今日は久しぶりに済州島ニュースです。
 
お馴染み済州の地方新聞「ハルラ日報」に珍しく(?)「独島」の記事が出ていました。
かなりセンシティブな話題ではありますが、なかなか考えさせられる記事だったので取り上げてみます。
 
独島(トクト/독도)というのは、日本で言う「竹島」の韓国名です。
日韓両国が領有権を主張している島(岩礁?)です。
韓国側は1910年の日韓併合で日本に奪われた領土の一部と主張しています。
日本側はそれ以前に島根県に編入された「日本固有の領土」であり、1952年から韓国に不法占拠されていると主張しています。
現在のところ実質的には韓国が支配しており、軍人(警察?)が駐留しています。
記事のタイトルは「『独島』教材を小学校へ配布…『独島』教育活性化に拍車」
これだけで何となく内容が推測できますね。
短い記事なので、全文翻訳してみます(ハルラ日報さん大目に見てね)。
 
(訳文)
済州特別自治道教育庁は21日、今年の独島教育活性化計画により、道内の小学校に「独島」教材を配布すると発表した。
道教育庁は関連教科と創意的体験活動の時間を活用し、年間十時間独島教育を行うよう推奨している。
小学校五年生を対象に配布された「独島」教材には▷韓国領としての独島の重要性▷独島の歴史と文化および地図を通じた独島史料探索▷独島の自然環境▷独島の防衛および保存方法などの内容が含まれている。合計二十単元で構成されている。
道教育庁関係者は「独島教材は独島の地理的内容、世界との関係、独島の歴史および独島領土権の確立のための対話と討論の方法など、多様な領域で独島教育活性化のために活用する予定だ。学校の教育現場で実質的な助けになることを期待する」と述べた。

 
 
「独島」に関する教育は前からいろいろ聞いていましたが、この記事を見ると年間10時間やるとか、歴史・文化・自然・地理など様々な角度から教えるとか、けっこう細かく決まっているようですね。
日本では「竹島」の教育をそこまでしっかりやっていない(というか全然やってない?)と思うので、かなりの落差を感じます。
島根県ではけっこうやってるんでしょうか?
 
ここからは僕の独断と偏見に満ちた個人的な意見です。
小学校から年間10時間この「独島教育」をするということは、それだけ多くの子どもたちに「刷り込み」をするということだと思います。
小さい頃に刷り込まれたものは理性とか論理を超えた力を持ってしまう、と僕は思っています。
広島出身者の多くがカープが負けるとぷんぷん怒ってるのがまさにそれです(僕もそうですが)。
子どもの時からカープを応援するのが当然、巨人が悪いのは当然という環境で育つと、そういう刷り込みがされてしまう(人が多いと思う)。
レベルの差はあるかもしれませんが、「独島教育」にもそれと似たものを感じます。
 
↓スーパーで見かけた独島焼酎「DOKDO」

 
でも思うんですけど、そういう教育って高校ぐらいからやったほうがいいんじゃないでしょうか。
韓国と日本双方の言い分を取り上げて何が問題なのか討論する、ぐらいの温度で。
小学生に独島の絵を描かせて「独島は我々のものだ!」と刷り込むのはやっぱり気持ち悪い感じがします。
 
同時に、日本はそういう教育をするべきではないと思います。
やるとしたらやっぱり高校ぐらいで理性的・論理的に討論するような授業でしょう。
 
ということで、「竹島」「独島」に関しては日韓双方で刷り込みのレベルが違いすぎるという問題があると思います。
日本の平均刷り込みレベル(?)はせいぜいメディアで触れて「何となくそうなのかな」程度でしょう。
その刷り込みのレベルを日本側が上げるのではなく、韓国側が下げてほしい、というのが僕の願いです(まあ誰も聞いてくれないでしょうが)。
そうすれば、もう少し気軽にこの問題について話し合えるようになるのではないかと思うのですが。
 
あと、日本人と韓国人の間に生まれたいわゆる日韓ハーフの子どもたちは、「独島教育」を受ける時かなり気まずいんじゃないかなぁ。
この問題は日韓の間で生きている人にとってはまだまだ「不都合な話題」のようです。
 

※次は日曜日に更新します

 

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