僕が去年から韓国のウェブトゥーン(ウェブ漫画)翻訳を生業としていることは何度か書きましたが、

実は前学期から済州大学通訳翻訳大学院講師の仕事もしています。

で、今学期も引き続き授業をさせてもらうことになりました。

今日は自分の頭の整理も兼ねて、その授業内容について書こうと思います。

 

さて、済州大学の通訳翻訳大学院は2人の教授6人の講師で授業を運営しています。

教授は韓国人と日本人が1人ずつ、講師は韓国人4人に日本人2人という体制。

2年間の修士課程ということで、学生は1年生と2年生がいます。

 

授業の大半は教授のお二人が担当しており、それぞれ1年生の授業3つと2年生の授業3つで、計6つの授業を毎学期担当されています。

講師は基本的に毎学期1つずつ授業を担当します。

 

なので本来なら僕も1つだけ授業を担当するはずだったのですが、今学期は急遽2つの授業を担当することになりました。

というのも、韓国人の教授がサバティカル休暇で今学期と来学期をお休みされることになったからです。

そのため、今学期と来学期はその教授の授業を講師が代行する形で、それぞれ2つ授業をすることに。

 

とまあ長々と書きましたが、要するに今学期は授業を2つします。

1つは1年生の「고급일본어작문(上級日本語作文)」、もう1つは2年生の「전문순차통역BA(専門逐次通訳BA)」です。

 

1年生の授業は「作文」という名前ではありますが、基本的には「ST」の練習をする予定です。

前にも書きましたが、「ST」は「サイト・トランスレーション」の略語です。

サイト・トランスレーションというのは、文章を目で追いながら別の言語に置き換えて口に出す練習です。

同時通訳をする上での基礎を作る練習ですが、個人的には翻訳の速度向上や読解力向上にも大きな効果があると考えています。

 

今学期の授業では、韓国語の文章を日本語に置き換える練習をします。

テキストは新聞記事や演説文を中心にしつつ、済州島関連の話題なども取り入れるつもりです。

1年生はほとんどST自体が初めてだと思うので、授業の進行速度を調整するのが大変そうですが、そこはやりながらつかんでいこうかと思います。

また、他の学生のSTに対するクリティック(批評したり代案を提示すること)も行い、クリティックをすることにも慣れてもらおうと思っています。

 

2年生の「逐次通訳BA」では、文字通り逐次通訳(日本語→韓国語)の練習をする予定です。

序盤と終盤は卒業試験を想定した練習として、新聞記事をテキストに使用して行います。

学生は3人ずつブースに入り、僕が読み上げる記事を各自通訳して録音します。

それが終わった後、全員で録音を聞きながらクリティックをします。

 

ただ今回は日本語を韓国語に通訳する授業なので、韓国語に通訳されたものをクリティックすることになります。

これが日本語ネイティブにはやや荷が重い作業ではあります(本来この授業は韓国人教授の担当)。

なので僕としては明らかな誤訳がないか、全体的な意味が正しく出ているか、といったところを見て、

細かい文法や語彙のチェックは韓国語ネイティブの学生にやってもらう、という形になりそうです。

 

また中盤は実践的な練習として、発表者が自由に発表したもの(商品PR、会社紹介、観光地案内、講演など)を発表者の横に立って逐次通訳する練習をする予定です。

発表を通訳した後は質疑応答も行って、それも通訳します。

その一連の流れが終わってから、やはりクリティックを行います。

 

発表者は最初の数回を僕が担当し、その後は学生が順番に担当する形にします。

授業時間は100分(50分+50分)なので、50分で1回分の練習(発表+質疑応答+クリティック)を行い、なるべく多くの学生が多くのパターンで練習できるようにしたいと思っています。

 

来週からいよいよ新学期が始まります。

僕の授業は2つとも火曜日の午前中にあります。

新しい学生たちと出会えるのが楽しみですね。

 

ということで、今学期もがんばります!

 

※次は日曜日に更新します

 

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