済州島は韓国最大のミカン生産地である。

そのなかでも、南部の西帰浦市のみかんがおいしいとされている。

そして、西帰浦市のミカン生産の中心地が、僕たちの住んでいる「南元邑(ナムォンウッ)」である。

 

そんなわけで、南元邑事務所(町役場)の前にはこんな看板が立っている。

 

 

タイトルは「남원읍 감귤 이야기(南元邑のみかんのお話)」

南元におけるミカン生産の歴史を漫画で簡潔に紹介している。

 

その内容を簡単に説明すると……

 

まず、このコマ。

 

 

ここでは、『高麗史』に「467年に耽羅(たんら;済州島に昔あった独立国の名前)から特産物が献上された」とか、「1052年にミカンの収穫量を定めた」といったミカンに関する記載があることを紹介。

済州島のミカン生産は歴史が長いことを強調する。

 

次にこのコマ。

 
 

伝統的に引き継がれてきた済州島固有の柑橘類12種を紹介している。

その中に「유자(柚子)」が入っていることが若干気になるが、それは置いといて……。

 

次のコマはこれ。

 
 

1911年、済州在住のフランス人神父・Esmile J. Taqueが日本にいる友人から「温州ミカン」の苗を15本もらって、それを済州島に植えた。

これが、現在済州島で生産されている最も一般的な種類である「温州ミカン」の始祖であると書いてある。

 

そして、最後のコマ……。

 
 

ここでは、最近のトレンドとして高級ミカンの生産が拡大していること、

その代表的な品種として「한라봉(ハルラボン)」「레드향(レドゥヒャン)」「천혜향(チョネヒャン/天恵香)」「황금향(ファングムヒャン/黄金香)」などを紹介。

南元邑全体の出荷量中、それらのみかんの占める割合が23%まで上がってきていることを伝えている(残り87%は温州みかんと書いてあるが、たぶん77%の間違い)。

 

この最後のコマが問題のコマ。

ここには非常に重要と思われる情報が欠落している。

 

「ハルラボン」「レドゥヒャン」「天恵香」「黄金香」は、いずれも日本で開発された品種なのである。

 

 

(つづきます)

 

※ 次は木曜日に更新します。

 

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