それが悪いか chapter10 | infection  ~YooSu~

infection  ~YooSu~

YooSuが大好き!なじゅんじゅんのブログです。腐の気があるので気をつけて。

「真夏!」

 

 

叫んでからしまったと思い、両手で口を覆ったが遅かった。

真夏はしずくの姿を認めると目を見開いて立ち尽くした。

 

 

「なんだ、しーちゃんのお友達だったの?行きのバスで意気投合してさ、誘っちゃった」

 

 

ハルハルはそう言うと、すっと立ち上がって真夏の手を引き、しずくの隣に座らせた。

 

 

「皆、こちら真夏ちゃん。しーちゃんのお友達」

 

 

「よろしくー」

 

 

「よろしくね~」

 

 

皆が歓迎の意を表し真夏を取り囲んだ。

 

 

「しーちゃんの友達ってことは春ファンなんだ。いいなぁ、しーちゃん、近くに春のこと話せる友達がいて。私なんか「&TS」のファンさえ近くにいないよ」

 

 

穴があったら入りたいとは、まさにこのことだ。

真夏はハヤトファンだ。

しずくが春に入れあげてることさえ知らない。

学生の時の苦い思い出が甦る。

BL好きを気持ち悪いと言われた思い出。

真夏もきっとそう思っているだろう。

真夏は唯一「&TS」の話が出来る友達だったのに、軽蔑されてしまうかも知れない。

悲しくて涙が滲んできた。

 

 

「そうなんです。私もガチガチの春ファンなんで、しずくが友達で居てくれて本当に嬉しい。私達のような趣味の者にはこういう友達って貴重ですよね」

 

 

真夏の言葉に驚いて顔を上げた。

 

 

「こんな私だけど、これからもよろしくね、しずく」

 

 

そう言って笑う真夏に、思わず堪えていた涙が溢れた。

 

 

続く

ううっ(´;ω;`)

良かったねー。・゚・(Д`)←号泣