「ジュンス、愛してる」
「うん」
「本当に愛してる」
「うん、僕も」
ユチョンはぎゅうっと強く僕を抱き締めたまま、愛の言葉を繰り返す。
愛してるなんて、人生でどれだけ言われるのだろう。
親や兄弟、友達、ファン、そんな人達から言われるのとはちょっと違うニュアンスがこもったユチョンの「愛してる」は聞くだけで幸せになる。
胸の奥がじんと痺れたようになって、泣きたくなる。
こんなに素敵な言葉を僕にくれるユチョン。
「愛してる」だけでは、僕の気持ちを伝えきれない。
でも、他に何と言っていいか分からず、ユチョンの頭を両腕で包み込み、愛おしさを込めて抱き締めた。
「ユチョン、好きだよ。愛してる」
「ジュンス、愛してるよ」
「愛してる、ユチョン」
「愛してるよ、ジュンス」
「愛してるの他に言葉が見つからないんだ。こんな使い古された言葉じゃなくて、もっと気の利いた言葉で伝えたいのに」
「それはね、ジュンス」
ユチョンは胸から顔を上げて、じっと僕を見つめた。
「使い古された言葉って言うのは、それ以外に気持ちを伝える言葉がないからなんだ。だからさ、俺はさ、恋に落ちた先人たちに倣って、これからも使い古された言葉をいっぱいいっぱい使うよ」
ユチョンはそう言って、にっこりと微笑んで言った。
「愛してる、ジュンス。永遠に」
使い古された愛の言葉は、ユチョンによって新しい命を吹き込まれて、僕の全てを満たし包みこんだ。
終わり―(≧▽≦)←多分