「ジュンス~、きょうは どの おようふくきる?」
「いいよ、このままで」
「え~だって、きのうから ずっと そのふくだよ」
「・・・だってさ、・・・・そこに並んでるの、女の子の服ばっかりだし」
「いや?」
「イヤだよ。僕、男だもん」
「じゃ、このズボンにして、うえは このふくでいい?」
「え~・・・だって、それ レースがヒラヒラしてる」
「にあうよ?」
「・・・・他にない?この間の服は?」
「あ~あれ?ジュンスが やぶったから、あながあいてるもん」
「僕が破ったんじゃないでしょ。なおちゃんが 無理に引っ張ったんでしょ」
「え~ そうだっけ」
「そうだよ」
「じゃ、やっぱりこの おようふくにしよ ♪」
「はぁ、、、、今日だけだよ」
「じゃ、ジュンス おきがえしましょ~」
「はいはい。」
僕は なおちゃんには逆らえない。
僕の家は、結構いろんなモノが揃っている。
僕がなおちゃんの所に来てから、少しして、このドールハウスが僕の家になった。
リビングには テーブルと椅子、ソファ。
キッチンもあるし、タンスなど家財道具も揃ってる。
ママが食玩が好きで、お菓子売り場で見つけては買ってくるから、
小さな食器や、調理器具、冷蔵庫の中にも食べ物が入っていて豊富だ。
水は出ないけど、お風呂もベットルームもある。
僕が小さな人間なら、ここで暮らせそうなほど、いい家だ。
ただ・・・・身につける服が、どうしても女の子のものが多い。
たまに、ドレスやミニスカートも履かせられる。
店には 男の子の人形の服は少ないから、必然的に女の子の服になる。
イヤだけど・・・女の子の人形を買われるのは、なおちゃんを取られそうでもっとヤダ。
だから、たまになら我慢する。
なおちゃんがいない時や、寝てる時に コッソリ着替えるんだ。
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「僕って、着ぐるみも似合うんだよね~」
