「好きだ」
思わず口をついて出た言葉に、彼が目を見開いた。
一日中彼を独占して、自分の気持ちが間違いないと確信した。
性別や育った環境、趣味の違い、そんなもの彼の魅力を増す以外の何ものでもない。
シャワーを浴びながら、どうやってこの気持ちを伝えようかと考えていたが、バスルームのドアを開けた途端、天使のような彼を見て、告白の言葉がまろびでた。
ほうけたままの彼につかつかと近寄り、手を差し出した。
「立って」
ベッドに座る彼はもじもじとしながらも、素直に俺の手を取り立ち上がる。
そのまま彼の手を取り、コテージのウッドデッキにしつらえられたソファーへと誘った。
ソファーに座らせると、自分も隣に腰を下ろし、彼と向き合う。
太陽のような彼の瞳は、星のように輝いている。
彼はすべてが完璧だ。
誰も彼の代わりになどなれない。
今まで築き上げてきた友情と言う名の安定を捨てても、俺はもう告白することしか考えられない。
彼の隣は誰にも渡したくない。
ごくんと唾を飲み込むと、じっと彼を見つめ言った。
「好きです。ずっと。会った時から」