッフ、キャスト一同、必死に、誠心誠意、全力で作っていましたけど、そのときは誰もここまでの反響を予想していなくて。

それが、放送を重ねるごとにどんどん大きくなっていって、「続編ができたらいいな」と願っているという感覚でした。なので本当に「できるかもしれない」と聞いたときはびっくりしました。

 

――遅ればせながら、劇場版を拝見させていただいたあとに、原作(凪良ゆう著)も読ませていただいたのですが、単に原作のエピソードが圧縮されているのではなく、いくつかのエピソードを織り交ぜて、ドラマ・劇場版ならではの物語になっていることを知りました。今回のシーズン2・劇場版のエピソードのセレクトはどのように行われたのでしょうか。

そこは脚本を書いてくださった坪田(文)さんのお力が大きいです。シーズン1のときは坪田さんと話し合いながら作った部分も多かったんですけど、シーズン2・劇場版は、坪田さんの書き上げてくださったものに対して、「こういう演出も追加したいです」というように調整をしていった感じです。

鏡を使うシーンや、シーツの中のシーンなどは、原作が好きだったらみんな見てみたいと思うところですし、そこを坪田さんがすごくアレンジして書いてくださいました。

 

 

――読まれたのは準備稿かとは思いますが、最初に脚本を受け取ったときはどんな印象でしたか。

すぐに萩原(利久)さんと八木(勇征)さんが演じる“ひらきよ”が想像できて、「面白い!」と思ったのが第一印象でした。

 

 

萩原さんと八木さんに "ひらきよ" をお任せしていたら安心

 

――劇場版を観たあとに、戻ってシーズン1から観返してみたのですが、個人的にシーズン1は平良の話、シーズン2は清居の話、劇場版は2人の話のような印象を持ちました。

観てくださった方が感じたものがすべてだと思うので、それも正解だと思います。ただ一応、私の中ではちょっと違う認識をしていて。

 

――ぜひ聞かせてください。

私は、シーズン1は、実は清居の話かなと思っていて。どういうことかと言うと、“きもうざ”で「清居、好きだ、好きだ」と言う平良に対して、「てめえが追いかけて来い」みたいな、強がるしかなかった清居が、「こいつだったら」「こいつは違うかもしれない」という想いを抱いて、ちょっとずつ「どうせ」って思っていた世界が変わっていくんです。そうやって清居が素直になる話だと思ったんです。

 

――なるほど。

平良の視点から物語は始まりますけど、最終的に誰が一番変わったかと言うと、清居だと思うんです。それでタイトルが『美しい彼』ですから、すごく合っているなと。

シーズン2は、劇場版への序章というか、清居が平良を引っ張り上げる、自分と同じ目線で向き合うことを求める話で、劇場版はそれによる平良の成長物語なのかと。劇場版では平良が一番変わったと思うんです。

平良は「清居の邪魔をすることは、俺はしない」というスタンスで、清居に自分から「話そう」と持ち掛けるなんておこがましいと思っているんですけど、劇場版ではそんな平良が「清居、話したい」って言うんです。そこですごく平良の成長を感じました。

 

――確かにそうですね。とても納得できました。

でも、最初にも言いましたけど、観てくださった方がそれぞれのキャラクターに感情移入をしてくださったからこそ、感じ取ることも違うと思うので、皆さんそれぞれの観方が合っていると思います。

 

――萩原さん、八木さんの演技に対して、シーズン1で作り上げられたものがあるからこそ、続編で感じたことはありますか。

萩原さんと八木さんに“ひらきよ”をお任せしていたら安心という想いは強かったです。それこそシーズン1のときは、八木さんはお芝居の経験がほとんどなかったので、粘ったりすることもありましたし、萩原さんのお芝居を受けて開花していくところもたくさん見ました。

だからこそ話し合いをすることも多かったんですけど、続編はこちらから多くを語らなくてもお二人ともわかっていることも多かったですし、個々に話すというより、(監督を含めた)3人で話すことが増えました。

 

――「お任せしていたら安心」という言葉もありましたが、特にあの2人だったからこそ描けたと思うような劇場版でのシーンはありますか。

すべてのシーンがそうとも言えるんですけど、特に挙げるとしたら、平良がカメラを持って清居を撮影するシーンは、完全に1シーンまるまるお二人にお任せしたので、あれは平良である萩原さんにしか撮れない清居だったと思いますし、平良にしか見せない清居である八木さんの表情で、お二人にしかできない会話だったと思います。

 

――物語の後半、プライベートではなく仕事として平良が清居を撮影するシーンですね。そこは最初からそのような方法で撮ろうと考えていたのですか。

クランクイン前の準備期間中に決めました。脚本を読みながら、ト書きに“シャッターを切り続ける平良”とあって、どう撮ろうか考えていたときに、「実際に萩原さんに撮ってもらうのがいいんじゃないか」と思いました。

一つの挑戦にはなると思いましたけど、それが正しいことのような気がして。やっぱり萩原さんが一番平良のことはわかっているし、八木さんが清居のことはわかっているので。凪良先生は置いておいてですよ。あの現場においてでのお話です。

なので、確か衣装合わせのときだったような、とにかくクランクインの前に「このシーンのカメラはお任せしたい」とお伝えしました。

 

――カメラのレンズを通して見えてる清居のシーンは、すべて萩原さんが撮影しているんですか。

劇場版はそうです。一眼レフカメラのファインダーに、(動画撮影用の)カメラをつけているんです。だからあの時の萩原さんはカメラを2台持っています。あのセッティング自体、わりとちゃんと準備をしないとできないものなんです。

撮ってる間に萩原さんがつまずいて、途中からカメラのアングルが少し右に傾いているんですけど、それも生っぽくて素敵だなと思ったので、そのまま編集しました。シャッターを切る瞬間もリアルに萩原さんが切った瞬間です。

 

――それであの表情が撮れているってすごいですね。

萩原さんだからできたことですね。

 

 

 

八木さんが清居になった瞬間を目の当たりにして驚いた

 

 

――現場でお二人を見ていて、演技以外で印象に残っていることはありますか。

お二人はすごく仲がいいんですけど、ただの仲良しではなくて、お互いをリスペクトし合っているんです。2人とも現場にはお芝居をしに来ているので、お互いを気遣って敢えて話しかけないようにしていることもありました。

シーズン1のときは徐々に仲良くなっていくところが見えていたのですが、今回はお互いの空気を読んで、プロの俳優として、言葉を交わさなくても平良と清居でいるための空間を作ってる姿が見られました。そこはシーズン1とは変わったところでもありますね。

あとは、シーズン1の3話の校舎裏でのキスシーンのときは、直前までずっとお二人で漫画の話をしていて。「今からキスシーンだけど大丈夫かな?」って思っていたんですけど、「ヨーイ」ってなった瞬間に、お二人の顔がパキって変わって。正直、「切り替え凄いな」って思いました(笑)。

お二人とも、その時の雰囲気によって敢えて話しかけないこともあれば、敢えてフットワークを軽めにして臨むときもあって、使い分けていらっしゃるんだと思います。

 

――監督から見た“俳優・萩原利久”“俳優・八木勇征”の魅力とはどんなところでしょうか。

萩原さんは物語の読み込みが凄まじくて、物語に入り込む、溶け込む能力がすごいです。その視点って、実は誰よりも優しかったり、繊細であったり、大人でもあり、子どもでもありながらでないとできないことなので、本当にすごいなと思っています。だから〇〇らしいというより、“萩原利久は萩原利久である、萩原利久だからこそできる芝居がある”という印象ですね。

八木さんも萩原さん同様、優しくて繊細なんですけど、何より素直なんですよね。素直であることを恥ずかしがらないので、思っていることが全部顔に出るし、言葉にも出るし、わかりやすい。だからこそ、キャラクターを掴んだら強いんです。

掴んだら脳で考えるよりも先に体に出てくる。それはなかなか手に入れられない力だと思います。鍛えたところで出るものではないです。八木さんが持っているもともとの人間性から来ているものだと感じます。

そこはすごく興味深いですし、他の役を演じたときにどうなるかが気になります。私は清居である八木さんとしか接したことがないので、そうでないときはどうなるのかが見てみたいです。

 

――八木さんが清居を掴んだ瞬間って明確にあったのでしょうか。

シーズン1は、明らかに最終話の化学室のシーンで爆発していました。八木さんが清居になった瞬間を目の当たりにして驚いたことをはっきりと覚えています。

 

――平良にこれまで抱いてきた想いをぶつけるシーンですよね。

そうです。何回か撮っているんですけど、何回やってもあんなふうに涙目になって。清居だなと思いました。

 

 

 

"残酷だけど美しい" という表現にこだらって作りました

 

 

――劇場版で監督が特にこだわったシーンはどこですか。

平良が襲われた清居を助けに行くシーンです。平良は朦朧としている中で幻想を見ていて、現実の清居は大泣きをしていて、幻想とリアルを織り交ぜているんですけど2人がお互いをどう思っているかの感情が出ているんです。

特に清居が平良をどう思っていたのかがわかりやすく出ていて、“残酷だけど美しい”という表現にこだわって作りました。原作では平良が死ぬかもしれないと思った時に、清居がぐしゃっと泣いた顔を「美しくなかった。なのに、死ぬほど美しかった」と書いてあるのですけど、劇場版はあのシーンに向けて、スタッフ一同が向かって行っていた感じはありました。

 

――あの場面の平良は“きもうざ”ではなく、純粋にカッコ良かったです。これまでの平良というキャラクターにはなかった要素が出てきていると感じました。

人って根本的には変わらないものですけど、その中でも変わっていくことって大事だと思っていて。平良の場合は、清居への想いは変わらないし、何なら強くなっていることが、成長したことによってブラッシュアップされて、あの“きもうざ”が、愛が強いが故カッコ良く見えるということになったのだと思います。

高校時代も平良は清居を守るために城田と戦いましたけど、今回、その姿がより一層カッコ良く見えたというのは、たぶん、愛が強くなって、成長したからだと思っています。

 

――その変化を見せるために演出で気を使ったところもあるのでしょうか。

物語の中の時間が進めば、平良と清居も2人での時を重ねて、感じていることが少しずつ変化していくので、その時々の感情線を大事にしました。そこに気を使えば、必然的にお芝居の方向性とか、美術で何が必要かとか、カメラアングルが見えてくるので。

だから「こうしよう」と先に何かを決めるのではなくて、平良と清居の感情線を辿っていったら「こうなります」という感じでした。これはあの場面に限らず、物語全体に置いて言えることです。

助けに行くシーンのことで言えば、もう平良は必死ですよね。清居を傷付けたものを殺す覚悟を持って行ってますから。本当に殺してしまいそうな勢いですけど、平良にしてみたら「清居に手を出したなら、こんなのは当たり前だろう」という想いですからね。

 

――あのシーンで印象に残っていることはありますか。

清居が危険な状況だと知り、平良の目に光を無くす瞬間、あの鋭い眼差しがずっと見たかったのですが、萩原さんもとても理解されていて、すぐに騎士でありモンスターになっていました。

白黒の演出は編集時に思いつき、ロスさんの「Bitter」(ドラマ『美しい彼(シーズン2)』の

オープニングテーマ)をあのシーンで流すというのも編集時のひらめきでした。「Bitter」にいきつく前に、実は時間がかかりまして……。

アクションシーンだったので曲に合わせた編集をするために、まだ音楽のフジモトヨシタカさんとの劇判打ち合わせの前だったこともあり、仮の音源をあてたかったのですがずっと編集の岩間(徳裕)さんと悩んでいました。

迷走に迷走を重ね、「アヒル隊長大行進」というアヒル隊長の歌を当ててみた時もありました(苦笑)。「あのモンスター化した平良一成に似合う、愛しているからこその狂気を感じる曲がこの世に存在するわけな……あった! 灯台下暗し、ロスさんの『Bitter』がある!!」と思いついて、あそこではあの曲が流れています。まさに平良という清居だけのヒーロー誕生のシーンになりました。

 

――現場でのお二人の様子はどうでしたか。

萩原さんはアクションシーンがあったため、アクション監督とともに何回もリハーサルを重ねて準備しました。リハーサル半分、撮影半分の時間の使い方でした。“清居を傷つけた設楽(落合モトキ)”に対し、盲目になりナイフさえも怖くないという萩原さんの姿が印象的でした。

ハプニングで言うと、清居を怒鳴るシーンでは、本番で清居を吹き飛ばしてしまっていました。清居を早く逃がさせるためには確かにそうなるなと思い、それ以降は安全に、清居を吹き飛ばすシーンを撮影しました。

八木さんは、大切な顔をぐちゃぐちゃにするシーンがあったので、その時の現場はとても張り詰めていました。休憩も挟みながら何回もテイクを重ね、八木さんもご自身の限界に挑戦している状態だったと思います。そのシーンは精神的にも身体的にも負担が大きいため、全体リハーサルを終えた後に一番はじめに撮影しました。

このシーンの撮影の時はお二人とも集中ゾーンに入っていたため、いつもの和気藹々と仲の良い休憩ではなく、お互いがお互いを思って、一人の時間を過ごされていた印象です。

 

――ちなみに、平良が来ている衣装が、シーズン2で清居に選んでもらったカッコ良く見えるコーディネートなんですよね。

 

捕らわれた姫を助けに来る騎士として、相応しい格好で撮りたかったというのはありました。あとは、少し掘り下げると、あのときの平良と清居は家を出ていて、平良は野口さん(和田聰宏)のアトリエに住み込みをしているんですね。

そこに平良は清居が選んだ服を持って行っていて、仕事なのにもしかしたら清居に会えるかもしれないというタイミングでもあったからあの服を着ていて、あの服には平良が恋をしているという感情が出ています。

 

 

――改めて、監督にとってこの『美しい彼』という作品はどんなものになりましたか。

 

「出会えて良かった」というものです。それはこの作品に関わるすべてに対してそう思っています。私は原作を知らなかったので、この作品を通じて凪良先生に出会えて、私自身の考え方も変わったし、人を愛するということを教えていただいた気がしています。

それから、スタッフさんもシーズン1で初めましての方も多かったですし、萩原さん、八木さんを含むキャストの皆さんとの出会い、そしてここまで愛してくださった視聴者、お客様との出会い、本当に出会いに感謝しています。

もう私としては、「萩原さんと八木さんが演じる平良と清居を見るのは最後かもしれない」という、そのぐらいの想いで必死に取り組んだものですので、是非、多くの方に見届けていただきたいです。


ドラマのシーズン1から、シーズン2・劇場版での変化の一つとして、八木さんの多忙ぶりもあげてくださっていた酒井監督。心配もしていたそうですが、現場では大変そうな姿を見せることが一切なく、その姿に感心していたことも明かしてくださいました。

すでに大ヒット公開中ということで鑑賞済みの方も多いとは思いますが、監督のお話を知ったあとに観るとまた違った視点から楽しめると思います。

 

 
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こういう裏話を聞けてありがたい。
という思いと、
そうか、、、うん、そうなんだよ。
お仕事でお芝居なんだよな、、、とふいに現実を突きつけられる感じ。
あまりにもあの世界が好きすぎて好きすぎて ずっと夢の中にいるから。
毎日フワフワしてるもん。
楽しいし幸せだけどさ、それだけじゃダメなんだよな。
 
 
うん やっぱり、ありがたくて嬉しいよ。
どういう気持ちで意気込みで臨んでいたのか知れてよかったと思うから。
 
きっとこの記事は何回も読み返す。
読み返してその度に胸の奥がギュウってするんだと思う。
 
 
俳優の萩原利久と
俳優の八木勇征を想って。
 
 
 
 
 
 
 
尊すぎて泣けてくる。